本機種はついにHPが本気を出したビジネスノートと言ったモデルで、スペックも高く使い勝手が上がっていますね。本体重量は、何とたったの約1㎏と超軽量なのにもかかわらず、バッテリー駆動時間は最大16.9時間となっています。モバイルバッテリーや、充電アダプターの持ち運びから解放されますね。
WiFi6搭載でLTEも搭載可能と、外出先で作業が多い人は特に使いやすく、ディスプレイの輝度も高いので、日の当たる明るい場所でも作業がしやすいですね。
Ryzen 4000シリーズを搭載したノートパソコンで、ここまでの軽さ、これだけのバッテリー、そしてLTEも搭載できる機種はほとんどないので、かなりお勧めの機種になります。
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HP ProBook 635 Aero G7のスペックレビュー
カラー | シルバー |
CPU | AMD Ryzen 3 4300U AMD Ryzen 5 4500U AMD Ryzen 7 4700U |
メモリ | 最大16GB |
ストレージ | SSD 最大512GB(SATA、PCIe NVMeあり) |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス |
ディスプレイ(13.3型) | フルHD 400nit 非光沢 |
OS | Windows 10 Home、Pro |
無線 | WiFi6、Bluetooth LTE搭載モデルあり |
生体認証 | 指紋センサー |
Microsoft Office | Office Home &Business 2019搭載可能 |
セキュリティ | TPM、HP Sure sense、HP BIOSphere Gen 5、HP Sure Click、プライバシーシャッターなど |
バッテリー | 最大16.9時間(JEITA測定) |
寸法 | 307.6×204.5×17.9㎜ |
重さ | 0.99~1.05㎏ |
価格 | 税込)8万4700円~ |
パソコンの頭脳であるCPUには、超人気・超高性能のRyzen 4000シリーズです!Ryzen 5と7は、デスクトップ並みの性能があるのでたまんないですね。サクサク使えます。
メモリもDDR4-3200MHzと最高のものが搭載されているので、データ処理速度も速いです。HPのビジネスモデルは古い型のものを使うことが多いのですが、本機種は性能が高い新しいものを搭載していますね。
ストレージは高速タイプのPCIe NVMeが搭載で、最大512GBです。ただし、SSD 128GBのみSATA接続なので、かなり速度が落ちます。まぁ、どちらにしても128GBは小さいので、選ぶ人は少ないと思います。
ディスプレイも高解像度のフルHDで400nitと輝度が高いので、場所を選ばずに作業ができると思います。例えば、オープンカフェに座ってて日が差してきても、問題ないくらいの明るさです。
その他にも指紋センサーと顔認証(IRカメラ)もあるので、サインインは一瞬です。コネクテッド・モダンスタンバイ機能もあるので、パソコンを開いたらすぐに使い始めたい人には最高ですね。(コネクテッド・モダンスタンバイは、画面を閉じてもパソコンが完全にスリープ状態にならないので、高速復帰が可能になる機能)
無線は次世代通信規格のWiFi6に対応、そしてLTEも搭載可能なので、もうWiFiを探す必要もないですね。常時インターネットに接続できます。
また、WiFiモデルは3セル42Whr・最大バッテリー駆動時間は14時間、LTEモデルは3セル53Whr・最大バッテリー駆動時間は16.9時間と、LTEモデルの方がバッテリーの持ちが良いです。重さもWiFiモデルが990g、LTEモデルは1050gと60gしか変わらないし、LTEは税込み1万3200円と比較的安く搭載できます。
税・送料込みで8.8万円からとビジネスノートにしては安く、全体的に欠点が見当たらない機種で、かなりおすすめです。
HP ProBook 635 Aero G7の特徴
重量がたったの約1㎏なので、スリムでおしゃれに見えますね。HPのビジネスノートと言えば見た目は二の次で機能重視が多いのですが、本機種は個人向けモデルの様におしゃれに見えます。
ベゼル(画面の黒い枠)も比較的細く、上部は9.5㎜、左右はそれぞれ4.28㎜で、画面占有率は86.2%と大きいですね。
寸法は幅307.6㎜、奥行き204.5㎜、高さは17.9㎜で、大学ノートA4サイズ(297×210㎜)と比べると、幅+約1㎝、奥行き+約0.5㎝なのでほぼ同じサイズです。
高さは17.9㎜と極薄ではないですが、1円玉(直径20㎜)よりも小さいので、気にならないサイズだと思います。問題なく、今お使いのビジネスバックにすっぽり入ると思います。
重さは、WiFiモデルはたったの990g!LTEモデルも1050gと激軽です!機能性も重要ですが、機動性も重要ですよね。
開けやすい
筐体の開閉部分に角度が付いているので、片手でも開けやすくなっています。意外にありそうでなかった機能ですよね。
素材
素材は「機械部品の62%以上」で再生材料を使っており、環境にも配慮した機種です。また、筐体はアルミニウムとマグネシウムを使っているので、耐久性も高く軽量です。
耐久性
HPのビジネスノートでは12万時間を超える耐久性や衝撃・振動テストを実施しており、それに加えて米軍の物資調達規格であるMIL-STD 810Hの19項目のテストもやっています。
簡単に言うと、頑丈なんです。
CPU
製造プロセス | コア/スレッド キャッシュ |
ベースクロック ターボ時 |
TDP | |
Ryzen 3 4300U | TSMC 7nm FinFET | 4/4 4MB |
2.7GHz 3.7GHz |
15W |
Ryzen 5 4500U | TSMC 7nm FinFET | 6/6 8MB |
2.3GHz 4.0GHz |
15W |
Ryzen 7 4700U | TSMC 7nm FinFET | 8/8 8MB |
2.0GHz 4.1GHz |
15W |
パソコンの頭脳であるCPUには、高性能で人気のRyzen 4000シリーズが搭載です。
スコアの目安
- 2000~・ネットサーフィンでもストレスを感じるほど
- 5000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 7000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 10000~・ゲーミングPCなど専門的な機種に搭載されることが多い
(グラフをタップすると数値が表示されます)
一番性能が低いRyzen 3 4300Uでも、Intel core i7-10510Uを超えた性能があります。すごいですね。Ryzen 5と7は「専門職のPC」に搭載される目安のスコア・1万を超えるほどの性能です!とにかく快適に使えますね。
こちらはCineBench R20のスコアです。シングルコアとマルチコアの性能を、数値化したものです。
シングルコアの性能はインテル10世代CPUと同じくらいですが、マルチコア性能がかなり高いですね。
ディスプレイ
インチ | 解像度 | 光沢 | 輝度 | タッチディスプレイ |
13.3インチ | フルHD 1920×1080 |
なし | 400nit | – |
ディスプレイは標準的ですが高画質のフルHDで、輝度が400nitもあります。一般的なノートパソコンは250~300nitなので、かなり明るいディスプレイですね。
日中の日差しが当たる場所でも、見やすいと思います。
ディスプレイ上部には、Webカメラと顔認証に使うIRカメラがあります。
離席中などカメラを使わないときは、プライバシーシャッターを閉じるとプライバシーが守られます。
キーボード
キーピッチ(キーの中心から上下左右の次のキーの中心までの距離)は18.7×18.7㎜と標準的なサイズなので、普通にタイピングもしやすいです。
キーストローク(キーを押し込む距離)は1.5㎜と浅くなく、ここ最近の傾向を見ると良い方だと思います。最近はキーストロークが1.2㎜、1.3㎜のものが多いので、1.5㎜だと悪くないですね。
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する場所で、パソコンの作業台になります。作業台が大きいとより大きなデータや、より多くのことがやりやすくなります。
本機種はDDR4-3200MHzのメモリで、最大16GBとなります。WiFiモデルの16GBはメモリ1枚を使ったものですが、LTEモデルは8GBのメモリ2枚使用しているので、より速いデータ処理ができます。
また、動作周波数(MHz)が高いと処理速度も速いのですが、3200MHzは現行最高なので、ヘビーな用途でも快適に使いやすいです。
ストレージ
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動なんかにも関わってくるパーツなんですね。
SSD(PCIe NVMe) | HDD | |
最大データ転送速度 | 16Gbps~32Gbps | 6Gbps |
平均起動時間 | 10秒~15秒 | 30秒~2分(新品の場合) |
温度 | 熱くなりにくい | 熱くなりやすい |
価格 | 高い | 安い |
ストレージは3種類あり、
- 128GB・・・SATA
- 256GB・・・PCIe NVMe
- 512GB・・・PCIe NVMe
になります。SATA接続は最大データ転送速度が6GbpsとSSDにしてはかなり遅く、大きなデータを扱う場合は注意が必要です。
どちらにしても、128GBのストレージでは小さすぎるので、256GB以上をお勧めします。
WIFi6
WiFi6は次世代通信規格で、5G回線と共に注目されている通信規格です。
WiFi6の特徴は以下になります。
- 理論値ベースの最大通信速度が9.6Gbps(WiFi5は6.9Gbps)
- 一度に多くの電波を飛ばせるので、安定した通信が可能
カフェなどの混雑した回線でも、今まで以上に安定して高速回線で通信ができるようになりました。
LTE
LTEは、nanoSIMを使ってスマホの様に常時インターネットに接続できる機能で、インテルのXMM 7360 LTE-Advanceが搭載可能です。
各キャリアの重要なバンドは以下になり、すべて対応しています。
- docomo・・・1,3,19,21
- au・・・1,18
- softbank・・・1,3,8
セキュリティ
HPのビジネスノートは「世界で最も安全」とうたっているくらい、セキュリティがすごいです。HP独自の「HP Endpoint Security Controller」と言うチップが搭載していて、理想的な状態から何かが書き換えられたら悪意のある改ざんと認識し、元の状態に戻す機能です。
- HP Sure Sense・・・ディープラーニングを活用したリアルタイム検知機能があり、悪意のあるファイルを検出し、マルウェア、ゼロディ攻撃、ランサムウェアなどからPCを守るセキュリティ機能
- HP BIOSphere Gen5・・・ウイルスやマルウェアによる不正なBIOSの書き換えや、破損からシステムを保護
- HP Sure Click・・・Web閲覧のセキュリティ強化で、タブを閉じるだけでマルウェアが消滅する
- HP Sure Start Gen6・・・自動復旧機能で攻撃を受けても自動でリカバリ
- HP Sure Run Gen 3・・・ウイルス対策ソフトやOSのセキュリティ機能をOFFにさせない
- HP Sure Recover Gen3・・・OSがウイルスに感染した場合でも、正常な状態に自動リカバー
- HP Client Security Maneger Gen6・・・パスワード関係などのセキュリティ機能
- HP Secure Erase・・・BIOSの中のSecure Eraseを使って内蔵ドライブのデータを完全に削除することが出来る
- セキュリティナノロックケーブル用スロット・・・盗難や持ち運び防止用のセキュリティワイヤーを使うスロット
- TPM・・・独立して機能するチップで、パスワードなどの重要情報を格納できる
- Windows Defender・・・Windows搭載のセキュリティ機能で、マルウェアなどのウイルスからパソコンを守ってくれる
サポート・保証
HPのビジネスノートは日本でのサポートを行っており、保守拠点は国内に420拠点以上あるので、修理対応もスピーディーです。
保証は1年間引き取り修理で、HP指定業者が自宅や会社にPCを引き取りに来てリペアセンターに配送、修理後、郵送してくれます。最長5年まで延長でき、保証期間内はパーツ代や輸送費は無料です。
もしくは「オンサイト修理」と言う、「エンジニアが指定住所に来て修理」をする保証にアップグレードでき、こちらも最長5年まで延長できます。
アクシデントサポートと言う、通常保証じゃカバーされない「水濡れ」「落下」「盗難」などをカバーする保証もあります。
インターフェイス
左から、セキュリティロックケーブル用スロット、USB-A 3.1 Gen 1が2つ、ヘッドフォン/マイクジャックがあります。
左から、nanoSIMカードスロット(LTEモデル)、USB-C 3.1 Gen2(給電機能・Display Port映像出力機能付き)、HDMI 2.0、電源コネクターになります。
インターフェイスは十分ありますね。HDMIやUSB-Aもあるので、特に困ることはないと思いますが、SDカードを使う人は変換ポートが必要ですね。また、電源コネクタが右にあるので、最初は間違うかもしれませんね。
まとめ
HPのビジネスノートとしては高性能、高機能、おしゃれで軽量と4拍子揃った機種になります。
今までHPのビジネスノートは「サポートやセキュリティ」のみに重点があかれた機種が多く、大きく持ち運びがしにくかったり、スペックが古かったりとなにかと「欠点」が多かったのですが、本機種は心の底からお勧めできる初めての機種になります。