旧スペックが中心の構成で、とにかく安さにこだわった機種です。
低価格でインテル12世代CPUが搭載したゲーミングPCをお探しの人や、初めてのゲーミングPCをお探しの人に合うかもしれません。
当サイトの評価は、このようになりました。
スペック | |
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コスパ | |
総合評価 |
Contents
Victus 15 (インテル)のスペックレビュー
CPU | Core i5-12450H |
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メモリ | 最大16GB |
ストレージ | SSD 512GB |
グラフィックス | GTX 1650 |
ディスプレイ(15.6型) | FHD IPS 144Hz |
OS | Windows 11 Home |
無線 | Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3 |
有線 | 内蔵Gigabit LAN (10/100/1000) |
オーディオ | B&O Play |
WEBカメラ | 92万画素 |
寸法(幅×奥行×高さ) | 357.9 × 255 × 23.5 ㎜ |
重さ | 2.29㎏ |
バッテリー 電源 |
最大5時間30分 150W |
保証 | 1年間 |
価格 | 13.4万円~ |
<性能評価>
パソコンの頭脳であるCPUは第12世代インテルHシリーズが搭載で、高い性能になっています。
メモリは2スロット・16GBが搭載で、最大容量も16GBとなっています。ストレージはSSD 512GBが搭載で、十分な容量になっています。
グラフィックスはエントリークラスのGTX 1650が搭載で、旧モデルとは言え性能もぼちぼちで、コスパが高いグラボですね。
ディスプレイはFHD IPS液晶と平均的なものですが、リフレッシュレートは144Hzとぬるぬるです。ただし、輝度は250ニトと低いので、明るいところではプレイしにくいです。
その他のスペックはWindows 11 Home、ギガビットイーサネットにWi-Fi 6E対応、バッテリーは最大5.5時間となっています。
全体的に旧スペックが搭載で、ローエンド ゲーミングPCですが、「初めてゲーミングPCを購入したいけど、長くやるかわからないので、とりあえず低価格モデルから始めたい」という人に合うと思います。
旧モデルとの比較
旧モデルはありませんが、兄弟モデルでVictus 15 AMDや、Victus 16があります。
インテルCPUにこだわりがなければ、Victus 15 AMDは12.4万円~なので、より購入しやすいと思います。
Victus 15 (インテル)の特徴
2022年新モデルにしてはベゼル(画面の黒い枠)も細くなく、一般的な外観です。下ベゼルはかなり太いですね。
寸法は
・幅 357.9㎜
・奥行 255㎜
・高さ 23.5 ㎜
で、下ベゼルが大きいので奥行きがありますね。まぁ、ゲーミングPCなので、大きい方が排熱性も高く、より高いパフォーマンスを発揮できるので問題ないと思います。
厚さは23.5㎜、重さは2.29㎏と、どちらも平均的なゲーミングPCのサイズです。
筐体はベゼル周辺が特徴的な6角形になっており、メタリックな感じですね。
後ろから見るとゲーミングPCとは思えない外観ですね。普段使い用としても使えますが、バッテリー駆動時間が最大5.5時間なので、ACアダプタが常に必要ですね。
WEBカメラ周り
WEBカメラは一般的なHD画質・92万画素ですが、スーパーレゾリューションと言って、FHD解像度までコンバージョンをして、高精細な映像を実現できます。
また、逆光や暗い部屋でもクリアに見えるように、自動調整してくれます。
マイクはデュアルマイクで、AIによるノイズキャンセリングに対応しており、バックグラウンドのノイズを削減できます。
オーディオはBang &Olufsenなので、音質は良いです。
OMEN Gaming Hub
OMEN Gaming HubからRGBライティングやマクロキー、オーバークロックの調整などができ、機械学習のアルゴリズムにより、今までは知識が無いとちゃんとした設定が難しかった電圧をワンクックで調整し効率的な冷却と性能アップをすることもできます。(注 本機はRGBライティング非対応)
また、以下のような設定もできます。
ネットワークブースターから通信の振り分けができ、例えば、ゲームは有線LANに接続し、ゲーム以外のブラウザなどは無線LANに繋いで通信をするなどと設定できます。
パフォーマンスコントロールからファンの速度や、CPUパフォーマンスの設定もできます。
キーボード
キーピッチ(キーの中心から次のキーの中心までの距離)は縦横18.7×18.4㎜で、十分な幅があります。また、キーストローク(キーを押し込む距離)は1.5㎜とそこそこ深く、押しやすいと思います。
また、バックライトもあるので、暗い場所でもタイピングがしやすいです。
CPU
Core i5-12450H | |
製造プロセス | Intel 7 |
Pコア | 4 |
Eコア | 4 |
スレッド | 12 |
キャッシュ | 12MB |
ターボブーストクロック | 4.4GHz |
Pコア最大クロック | 4.4GHz |
Eコア最大クロック | 3.3Hz |
GPU実行ユニット | 48 |
ベースパワー | 45W |
最大パワー | 95W |
CPUはPコア(Performance Core)とEコア(Efficient Core)の2つを搭載しており、高負荷な作業はPコアで処理を、低負荷な事はEコアで処理することによって、パワフルでも省電力性を兼ね揃えたCPUになっています。
また、Intel Thread Directorというハードコアが、命令をより効率よくPコアとEコアに割り当てて実行できるので、性能もかなり上がっています。
こちらはCPUの性能を測るPassmarkスコアです。
スコアの目安
- 7000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 10000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 14000~・ハイエンドPCに搭載される
- 15000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
Passmarkスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-12700H | |
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Core i5-12600HX | |
Core i7-1280P | |
Core i7-1270P | |
Core i7-1260P | |
Core i5-12450H | |
Core i5-1240P | |
Core i7-1265U | |
Core i7-1255U | |
Core i5-1245U | |
Core i5-1235U |
グラフィックス
グラフィックボードはGTX 1650が搭載です。古いグラボとは言え、安くてそこそこの性能があるので、人気ですね。
ただし、後継モデルのRTX 3050の様に、レイトレやDLSSには対応していません。
DirectX 11で動作するFire Strikeのスコアです
Fire Strike
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 3080 Ti | |
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RTX 3070 Ti | |
RTX 2080 | |
RTX 2070 Super | |
RTX 3060 | |
GTX 1660 Ti | |
Radeon RX 6500M | |
RTX 3050 Ti | |
RTX 3050 | |
GTX 1650 |
こちらは。DX12で動作するWQHD(2K/2560×1440)向けのTime Spyです。
Time Spy
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 3080 Ti | |
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RTX 3070 Ti | |
RTX 2080S | |
RTX 3060 | |
RTX 2070 Max-Q | |
RTX 3050 Ti | |
RTX 3050 | |
Radeon RX 6500M | |
GTX 1650 |
ゲームのベンチマーク
各グラフィックボードの平均ベンチマークで、スペックや状況により数値は変動するので、参考値として見てください。スコアの単位はfps(1秒間に更新されるコマ数)で、60以上が「快適」にプレイできる目安です。
GTX 1650 ベンチマークスコア
青・・・標準 赤・・・高画質
PUBG | |
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World of Tanks | |
The Witcher 3:Wild Hunt | |
Apex Legends | |
GTA V | |
Fortnite | |
Rainbow Six Siege | |
Counter Strike Global Offensiv |
ディスプレイ
解像度 | 光沢 | 液晶 | 輝度 |
FHD | なし | IPS | 250nit |
リフレッシュレート | |||
144Hz |
FHD解像度にIPS液晶と一般的で、輝度はちょっと低めの250ニト、色域はNTSC 45%と一般的なものになっています。
ディスプレイはリフレッシュレートが144Hzと高く、ゲームによってはぬるぬるプレイできます。以前はGTX 1650搭載だとリフレッシュレートが60Hzとか多かったので、しっかり確認していないといけませんでしたが、本機は安心です。
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
メモリはDDR4-3200MHzが搭載で、メモリスロット2つ・16GBが搭載です。増設もできそうですが、仕様書には最大16GBと記載されているので、増設すると保証が外れます。
ストレージ
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
ストレージはM.2 SSDが搭載で、高速起動、高速読み込みが可能です。最新のPCIe 4.0じゃないですが、十分に速い速度です。
こちらはシーケンシャル速度の、おおよその速度です。
シーケンシャルリード
オレンジ色・・・リード 青・・・ライト
PCIe 4.0×4 | |
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PCIe 3.0×4 | |
HDD |
Wi-Fi 6Eに対応
対応周波数 | 速度 | |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6E) |
2.4/5/6GHz | 9.6Gbps |
次世代通信規格のWi-Fi 6Eに対応しており、現在主流のWi-Fi5より約40%最大通信速度が上がっています。また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。
Wi-Fi 6EはWi-Fi 6のExtended(エクステンディット)版で、6GHz帯(高速通信)での通信ができるのですが、執筆時現在の日本では6GHz帯はまだないので使えません。最大で5GHz帯になります。
バッテリー駆動時間
バッテリー駆動時間は最大5時間半となっており、かなり短いです。
気分転換に部屋からリビングに移動してプレイするくらいならいいですが、外出時はACアダプタが必須です。
インターフェイス
左インターフェイスは、電源、USB-A 5Gbps、マイク/ヘッドフォンジャック、そしてSDカードリーダーがあります。
右インターフェイスはUSB Type-C 5Gbps、RJ45、USB-A 5Gbps、そしてHDMI 2.1になります。
必要最低限のインターフェイスが搭載です。
サポート・保証
以前は上位モデルのOMENのみ対象だったCafe de Omenは、Victus製品でも使えるようになりました。
このサポートの特徴は「技術的サポートと修理受付窓口」があり、1年間利用でき、受付時間は月~金・9時~21時、土曜日は9時~17時、日曜は休みです。LINEでの自動サポートは24時間365日です。
サポートの特徴として「サポートスタッフ全員が熟練プレーヤー」で、みなさんマニアックらしいです。普通に「ゲーム用語」を使っても理解できる人たちなので、話が速いですね。また、自分に合ったアクセサリ、例えばディスプレイやVR用ヘッドセット、マウス・・・など、HP製品に限らずアドバイスをくれます。
また、標準保障として、「1年間の使い方サポート」と「1年間の引き取り修理保証」があり、電話やLINE、ツイッターでもサポートをしています。購入時に詳しく書かれた「パソコン入門」もあるので、初めてパソコンを買う人でも設定から使い方まで、分かりやすいと思います。
ライバル機種
Victus 15 AMD
本機種と同じモデルで、CPUとグラボがちがいます。少なくとも最新のRTX 30シリーズやRadeonのグラボが搭載しており、価格も安いのでおすすめです。
CPU | Ryzen 5 5600H Ryzen 7 5800H |
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メモリ | 最大16GB |
ストレージ | SSD 512GB |
グラフィックス | Radeon RX 6500M RTX 3050 RTX 3050 Ti |
ディスプレイ(15.6型) | FHD IPS 144Hz |
無線 | Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.2 |
有線 | 内蔵Gigabit LAN (10/100/1000) |
重さ | 2.29㎏ |
バッテリー 電源 |
最大9時間 150W/200W |
価格 | 12.4万円~ |
Victus 16(AMD)
本機種と似たような機種ですが、最新スペック満載で画面も16.1型と大きいです。1万円高くなりますが、それ以上にスペックが大きく上がるのでおすすめです。
CPU | Ryzen 5 6600H Ryzen 7 6800H |
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メモリ | 最大32GB(販売モデルは8/16GB) |
ストレージ | SSD 512GB+空きスロット1つ |
グラフィックス | RTX 3050 RTX 3050 Ti |
ディスプレイ(16.1型) | FHD IPS 非光沢、144Hz |
LAN | Wi-Fi 6E、内蔵ギガビットLAN(10/100/1000) |
重さ | 最大2.48㎏ |
バッテリー | 最大9時間 |
電源 | 最大200W |
価格 | 14.4万円~ |
Legion 570i
最新スペックで、グラボも上位モデルのRTX 3050 Ti以上が選べます。1.6万円多く出せたら、最新スペックで全然高性能です
CPU | Core i5-12500H Core i7-12700H |
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メモリ | DDR5 最大32GB |
ストレージ | SSD 最大1TB |
グラフィックス | RTX 3050 Ti RTX 3060 RTX 3070 |
ディスプレイ(15.6型) | FHD IPS 165Hz WQHD IPS 165Hz |
無線 | Wi-Fi 6/6E、Bluetooth 5.1 |
Webカメラ | FHD 1080p |
重さ | 2.4㎏ |
電源 | 230/300W |
バッテリー | 約8時間 |
価格 | 15.0万円~ |
まとめ
良い点
・ゲーミングPCに見えない外観なので、プライベートや仕事用に使える
・徹底的にコスト削減をしたモデルで、安い
・Wi-Fi 6対応
・リフレッシュレートが144Hzと高い
残念な点
・中身は2~3年前のスペック
総合評価
本機種は、本当に「初めてのゲーミングPCでそこまでお金を出せない」という人向けに作られた機種です。
はっきり言ってお勧めできる点も少ないですが、2022年のゲーミングPCでここまで安いものもあまりないので、貴重と言えば貴重ですね。
あと1万円出せたらVictus 16 AMDが、あと1.6万円出せたらLenovo Legion 570iが購入でき、1万円安くてより高性能なVictus 15 AMDがあるので、これらを検討してみてもいいかもしれません。