最新のRyzen 7000シリーズの上位モデルが搭載で、全体的にハイスペックになっています。Victusは一応「初心者でも購入しやすい」や「初めてのゲーミングPC」をコンセプトにしていますが、本機は初心者はもちろん、中級者まで十分に使える機種です。
当サイトの評価は、このようになりました。
スペック | |
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コスパ | |
総合評価 |
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Contents
Victus 16(AMD)2023年モデル のスペック
CPU | Ryzen 5 7640HS Ryzen 7 7840HS |
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メモリ | 16GB |
ストレージ | SSD 512GB |
グラフィックス | RTX 4050 RTX 4060 |
ディスプレイ(16.1型) | FHD IPS 144Hz |
OS | Windows 11 Home |
通信 | Wi-Fi 6E、1ギガビットイーサネット |
生体認証 | ― |
WEBカメラ | FHD 1080p |
寸法(幅×奥行×高さ) | 369 × 259.4 × 23.9 mm |
重さ | 2.3㎏ |
電源 | 230W |
標準保証 | 1年間 |
価格 | 17.5万円~ |
<性能評価>
パソコンの頭脳であるCPUは最新のRyzen 7000 HSシリーズで、性能はかなり高く、Ryzen 7は旧世代のRyzen 9 6900HSよりも高い性能になっています。
メモリはDDR5-5600MHzで、16GBモデルが販売されています。メモリスロットは2つあり、旧モデル同様32GBまで増設もできると思います。
また、ストレージも最新のSSD PCIe 4.0で、512GBと大容量です。データ転送速度が速いので、パソコンの起動もゲームのロードも速いです。
グラフィックボードはRTX 40シリーズで、ミドルクラスのRTX 4050とミドルハイエンドのRTX 4060になります。ほとんどの中量級ゲームはプレイできるほどの性能です。
ディスプレイは16.1インチと大きく、解像度はFHDで高視野角のIPS液晶になります。輝度は低めの250ニトですが、リフレッシュレートは144Hzとぬるぬるです。
その他のスペックはWindows 11 Homeが搭載で、高速安定通信が可能なWi-Fi 6Eに対応、1ギガビットイーサネットも搭載、そしてWEBカメラは高画質のFHDになります。
重さは標準的な約2.3㎏で、電源は230Wと十分な容量になります。
USBの数も、困らない程度にあります。
旧モデルとの比較
<左/本機種・右/2022年モデル>
旧モデルのVictus 16 AMD 2022モデルとの比較です。(表のメモリ・SSD・バッテリーは最大値)
本機種 | 2022年モデル | |
CPU | Ryzen 5 7640HS Ryzen 7 7840HS |
Ryzen 5 6600H Ryzen 7 6800H |
メモリ | 16GB | |
ストレージ | SSD PCIe 4.0 | |
GPU | RTX 4050 RTX 4060 |
RTX 3050 RTX 3050 Ti |
ディスプレイ | FHD IPS 144Hz | |
無線 | Wi-Fi 6E | Wi-Fi 6E |
バッテリー | ― | 9時間 |
重量 | 2.3㎏ | 2.48㎏ |
寸法 | 369 × 259.4 × 23.9㎜ | 370 × 260 × 23.5㎜ |
寸法が0.数ミリ変わっており、インターフェイスの場所も変わっていますが、ベースは同じ筐体だと思います。
主な変更点です。
・CPUが最新のRyzen 7000シリーズに
・メモリが4800MHzが5600MHzに
・グラボがRTX 40シリーズに
・180gほど軽くなった
プロセッサーとグラフィックボードの、性能比較です。
CPU Markスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・旧モデル
Ryzen 7 7745HX | |
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Ryzen 7 6800H | |
Ryzen 5 6600H |
Fire Strike
オレンジ色・・・本機種 青・・・旧モデル
RTX 4060 | |
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RTX 4050 | |
RTX 3050 Ti | |
RTX 3050 |
Victus 16 AMD 2023年モデルの特徴
VictusはゲーミングPCっぽくない筐体で、カフェなどで仕事用に使っても違和感がないと思います。会社で使っても、だれもゲーミングPCとは思わないでしょうね。
左右と上のベゼル(画面の黒い枠)は細いですが、下ベゼルは大きいですね。
寸法は
- 幅369㎜
- 奥行き259.4㎜
- 高さ23.9㎜
で、標準的な16インチののゲーミングPCのサイズです。重さは2.3㎏と重たいですが、こちらも一般的なゲーミングPCの重さです。
厚さは23.9㎜と分厚く、左側面には通気孔もあるので、内部に熱い空気も溜まりにくいと思います。
筐体内部には2つのファンに、ヒートパイプも張り巡らせており、背面と側面にある通気孔もあるので、熱もこもりにくい構造になっています。また、5Vだったファンが12Vとパワフルになり、ファンの騒音も下がっているとのことです。
天板の「V」のロゴもシンプルでかっこよく、おしゃれな外観です。
OMEN Gaming Hub
OMEN Gaming HubからRGBライティングやマクロキー、オーバークロックの調整などができ、機械学習のアルゴリズムにより、今までは知識が無いとちゃんとした設定が難しかった電圧をワンクックで調整し効率的な冷却と性能アップをすることもできます。(注 本機はRGBライティング非対応)
また、以下のような設定もできます。
ネットワークブースターから通信の振り分けができ、例えば、ゲームは有線LANに接続し、ゲーム以外のブラウザなどは無線LANに繋いで通信をするなどと設定できます。
パフォーマンスコントロールからファンの速度や、CPUパフォーマンスの設定もできます。
また、OMEN Cameraと言う新機能が追加され、Web会議や動画配信中などに背景の変更や切り抜き、ビデオノイズの除去などいろいろな機能が追加されました。
そのカメラは、ビジネスPCの上位モデル並のFHD 1080pと高画質になっています。
キーボード
キーボードはテンキー・バックライト付きで、キーピッチ(キーの中心から次のキーの中心までの距離)は縦横18.7㎜×18.4㎜、キーストローク(キーを押し込む距離)は1.5㎜と、ゲーミングPCとしては普通に押しやすいと思います。
ちなみに、バックライトは1 Zoneで、OMENの様にカラフルなライティングではありません。
超高性能CPU搭載
Ryzen 5 7640HS | Ryzen 7 7840HS | |
製造プロセス | 4nm | 4nm |
アーキテクチャ | Zen 4 | Zen 4 |
コア/スレッド | 6/12 | 8/16 |
キャッシュ | 30MB | 16MB |
ベースクロック | 4.3GHz | 3.8GHz |
ブーストクロック | 5.0GHz | 5.1GHz |
GPUコア | 8 | 12 |
TDP | 35-54W | 35-54W |
搭載プロセッサーはRyzen 7000シリーズで、上位モデルの7040シリーズになります。Ryzen 7000シリーズは細かくスペックが分かれているので、知らないと確認するのが結構面倒くさいのですが、簡単に言うと、本機搭載の7040シリーズと7045シリーズは、最新スペックに対応した上位モデルになっています。
最新スペックと言うと、
・Zen 4
・DDR5に対応
・PCIe 4.0に対応
・USB4に対応
です。
こちらはCPUの性能を測るCPU Markスコアです。
スコアの目安
- 7000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 10000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 15000~・ハイエンドPCに搭載される
- 18000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
CPU Markスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i9-13900HX | |
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Ryzen 7 7745HX | |
Core i9-12900HX | |
Core i7-13700HX | |
Ryzen 7 7840HS | |
Core i7-1370P | |
Ryzen 9 6900HS | |
Core i7-1360P | |
Core i5-1350P | |
Core i7-1260P | |
Core i5-1340P |
旧モデルのRyzen 9 690HSよりも20%近く高い性能になっており、すごく性能が上がっていますね。
グラフィックス
RTX 4060 Laptop | RTX 4050 Laptop | |
コードネーム | Ada Lovelace | |
CUDAコア | 3072基 | 2560基 |
RTコア | 第3世代 | |
Tensorコア | 第4世代 | |
ブーストクロック | 2370MHz | 2370MHz |
メモリタイプ | GDDR6 | |
メモリ容量 | 8GB | 6GB |
メモリバス幅 | 128ビット | 96ビット |
メモリ帯域幅 | 256GB/s | 192GB/s |
TGP | 140W |
グラフィックスは上からギリハイエンド、ミドルハイ、ミドルクラスと別れており、やりたいゲームや、どのくらいの画質でやりたいかによって選ぶことができます。
一番下のRTX 4050でも、性能が高いですね。RTX 2070 Superと同等性能です。RTX 2070 Superは、2020年ごろにハイエンドモデルでした。
こちらはDirectX 11で動作するFire Strikeと、DX12で動作するWQHD(2K/2560×1440)向けのTime Spyです。
Fire Strike
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 4090 | |
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RTX 4080 | |
RTX 3080 Ti | |
RTX 4070 | |
RTX 3070 Ti | |
RTX 4060 | |
RTX 3080 | |
RTX 3070 | |
RTX 2080S | |
RTX 2080 | |
Radeon RX 6600M | |
Radeon RX 6600M | |
RTX 2070 Super | |
RTX 4050 | |
RTX 3060 | |
RTX 3050 |
Time Spy
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 4090 | |
---|---|
RTX 4080 | |
RTX 3080 Ti | |
RTX 4070 | |
RTX 3080 | |
RTX 3070 Ti | |
RTX 4060 | |
RTX 3070 | |
RTX 2080S | |
RTX 2080 | |
Radeon RX 6600M | |
RTX 4050 | |
RTX 2070 Super | |
RTX 3060 | |
RTX 3050 |
ゲームのベンチマーク
スコアの単位はfps(1秒間に更新されるコマ数)で、60以上が「快適」にプレイできる目安です。スペックや状況により数値は変動するので、参考値として見てください。また、画質は特別表記がなければ最高画質です。
RTX 4060 ゲームベンチマーク
青・・・FHD高画質 赤・・・FHD最高画質
Watch Dogs Legion | |
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Horizon Zero Dawn | |
Red Dead Redemption 2 | |
Assassin’s Creed Odyssey | |
Monster Hunter World | |
Far Cry New Dawn | |
Cyberpunk 2077 | |
Apex Legends | |
Fotnite |
RTX 4050 ゲームベンチマーク
青・・・FHD高画質 赤・・・FHD最高画質
Watch Dogs Legion | |
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Horizon Zero Dawn | |
Red Dead Redemption 2 | |
Assassin’s Creed Odyssey | |
Monster Hunter World | |
Far Cry New Dawn | |
Cyberpunk 2077 | |
Apex Legends | |
Fotnite |
ディスプレイ
解像度 | 光沢/液晶 | インチ | 輝度 | リフレッシュレート |
FHD | なし/IPS | 16.1インチ | 250nit | 144Hz |
FHD | フル・ハイディフィニションで解像度は1920 x 1080ドット |
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光沢 | 光沢ありは発色が良い反面、自分や背景が映り込みしやすい。光沢無しは映り込みがしにくい |
IPS液晶 | コントラスト比が高く、視野角も広い |
nit | 明るさを表す単位。通常250nitが標準 |
リフレッシュレート | 1秒間に画面を更新できるコマ数 |
ディスプレイは一般的な低価格PCに搭載される様なディスプレイですが、少なくともリフレッシュレートが144Hzなので、ぬるぬるプレイできます。
多くの同業他社では画面比が16:10と縦に長い仕様に変えており、ここ最近の流行りでもあるので、そろそろVictusも16:10にしないと波に乗り遅れそうですね。
ただし、ディスプレイが16:9だし、輝度が250ニトと低いので、価格が安いというメリットもあります。
おそらくほとんどの人は、主に外付けモニターを使ってゲームをすると思うので、そこまで影響はないかもしれません。
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
搭載メモリはDDR5-5600MHzで、16GBが搭載しています。メモリスロットが2つあり、旧モデルは32GBまで対応していたので、本機も増設換装はできそうです。
また、動作周波数が旧モデルの4800MHzから5600Hzと上がったので、処理速度がもっと速くなりました。。
ストレージ
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
ストレージも最新のSSD PCIe 4.0×4が搭載で、高速データ転送側があります。パソコンの起動も速く、ゲームのロード時間も短いです。
こちらはシーケンシャル速度の、おおよその速度です。
シーケンシャル速度
オレンジ色・・・リード 青・・・ライト
PCIe 4.0×4 | |
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PCIe 3.0×4 | |
HDD |
LAN
対応周波数 | 速度 | |
IEEE802.11ac (Wi-Fi 5) |
5GHz | 6.9Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6) |
2.4/5GHz | 9.6Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6E) |
2.4/5/6GHz | 9.6Gbps |
次世代通信規格のWi-Fi 6Eに対応しており、現在主流のWi-Fi5より約40%最大通信速度が上がっています。また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。
Wi-Fi 6EはWi-Fi 6のExtended(エクステンディット)版で、6GHz帯(高速通信)での通信ができるのですが、執筆時現在の日本では6GHz帯はまだないので使えません。最大で5GHz帯になります。
また、1ギガビットイーサネットもあるので、有線接続も可能です。
電源
電源は230Wと十分な大きさがあり、Victus 16 インテルモデル(電源は同じ230W)の様に、電源が足りないということはありません。
まぁ、CPUとGPUを同時にマックスで使うことはほぼないので理論値ですが、
・インテルモデルは、CPU最大157W+GPU最大140W=297W
・本機AMDモデルは、CPU最大54W+GPU最大140W=194W
です。
AMDかIntelモデルか迷っている場合は、AMDモデルがおすすめです。
インターフェイス
右側面インターフェイスはUSB Type-C(Power Delivery、DisplayPort™ 1.4、電源オフUSBチャージ機能対応)、USB-Aが2つ、HDMI 2.1、そして電源コネクタになります。
左側面にはRJ45、USB-A、そしてヘッドフォン/マイクジャックになります。
ちなみに公式サイトではUSBにSuperspeedと名付けられていますが、Superspeedでもなんでもない、5GbpsのUSBです。普通に使えますが、5Gbpsは普通の速度です。
サポート・保証
HPでは「1年間の使い方サポート」と「1年間の引き取り修理保証」が標準でついていて、電話やLINE、ツイッターでもサポートをしています。購入時に詳しく書かれた「パソコン入門」もあるので、初めてパソコンを買う人でも設定から使い方まで、分かりやすいと思います。
また、保証は最長3年まで延長でき、引き取り修理じゃなく出張修理もあります。
- 引き取り修理・・・指定業者がパソコンを引き取りに来て修理工場に配送、修理後配達される(期間内はパーツ代や配送代など無料)
- 出張修理・・・家や事務所に来て現場で修理。期間内は交換パーツ代など無料
また、CAFE DE OMENという「技術的サポートと修理受付窓口」があり、1年間利用できます。受付時間は月~金・9時~21時、土曜日は9時~17時、日曜は休みです。LINEでの自動サポートは24時間365日です。
このサポートの特徴として「サポートスタッフ全員が熟練プレーヤー」で、みなさんマニアックらしいです。普通に「ゲーム用語」を使っても理解できる人たちなので、話が速いですね。また、自分に合ったアクセサリ、例えばディスプレイやVR用ヘッドセット、マウス・・・など、HP製品に限らずアドバイスをくれます。
ライバル機種
Legion Pro 5 Gen 8 16
最新のRyzen 7000シリーズを搭載で、グラボは同じものが搭載できます。2.5Kディスプレイに、画面アスペクト比が16:10と縦に長い、そしてリフレッシュレートも最大240Hzと高いです
CPU | Ryzen 5 7645HX Ryzen 7 7745HX |
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メモリ | 最大32GB |
ストレージ | SSD×2枚 |
グラフィックス | RTX 4050 RTX 4060 RTX 4070 |
ディスプレイ(16型) | WQXGA IPS 165/240Hz |
通信 | Wi-Fi 6E、1Gbe |
WEBカメラ | FHD 1080p |
オーディオ | Nahimicオーディオ |
重さ | 約2.5㎏ |
バッテリー | 最大約6時間 |
価格 | 19.5万円~ |
第13世代のCPUが搭載し、同じグラボも搭載可能です。ただし、Core i9が選べたり、リフレッシュレートがより高かったりと、全体的にハイスペックになっています。特にディスプレイは2.5Kで、画面アスペクト比が16:10なので、17インチ並みに表示できます。電源も300Wと大きく、余裕がある電源です
CPU | Core i5-13500HX Core i7-13700HX Core i9-13900HX |
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メモリ | 最大32GB |
ストレージ | SSD×2 |
グラフィックス | RTX 4050 RTX 4060 RTX 4070 |
ディスプレイ(16型) | WQXGA IPS 165/240Hz |
通信 | Wi-Fi 6E、1Gbe |
WEBカメラ | FHD 1080p |
重さ | 約2.5㎏ |
バッテリー | 最大約5時間 |
価格 | 19万円~ |
まとめ
良い点
・最新スペックが満載
・グラボが2つから選べる
・リフレッシュレートが144Hzとぬるぬる
・WEBカメラが高画質1080p
・Wi-Fi 6Eに対応で、有線接続も可能
残念な点
・リフレッシュレートは高いが、ディスプレイがちょっと低品質
総合評価
ディスプレイ以外は全体的にしっかりとしたスペックで、低価格モデルのVictusですが、低価格モデルっぽくないですね。
上位モデルのRyzen 7000シリーズが搭載しているし、メモリも高品質DDR5-5600MHz、そしてストレージもSSD PCIe 4.0など、ふんだんに最新スペックを採用しています。
ディスプレイがいまだに16:9のFHDで、輝度も低いですが、外付けモニターを使用する場合は問題なく高性能ゲーミングPCを楽しめます。ちなみに、最近の流行りを取り入れていないというだけで、モニター無しでもゲームは問題なくできます。