Intel Core i3-1215Uのベンチマーク

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前世代からかなり性能が上がったインテル第12世代CPUは、通常版のPシリーズと省電力版のUシリーズがあります。

主にPシリーズは一般的なノートパソコンに搭載され、UシリーズはタブレットPCなどの薄型機種に搭載されるようなCPUです。ただし、Uシリーズは一般的なノートパソコンにも搭載されているので、薄型PCだけじゃなさそうです。

もちろん通常版の方が高い性能ですが、Uシリーズ・Core i3-1215Uでも第11世代Core i7-1165G7以上のPassmarkスコアが出たので、高性能です。また、省電力モデルという事なので、Pシリーズよりもバッテリー駆動時間が長くなります。

 

Core i3-1215Uの仕様

Core i3-1215U CPU-Z

Core i7-1255U Core i5-1235U Core i3-1215U
Pコア 2
Eコア 8 4
スレッド 12 8
キャッシュ 12MB 10MB
Pコア最大周波数 4.7GHz 4.4GHz 4.4GHz
Pコア基本周波数 1.7GHz 1.3GHz 1.2GHz
Eコア最大周波数 3.5GHz 3.3GHz 3.3GHz
GPU実行ユニット 96 80 64
ベースパワー 15W
最大パワー 55W

CPUはPコア(Performance Core)とEコア(Efficient Core)の2つを搭載しており、高負荷な作業はPコアで処理を、低負荷な事はEコアで処理することによって、パワフルでも省電力性を兼ね揃えたCPUになっています。

また、Intel Thread Directorというハードコアが、命令をより効率よくPコアとEコアに割り当てて実行できるので、性能もかなり上がっています。

省電力モデルのCore i3で、6コア8スレッドと多コアなのでマルチタスクも快適にこなせます。

レビュー機はCore i3-1215U、メモリ8GB(デュアルチャンネルメモリ)、SSD 256GB PCIe 4.0になり、ベンチマークは「バランスモード」という、通常モードですべて計測しています。

 

Passmarkスコア

Core i3-1215U Passmarkスコア

スコアの目安

  • 2000~・ネットサーフィンでもストレスを感じるほど
  • 5000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
  • 7000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
  • 10000~・ハイエンドPCに搭載される
  • 15000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い

Passmarkスコア

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Core i7-12700H  27754
Core i7-1280P  22897
Core i7-1260P  17154
Core i5-1240P  17664
Ryzen 7 5700U  16272
Ryzen 5 5500U  13579
Core i7-1255U  13251
Core i5-1235U  13039
Core i3-1215U  10907
Core i7-1165G7  10620
Core i5-1135G7  10098
Core i3-1115G4  6546

若干ですが、Core i7-1165G7よりも高い性能です。

 

Cinebench R23

Core i3-1215U Cinebench R23計測結果

Cinebench R23は一般的に、3Dレンダリングやエンコードはマルチコア、モデリングやCAD、編集中、ゲームはシングルコアを重視します。

マルチコアは6000ほどで高性能、8000以上でかなり高性能、シングルコアは1500以上でかなり高性能になります。

マルチコアシングルコア

Cinebench R23 マルチコア

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Core i7-12700H  16745
Core i9-12900H  16555
Core i5-12500H  14009
Core i7-1260P  10571
Core i5-1240P  8397
Core i5-1235U  6834
Core i7-1165G7  6070
Core i5-1135G7  5913
Core i3-1215U  5532
Core i3-1115G4  3343

Cinebench R23 シングルコア

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Core i9-12900H  1917
Core i7-12700H  1806
Core i7-1260P  1773
Core i5-12500H  1628
Core i3-1215U  1574
Core i5-1235U  1567
Core i7-1165G7  1504
Core i5-1240P  1477
Core i5-1135G7  1343
Core i3-1115G4  1319

マルチコアは前世代モデルのCore i3-1115G4より70%ほど高い性能で、シングルコアはCore i7-1165G7よりも5%ほど高い性能でした。

 

GeekBench 5

Core i3-1215U Geekbench 5 計測結果

Geekbench 5はクロスプラットフォームのベンチマークで、Cinebenchの様にシングルコア性能とマルチコア性能を測定できます。

マルチコアシングルコア

Geekbench 5 マルチコア

オレンジ色・・・計測機種 青・・・比較

Core i5-1235U  6619
Core i3-1215U  6222
Ryzen 5 5500U  5717
Snapdragon 8cx Gen 3  5693
Ryzen 7 5700U  5478
Core i7-1165G7  4558
Core i7-1195G7  4505
Ryzen 7 4700U  4323
Core i5-1135G7  4225
Core i7-10510U  3027
Core i3-1115G4  2458

Geekbench 5 シングルコア

オレンジ色・・・計測機種 青・・・比較

Core i3-1215U  1608
Core i7-1195G7  1523
Core i7-1165G7  1394
Core i5-1235U  1325
Core i5-1135G7  1261
Core i3-1115G4  1171
Ryzen 5 5500U  1122
Snapdragon 8cx Gen 3  1111
Ryzen 7 5700U  1029
Core i7-10510U  963
Ryzen 7 4700U  922

マルチコアはかなり高く、シングルコアはクレイジーに高いですね。

 

PCMark10

Core i3-1215U PCMark10計測結果

こちらはPCMARK10の計測結果で、Essentialは「通常用途(Web検索やビデオ会議、アプリの起動など)の性能」、Productivityは「Microsoft Office(事務系のアプリ)使用時の性能」、Digital Content Creationは「コンテンツ作成(画像・動画編集など)のしやすさ」を表しています。

総合性能の目安です。

5000以上・・・超ハイスペック
4000以上・・・ハイスペック
3000以上・・・中位モデル
2000以下・・・エントリ―クラス

本機のスコアはこの様になりました。

  • 総合性能は4861
  • Essentialは9899→通常用途やビデオ会議などかなり使いやすい
  • Productivityは6570→Office系のアプリは複雑じゃなければ快適に使える
  • Digital content creationは4796→外部GPU無しにしては高性能

 

EssentialProductivityDigital Contents

Essential

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Core i3-1215U  9899
Core i7-1165G7  9553
Core i5-1135G7  9502
Ryzen 7 4700U  9230
Ryzen 7 5700U  8951
Core i7-1065G7  8661
Core i3-1115G4  8411
Core i5-1235U  8197
Ryzen 5 5500U  7907

Productivity

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Ryzen 7 5700U  8065
Ryzen 7 4700U  7641
Ryzen 3 Pro 4350G  7534
Ryzen 5 5500U  7209
Core i7-1165G7  6643
Core i3-1215U  6570
Core i5-1135G7  6300
Core i3-1115G4  5994
Core i5-1235U  5542
Core i7-1065G7  5487

Digital Content Creation

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Ryzen 7 5700U  5282
Ryzen 7 4700U  5178
Core i7-1165G7  5150
Core i3-1215U  4796
Core i5-1235U  4716
Ryzen 5 5500U  4445
Core i5-1135G7  4189
Core i7-1065G7  3699
Core i3-1115G4  3646

Core i7-1165G7と、ほぼ互角の性能と言ったところですね。

 

グラフィック性能

Core i3-1215U 3D Mark 計測結果

グラフィック性能はメモリ容量にも左右されるのですが、8GB 1枚・デュアルチャンネルメモリで2258でした。

UHDグラフィックで動作していますが、UHDにしてはそこそこ良いと思います。

その他のCPUとの比較です。

Video Card Benchmarks

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Ryzen 7 PRO 6850U  5663
Core i7-1165G7  3681
Core i5-1135G7  2898
Ryzen 7 5800U  2416
Ryzen 5 5500U  2326
Core i3-1215U  2258
Ryzen 7 5700U  2251
Core i5-1235U 24GB  2196
Core i3-1115G4  2118
Ryzen 5 5600U  2101
Ryzen 7 4700U  2066
Core i5-1235U 8GB  1831
Ryzen 5 4500U  1818
Ryzen 3 5400U  1734
Ryzen 3 5300U  1606
Ryzen 3 4300U  1314

Lightroomなどのアプリであればそこそこ快適に使え、簡単な作業であればPhotoshopも使えるほどです。

 

ゲームベンチマーク

ゲームのベンチマークは、設定を触らずに計っています。

ドラゴンクエストXのベンチマークは、「5651・快適」でした。

Core i3-1215U ドラゴンクエストX ベンチマーク

こちらはFFXIV ENDWALKER 暁月のフィナーレで、標準品質・ノートパソコンで5913でした。予想以上に高いスコアでした。

Core i3-1215U FFXIV ENDWALKER 暁月のフィナーレ ベンチマーク

 

他のCPUとの比較です。

ドラクエXFFXIV

ドラクエX

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Core i7-1165G7  13150
Ryzen 5 5500U  10769
Ryzen 7 5700U  10370
Core i3-1115G4  7283
Core i3-1215U  5651
Core i5-1235U  5135

FFXIV

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Core i3-1215U  5913
Core i7-1165G7  5561
Ryzen 5 5500U  3732
Ryzen 7 5700U  3731
Core i5-1235U  3443
Core i3-1115G4  2306

ドラクエXのベンチマークは前世代のCore i3-1115G4に負けていますが、FFXIVはぶっちぎりで一番のベンチマークスコアでした。

珍しい結果になりました。

 

Core i3-1215U搭載おすすめ機種

 

ThinkPad E14 Gen 4 Intel

Lenovo ThinkPad E14 Gen 4インテル第12世代CPU搭載で、省電力モデルのUシリーズか、通常版のPシリーズが選べます。メモリとストレージも増設可能なので(保証が外れますが)、カスタマイザーにも好かれるスペックです。もちろん、公式サイトからもスペックアップできます。最新の12世代CPU搭載ThinkPadが9万円からと、安くなっています

CPU Core i3-1215U
Core i5-1235U/1240P
Core i7-1255U/1260P
メモリ 最大40GB
ストレージ SSD ×2
グラフィックス 内蔵グラフィックス
NVIDIA GeForce MX550
ディスプレイ(14型) FHD IPS タッチあり
OS Windows 11 Home/Pro
通信 Wi-Fi 6/Wi-Fi 6E
1000BASE-T ギガビットイーサネット
生体認証 指紋センサー、顔認証(オプション)
Webカメラ 720P、1080P、1080P+IRカメラ
重さ 1.64㎏
バッテリー 最大約11.8時間
価格 9.0万円~

レビュー

公式サイト

 

ThinkPad X13 Gen 3 Intel

Lenovo ThinkPad X13 Gen 3(インテル)CPUやメモリ、SSDに最新のパーツを搭載しており、基本スペックは高めです。カスタマイズからスペックを上げることができるので、必要なもののみアップグレードしたら、安く自分好みの仕様にできます。省電力CPUのUシリーズもあり、バッテリー駆動時間も長め、最軽量モデルは1.19㎏からと持ち運びに便利です

CPU Core i3-1215U
Core i5-1235U/1245U
Core i7-1255U/1265U
Core i5-1240P/1250P
Core i7-1260P/1270P/1280P
メモリ LPDDR5 最大32GB
ストレージ SSD 最大2TB
ディスプレイ(13.3型) WUXGA/WQXGA IPS 16:10 タッチあり
OS Windows 11 Home/Pro
無線 Wi-Fi 6E、4G/5G LTEあり、Bluetooth 5.2
生体認証 顔認証(オプション)、指紋センサー
Webカメラ 720p、1080p
重さ 1.19㎏~
バッテリー
電源
41Whr・14.8時間
54.7Whr・19.8時間
45W、65W
価格 12.7万円~

レビュー

公式サイト

 

ThinkBook 14 Gen 4

ThinkBook 14 Gen 414インチで1.4㎏とそこそこ軽量で、持ち運びがしやすく、画面も大きいので外出兼据え置き用として活躍します。最新スペックを搭載したモデルで、満足がいく機種だと思います

CPU Core i3-1215U
Core i5-1235U/1240P
Core i7-1255U/1260P
メモリ 最大40GB
ストレージ SSD 最大1TB
グラフィックス 内蔵グラフィックス
NVIDIA GeForce MX550
ディスプレイ(14型) FHD IPS液晶 光沢なし(マルチタッチあり)
LAN Wi-Fi 6、Wi-Fi 6E、ギガビットイーサネット
生体認証 指紋センサー
カメラ 720p、1080p
重さ 1.4㎏~
バッテリー 45Wh/60Wh
約7.7時間(45Wh時)
価格 9.7万円~

レビュー

公式サイト

 

IdeaPad Slim 370i 17

Lenovo IdeaPad Slim 370i(17.3型 インテル)インテル12世代CPU搭載でディスプレイもNTSC 72%と広い色域なので色鮮やか、そして指紋センサーも搭載しています。17インチと大きいので、据え置き用として使いやすいです

CPU Core i3-1215U
Core i5-1235U
Core i7-1255U
メモリ 最大16GB
ストレージ SSD 最大512GB
ディスプレイ(17.3型) FHD IPS 光沢なし
OS Windows 11 Home
無線 Wi-Fi 5
生体認証 指紋センサー
重さ 2.04㎏
バッテリー 最大約6.7時間
価格 8.2万円~

レビュー

公式サイト

 

 

最後に

予想以上に高いスコアが出て、同じく12世代CPUで上位モデルのCore i5-1235Uよりも性能が高く、Core i7-1165G7とグラフィック性能以外はほぼ同等クラスでした。

12世代Uシリーズは、グラフィック性能以外はかなり高い印象です。グラフィック性能を落としているのは、おそらく通常版のPシリーズと差別するためかなと思います。

総合的に見ると結構高負荷なことをするビジネス用途にも十分だと思いますが、Office系のアプリで複雑なことをしたり、凝った画像編集などをしなければ、ストレスも感じずに使えると思います。

他にもこういった記事を書いてるので、併せて読んでみてください。

Intel Core i5-1235Uのベンチマーク・スペックレビュー

Lenovoパソコンにおすすめのセキュリティソフト