衝撃的な性能のため世間を騒がせたRyzen 4000シリーズのプロセッサーは、デスクトップみたいな性能でかなり快適に使えますよね。
今回、後継モデルのAMD Ryzen 5000シリーズがよりパワーアップをして、市場に投入されました。あれだけ性能が高かった4000シリーズからパワーアップって・・・、楽しみですね。
Lenovoのノートパソコンも、早速Ryzen 5000シリーズ搭載のモデルをリリースしているので、ご紹介します。
Ryzen 5000シリーズの特徴
コア/スレッド | 基本クロック ブーストクロック |
キャッシュ | TDP | アーキテクチャ | |
Ryzen 9 5900HX | 8/16 | 3.3GHz 4.6GHz |
16MB | 45W | Zen 3 |
Ryzen 7 5800H | 8/16 | 3.2GHz 4.4GHz |
16MB | 45W | Zen 3 |
Ryzen 7 5800U | 8/16 | 1.9GHz 4.4GHz |
20MB | 15W | Zen 3 |
Ryzen 7 5700U | 8/16 | 1.8GHz 4.3GHz |
12MB | 15W | Zen 2 |
Ryzen 5 5600U | 6/12 | 2.3GHz 4.2GHz |
19MB | 15W | Zen 3 |
Ryzen 5 5500U | 6/12 | 2.1GHz 4.0GHz |
11MB | 15W | Zen 2 |
Ryzen 3 5400U | 4/8 | 2.6GHz 4.0GHz |
8MB | 15W | Zen 2 |
Ryzen 3 5300U | 4/8 | 2.6GHz 3.8GHz |
6MB | 15W | Zen 2 |
Ryzen 5000シリーズは新アーキテクチャのZen 3とZen 2の2種類があり、Zen 2はRyzen 4000シリーズにも使われているアーキテクチャになります。
<Zen 2とZen 3の変更点>
Zen 2とZen 3の変更点はいろいろありますが、大まかなものは以下になります。
- コアからアクセスできるL3キャッシュが倍増(パフォーマンス向上)
- IPCが19%向上し、電力当たりのパフォーマンスが最大24%UP
- シングルスレッドの性能が最大23%UP
- マルチスレッドの性能が最大108%UP
- バッテリー効率が上がった
こちらは、Ryzen 7 5800UとRyzen 7 4800Uの比較で、アプリやソフトの起動やWebブラウジングの速度が最大18%UPになっています。サクサク快適ですね。
下のグラフはプロセッサーの性能を数値化した、Passmarkスコアの比較です。目安として、スコアが7000以上あればビジネス用途でも快適に使えます。
次は、Cinebench R23のスコアです。シングルコアとマルチコアの性能を数値化したものになります。IntelもAMDも販売されたばかりでデータが少ないので、逐一アップデートしていきます。
Ryzen 5000シリーズ最高峰のRyzen 7 4800Uのマルチコア性能はかなり高いですが、シングルコア性能はIntelに軍配が上がりますね。AMDはレンダリングやエンコードなどのマルチコア性能が必要なソフトに有効で、CADなどのシングルコア性能が必要なものはインテルがよさそうです。
インテル11世代CPUとの比較
こちらはRyzen 7 5800Uとインテル11世代のCore i7-1165G7、Ryzen 5 5600Uと同じく11世代のCore i5-1135G7のパフォーマンスを比較したものです。正直に言うと、これは同等モデルを比較したものじゃなく、インテルの1つランクが下のものと比較しているのでフェアじゃないですが、性能が高いということは分かります。(Core i7-1165G7じゃなく1185G7、Core i5-1135G7じゃなく1145G7との比較だったら同等モデルです)
- 普段使い・ビジネス用途の作業効率は最大27%高速
- Microsoft Officeは最大9%高速
- エクセルは最大23%高速
- Edgeは最大11%高速
AMDとIntelは常に相手を上回ったプロセッサーを低価格でリリースするので、消費者である私たちは嬉しいですね。
こちらはRyzen 5000シリーズと、インテル11世代CPUのPassmarkスコアの比較です。
数字自体は大きなさがありますが、上で紹介した比較図を見る限り、スコアほどの差は無いようですね。まぁ、それでもRyzen 5000シリーズはすごく性能が高いです。
Ryzen 5000シリーズ搭載ノートパソコン
まだ市場に出たばかりのプロセッサーなのでそこまで数がないですが、新機種が投入され次第情報をアップデートしていきます。
IdeaPad Slim 550 15型(Ryzen 5000シリーズ)
14型は先行販売されていましたが、ようやく15型もリリースされました。15型にしては軽めの1.66㎏で、WiFi6にも対応しているので、外出が多く、外でがっつりと作業をしたい人や、デスクトップを家に置きたくないから大画面で高性能ノートが欲しいという人に合いますね。
プロセッサー | AMD Ryzen 3 5300U AMD Ryzen 5 5500U AMD Ryzen 7 5700U |
---|---|
メモリ | 最大16GB |
ストレージ | SSD 最大512GB |
ディスプレイ(15.6型) | FHD IPS 光沢なし |
OS | Windows 10 Home |
無線 | WIFi6、Bluetooth v5.1 |
指紋センサー | 有り |
重さ | 1.66㎏ |
バッテリー | 最大15時間 |
価格 | 5.9万円~ |
Legion 760
Legionはどこまで進化するんだっていうくらいハイスペックな機種で、上位モデルのデスクトップゲーミングPC並みの性能です。RTX 3080はVRAMが16GBと大容量なので、重たいゲームはもちろん、動画編集や画像編集も快適にできます。執筆時現在(2021年3月31日)、最強最高性能です。
CPU | Ryzen 7 5800H Ryzen 9 5900HX |
---|---|
メモリ | 最大32GB |
ストレージ | SSD 1TB |
グラフィックス | NVIDIA GeForce RTX 3070 NVIDIA GeForce RTX 3080 |
ディスプレイ(16型) | WQXGA(2.5K) IPS液晶 Dolby Vision 光沢なし |
リフレッシュレート | 165Hz |
有線 | 100BASE-TX/1000BASE-T |
無線 | Killer Wireless-AX 1650、Bluetooth v5.1 |
寸法 | 356×261.8×20.1㎜ |
重さ | 2.5㎏ |
バッテリー | 3.1時間 |
保証 | 1年間 |
価格 | 21万951円~ |
Legion 560 Pro(Ryzen 5000 Hシリーズ)
Ryzen 5800H+RTX 3070搭載のハイエンドゲーミングPCです!今までの最高性能をかる~く更新しています。ディスプレイが16:10と縦が長く、2.5K、そして16型なので、大画面で迫力ある映像を楽しめます。また、動画編集や画像編集をするクリエイターにも向いた機種です。
CPU | Ryzen 7 5800H |
---|---|
メモリ | 最大32GB |
ストレージ | SSD 最大1TB |
グラフィックス | NVIDIA GeForce RTX 3070 |
ディスプレイ(16型) | WQXGA(2.5K) IPS液晶 Dolby Vision 光沢なし |
リフレッシュレート | 165Hz |
無線 | WiFi6、Bluetooth v5.2 |
寸法 | 356x264x21.7㎜ |
重さ | 2.45㎏ |
バッテリー | 3.9時間 |
保証 | 1年間 |
価格 | ― |
IdeaPad Slim 560 Pro 16,AMD
IdeaPadではレアな高解像度2.5Kのディスプレイに、sRGB 100%と高色域になっています。また、最大輝度も350nitとかなり明るく、リフレッシュレートが120Hzと、ゲームもぬるぬるプレイできるハイスペックです。プロセッサーには通常の省電力モデル(末尾がU)でなく、ハイパフォーマンスモデルのHで、デスクトップ向けのハイエンドCPU並みの性能です。最強の一言ですね。
プロセッサー | AMD Ryzen 7 5800H |
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メモリ | 16GB |
ストレージ | SSD 最大1TB |
ディスプレイ(16型) | QHD(2.5K) 350nit sRGB 100% 120Hz |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス NVIDIA GeForce MX450 |
OS | Windows 10 Pro |
無線 | WIFi6、Bluetooth v5.1 |
顔認証 | 有り |
重さ | 2㎏ |
バッテリー | 最大10時間 |
価格 | 販売開始時に追記 |
IdeaPad Slim 360(15)
Slim 3シリーズでは一番ベゼルが細く、おしゃれな本機種は、バランスの取れた構成になっています。外出先でも大画面で作業をしたい人や、理系の学生、そして家族共用PCとしても活躍する性能と機能があります。上位モデルのSlim 5シリーズとそん色ない機種です。
プロセッサー | AMD Ryzen 3 5300U AMD Ryzen 5 5500U |
---|---|
メモリ | 最大8GB |
ストレージ | SSD 最大512GB |
ディスプレイ(15.6型) | FHD IPS 光沢なし |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス |
OS | Windows 10 Home |
無線 | WIFi、Bluetooth v5.0 |
指紋センサー | 有り |
重さ | 1.7㎏ |
バッテリー | 最大9時間 |
価格 | 販売開始時に追記 |
IdeaPad Slim 360 (17)
ここ最近数が減ってきた17.3型の大画面で、Slim 3シリーズとしては破格のフルHD IPS液晶搭載です。ベゼル(画面の黒い枠)も細くなり、ディスプレイも見やすくなっていますね。大画面で作業をしたい人は、検討に値する機種です。
プロセッサー | AMD Ryzen 5 5500U AMD Ryzen 7 5700U |
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メモリ | 最大8GB |
ストレージ | SSD 最大512GB |
ディスプレイ(17.3型) | FHD IPS 光沢なし |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス |
OS | Windows 10 Home |
無線 | WIFi、Bluetooth v5.0 |
指紋センサー | 有り |
重さ | 2.2㎏ |
バッテリー | 最大8時間 |
価格 | 6万4438円~ |
IdeaPad Slim 550 14型(Ryzen 5000シリーズ)
WiFi6対応で、重量が1.45㎏、そしてバッテリー駆動時間が最大14時間と比較的長いので、外出先でもがっつり作業をする人にお勧めの機種です。メモリも最大16GB搭載可能なので、高性能CPUの足を引っ張らずに最適に使えます。
プロセッサー | AMD Ryzen 3 5300U AMD Ryzen 5 5500U AMD Ryzen 7 5700U |
---|---|
メモリ | 最大16GB |
ストレージ | SSD 最大512GB |
ディスプレイ(14型) | FHD IPS 光沢なし |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス |
OS | Windows 10 Home |
無線 | WIFi6、Bluetooth v5.1 |
指紋センサー | 有り |
重さ | 1.45㎏ |
バッテリー | 最大14時間 |
価格 | ― |
IdeaPad Flex 550 15.6型(AMD Ryzen 5000シリーズ)
15型・2 in 1 PCの本機種は若干重いですが、状況に合わせて形を変えることができるので、どこにいても本格的な作業ができます。1.8㎏と若干重たいので、持ち運びが少ない人なら、これが使いやすいと思います。
プロセッサー | AMD Ryzen 5 5500U AMD Ryzen 7 5700U |
---|---|
メモリ | 最大16GB |
ストレージ | SSD 最大512GB |
ディスプレイ(15.6型) | FHD IPS 光沢あり マルチタッチ |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス |
OS | Windows 10 Home |
無線 | WIFi、Bluetooth v5.0 |
指紋センサー | 有り |
重さ | 1.8㎏ |
バッテリー | 最大15時間 |
価格 | 6万6528円~ |
IdeaPad Flex 550 14(AMD Ryzen 5000シリーズ)
こちらは14型・2 in 1 PCで、重量が1.5㎏と、15型よりも300g軽くなっています。バッテリー駆動時間も最大16時間と長いので、外出が多い人はこちらが使いやすいです。
プロセッサー | AMD Ryzen 3 5300U AMD Ryzen 5 5500U AMD Ryzen 7 5700U |
---|---|
メモリ | 最大16GB |
ストレージ | SSD 最大512GB |
ディスプレイ(14型) | FHD IPS 光沢あり マルチタッチ |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス |
OS | Windows 10 Home |
無線 | WIFi、Bluetooth v5.0 |
指紋センサー | 有り |
重さ | 1.5㎏ |
バッテリー | 最大16.1時間 |
価格 | 5万8916円~ |
まとめ
現在は機種が少ないですが、すぐに新しいモデルが追加されるので、時々本記事を読み返してみてください。
インテル11世代CPU搭載機種はかなり出ているので、こちらのまとめ記事を参考にどうぞ。