インテル第11世代CPU搭載モデルのThinkBook 14 Gen 2は、性能が高いんですよね。
何と言っても、Core i5とi7に搭載されている内蔵グラフィックスIris Xeは、外部グラフィックボードのNVIDIA GeForce GTX 660と同等性能があるし、Core i7はゲーミングPCや動画編集をするクリエイター向けのパソコンに搭載されるくらいのハイスペックになっています。当然、Core i3モデル、i5モデルも今までのCore i3/i5と全く違ったハイスペックCPUです。
しかも、14型なのに1.4㎏と13型なみの軽さで、外出が多い人にも合う機種になっています。
Contents
Lenovo ThinkBook 14 Gen 2のレビュー
CPU | Intel core i7-1165G7 Intel core i5-1135G7 Intel core i3-1115G4 |
---|---|
メモリ | 最大24GB |
ストレージ | 最大 SSD 1TB+HDD 2TB |
グラフィックス | Iris Xe UHDグラフィックス(Core i3のみ) |
ディスプレイ | 14型 FHD IPS 光沢なし sRGB 100% |
OS | Windows 10 Home、Windows 10 Pro |
無線 | WiFi6、Bluetooth v5.0 |
有線 | イーサネット(RJ45) |
生体認証 | 指紋センサー |
セキュリティ | TPM、パワーオン パスワード、ハードディスク パスワード、アドミニストレーター パスワード、ユーザー パスワード、セキュリティ キーホール |
Microsoft Office | 搭載モデル有 |
寸法 | 323x218x17.9㎜ |
重さ | 1.4㎏ |
保証 | 1年間 |
価格 | 6.8万円~ |
最新第11世代のハイスペックIntel CPUは、CPUの性能を表すPassmarkスコアはCore i7で1.2万オーバーと専門職用のスペック、Core i5では8000オーバーのビジネス用途でもかなりがっつり使えるほどの性能になっています。
ここ最近Ryzenに押され気味だったので、本腰を入れてハイスペックモデルを投入してきていますね。
こちらはRyzen 7 4800UとCore i7-1185G7の比較ですが、インテルのCPUの方が完全に上回っています。エクセルも1.3倍速く、フォトショップは1.4倍、動画編集のAdobe Premiere proは2.7倍速く動くそうです。(本機種搭載Core i7は1165G7です)
メモリは最大24GBと大容量で、画像編集や動画編集もサクサクできるほどの容量になっているし、ストレージは、超高速データ転送速度を誇るM.2 PCle-NVMe+HDDになっています。
Core i7とi5の内蔵グラフィックスはIris Xe搭載で、外部グラフィックボードのNVIDIA GeForce GTX 660ほどの性能があり、GeForce MXシリーズよりも断然高い性能になっています。
グラボが無くても、快適にゲームや動画編集が出来る時代に近づいていますね。
簡単な編集だったら、私もPremiere Pro CCを使わずにWindows搭載のビデオエディターを使うことが多いのですが、Iris Xeならかなり快適に3Dエフェクトなんかも使えますね。
また、Fキー列にビデオ電話の通話/終了ボタンが搭載されているので、テレカンが多い人はすごく助かると思います。
次世代通信規格のWiFi6にも対応しているので、高速回線でのインターネット通信も可能です。
Lenovo ThinkBook 14 Gen 2の特徴
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ThinkBookはビジネスノートのThinkPadと、おしゃれなIdeaPadとのハイブリットなので、見た目がこてこてのビジネスモデルっぽくないのがいいですね。
セキュリティの高いビジネスモデルが欲しい人って多いと思うのですが、ThinkPadだと「ザ・ビジネスノート」って見た目なので、ビジネスノートの外観に抵抗がある人はThinkBookを選ぶ人も多いですしね。
寸法は幅323㎜、奥行き218㎜、そして厚さは17.9㎜とコンパクトにまとまっています。2019年10月に販売された前機種ThinkBook 14と比較すると、その小ささが分かりやすいと思います。
幅 | 奥行き | 厚さ | 重さ | |
14 Gen 2 | 323㎜ | 218㎜ | 17.9㎜ | 1.4㎏ |
14 | 326㎜ | 229㎜ | 17.9㎜ | 1.5㎏ |
大学ノートA4 | 297㎜ | 210㎜ | 20㎜(1円玉の直径) | ー |
奥行きが11㎜も小さくなっていて、幅は-3㎜と若干小さくなっています。大学ノートA4サイズと比べると、幅+2.6㎝、奥行き+0.8㎝となっています。カバンに入れて、持ち運びがしやすいです。
重さも1.4㎏と軽く、持ち運びが多い人でも気にならないくらいだと思います。
天板のツーポイントロゴは控えめでいいですね。スピーカーは底面部分にあるので、重低音も聞こえやすいです。個人的には底面派です。
指紋センサーは電源ボタンに内蔵されているので、電源ボタンを1度押すだけで起動とログインが出来ます。また、キーの一番上のFキー列に、ビデオ電話の受信/終了ボタンがあるので、ビデオ会議が多い人はちょっと操作が楽になります。
モードを切替えるとマイクの受信パターンが変更でき、1人で使う時は単方向、グループ会議や友人と複数人でビデオ電話を使う時は360度の全方向に変更できるので、声がよりクリアに相手に伝わります。
CPU
CPUは最新のインテル第11世代CPUです。これで満足できない人はいないと思います。
横にスクロールできます↓
コード名 Tiger Lake |
製造プロセス | コア/スレッド キャッシュ |
グラフィックス | ベースクロック ターボ時 |
TDP |
Core i7-1165G7 | 10nm SuperFin |
4/8 12MB |
Iris Xe | 2.8GHz 4.7GHz |
12~28W |
Core i5-1135G7 | 10nm SuperFin |
4/8 8MB |
Iris Xe | 2.4GHz 4.2GHz |
12~28W |
Core i3-1115G4 | 10nm SuperFin |
2/4 6MB |
UHDグラフィックス | 3GHz 4.1GHz |
12~28W |
第11世代CPUから各メーカーが独自にTDP(熱設計電力)を設定できるため、同じCPUを搭載したパソコンでも性能が違うことがあります。
スコアの目安
- 2000~・ネットサーフィンでもストレスを感じるほど
- 5000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 7000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 10000~・ゲーミングPCなど専門的な機種に搭載されることが多い
(グラフをタップすると数値が表示されます)
<Core i7-1165G7の結果>
Core i7は1万3242で、ハイエンドノートパソコンに使用されるCore i7-10750Hとほぼ同じスコアですね。ビジネス用途でこのスコアは、すごいですよ。動作が遅い等、困る事は無いはずです。
Core i5はスコア8357と、ビジネス用途でたくさんのタブを開け調べものをしながら使う人でも、快適に使えます。
Core i3だけはまだ市場に出ていなくて、レビュー用の貸し出し機もないので性能が分かりませんが、Core i3-1005G1のスコア5188より確実に高いはずなので、普通以上のスペックとみられます。
今までCore i3はライトユーザー向けという位置づけでしたが、前モデルのCore i3-1005G1から「普通にスペックの高い」CPUになっています。
Iris Xe ベンチマークスコア
内蔵グラフィックスでは最高の性能で、昨年リリースされて大反響を呼んだ高性能のIris Plusの2倍近い性能があります。先ほども言ったようにCore i3はまだ市場に出ていないので空欄にしていますが、Iris Xeじゃないので性能は低いとみられます。
まずは3Dグラフィックスの性能を計る、Fire Strike Graphicsの性能です。3Dゲームや動画編集をする場合の目安にできます。
(グラフをタップすると数値が表示されます)
誤差の範囲ですが、Core i7のスコアはGeForce GTX 660より高い性能です。Core i5でもほぼ同性能ですね。
動画編集や画像編集も、今までにないくらい快適にできます。
次はCinebench R20です。レンダリングを行ってスコアを出すテストで、数値が高い方がレンダリング時間も短くなります。上3つが本機種搭載CPUです。
ハイエンドモデルのCore i7-10750Hとは30%ほどの差がありますが、Core i5-10300Hより高い性能で、Core i7-1065G7より50%ほど高い性能になっています。
ディスプレイ
横にスクロールできます↓
光沢 | 液晶 | 輝度 | コントラスト比 | NTSC | 視野角 | |
FHD | 無し | IPS | 300nit | 1200:1 | sRGB100% | 170度 |
FHD | フル・ハイディフィニション、解像度1920x1080 |
---|---|
IPS | 視野角が広く、コントラスト比も比較的高く、自然な色合いが描写できる |
TN | 視野角が狭くコントラストも低く、視野角も狭い低価格ディスプレイ |
光沢なし | 映り込みが軽減された液晶 |
nit | 輝度(明るさ)を表す単位で、通常250前後が標準 |
コントラスト | 最少輝度(黒色)と最大輝度(白色)の差。差が大きいとより鮮やかで、力強い描写が可能 |
sRGB100% | Web用画像編集にも向いているほど高色域 |
また、本機種はThinkShutterという前面カメラの物理カバーがあるので、ビデオ会議中に離席する時やカメラを使用していないときなどに閉じることもできます。
メモリ
メモリはDDR4-25600(3200MHz)の、最高処理速度のメモリが搭載です。この動作周波数(MHz)が高いと処理速度が速いので、高速表示が可能です。
現行で販売されているのものはDDR4 3200MHzが最高処理速度なので、速いです。Core i3はオンボード8GBまで、Core i5とi7は最大24GBになります。
メモリはオンボード+スロット1つなので、増設も可能です。
ストレージ
ストレージはM.2 PCle-NVMeのSSDとHDDの搭載が可能です。
SSD | HDD | |
価格 | 高い | 安い |
動作音 | 静か | うるさい |
温度 | 熱くなりにくい | 熱くなりやすい |
データ移動 | 最大32Gbps | 最大6Gbps |
寿命 | 長い | 短い |
- 本機種のHDDの最大データ転送速度は6Gbps(6GB/秒)
- 本機種のSSDの最大データ転送速度は32Gbps(32GB/秒)
PCIe 3.0×4なので、最大データ転送速度(理論値)は32Gbpsと最速です!パソコンの起動も、大きなデータ移動も、何をするにも速いです。
ただし実際のPCIe 3.0×4のシーケンシャルリードは3500MB/秒くらい、シーケンシャルライトは2200MB/秒くらいになっています。HDDドライブはリードで500〜600MB/秒くらいが目安です。
あともう一つSSDに種類があって、赤枠のものはPCIe 4.0×4の最新タイプになっています。こちらは3.0×4に比べデータ帯域が2倍になっていて、一般的な4.0×4のシーケンシャルリードは約5000MB/秒、ライトは4000MB/秒位になっています。
ちなみにHDD(ハードディスクドライブ)もSATA接続なので、HDDでは最高速度になっています。
HDDがいらない人は「ダミーハードディスクドライブ」を選んでおけば大丈夫です。
無線LAN
次世代通信規格のWiFi6に対応しており、通信速度の理論値は9.6Gbpsと高速です。
今までは「有線接続じゃないと高速回線は使えない」が常識でしたが、WiFi接続でもかなり速くなっています。
ただし契約回線やルーターもWiFi6に対応していないと、ルーター対応規格もしくは契約回線での通信になります。
セキュリティ
- Windows Defender・・・Windows搭載のセキュリティ機能で、マルウェアなどのウイルスからパソコンを守ってくれます。
- TPM・・・独立して機能するチップで、パスワードなどの重要情報を格納できる
- ハードディスクパスワード・・・ハードウェアレベルでパスワードを設定できるので、パソコン内部のデータが盗み見られる可能性がかなり減ります
- セキュリティキーホール・・・パソコンが持ち出されないようにロックするワイヤーなどを設置する個所
インターフェイス
- USB Type-C 3.1 Gen 2
- USB Type-C 3.1 Gen 2 x1 (Thunderbolt4 対応)
- HDMI
- Powered USB 3.1 Gen 1
- マイクロフォン/ヘッドフォン・コンボ・ジャック
- SDカードリーダー
- USB 3.1 Gen 1
- イーサネットコネクター(RJ-45)
- セキュリティキーホール
インターフェイスは比較的豊富で、RJ45もあるので有線接続も出来ます。会社のイントラネットや、LANケーブルを使っての接続も出来ます。
Thunderbolt4もあるので、外付けドライブからのデータ移動も速いし、4K画質の外部ディスプレイ2枚にも接続できます。
- Thunderbolt 4は最大データ転送速度が40Gbps、2mでも40Gbpsが出るようになった
- PCIeの転送速度はThunderbolt 3の16GBから32Gbpsになり、ストレージ転送速度は最大3.000Mbps!データ移動がかなり楽になります。
- 今までは4Kディスプレイに出力できるのが1台でしたが、2台までになり、8K出力にも対応
まとめ
性能も高くセキュリティも堅牢で、Thunderbolt 4搭載なので、新時代のPCと言った感じです。
出先でパソコンを使うことが多い人にも合うし、普段使いでもとにかく高性能PCが欲しい人や、ビデオエディターやaviutl、Powerdirectorなんかで動画編集をする人、画像編集をする人にも合う万能パソコンです。