Lenovo ThinkStation P720のレビュー・デュアルプロセッサー+グラボ最大3枚搭載のハイパワー機種

本機種は企業向け、もしくはプロ向けのスペックで、動画・画像編集、3DCAD、科学技術計算、仮想マシン(VR)製作者やVRヘビーユーザー向けのワークステーションです。

Xeon搭載のデュアルプロッセサー(CPUを2つ搭載)なので単純に2倍の性能があり、かなりパワフルです。

大量のCGレンダリングや、1秒でも早く快適に作業をしたい人、研究室での利用など、企業向け、プロ向けの様々な場所で活躍する機種です。

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ThinkStation P720のスペックレビュー

Lenovo Thinkstation P720の外観

CPU Intel Xeon Silver x2(2つ搭載)
Intel Xeon Gold x2(2つ搭載)
メモリ ECCメモリ 最大768GB
ストレージ HDD SATA最大10基
SSD最大10基
マザーボード P720 MBインテルPurleyデュアルCPU
チップセット インテル C621
OS Windows 10 Pro for Workstations
グラフィックス
(デュアルグラフィックス可能)
NVIDIA Quadro P400/600/620/1000/2000/2200/4000/5000/6000
NVIDIA Quadro RTX /4000/5000/6000/8000
NVIDIA Quadro GV100
RAID RAID0、1、5、10
光学ドライブ ウルトラスリムDVD-ROM
ウルトラスリムDVDスーパーマルチドライブ
ウルトラスリムBue-Ray
無線 AC 8265、Bluetooth 4.1(搭載可能)
有線(イーサネット) イーサネットアダプター(搭載可能)
セキュリティ シャーシ イントルージョン スイッチ、セキュリティ・チップ(TPM2.0)、パワーオン・パスワード、ハードディスク・パスワード、アドミニストレーター・パスワード、USBロック(BIOS)、kensingtonロック、パッドロック、シャーシキーロック
寸法(幅x奥行x高さ) 175x485x446㎜
重さ 最大25.7㎏(最大)
保証 3年間オンサイト
電源 最大1000W 80PLUS Platinum
付属 キーボード、マウス(取り消し可能)
価格 26.3万円~

試しに欲しいものを色々つけてみたら、500万円くらいになりました(笑)。メモリやストレージが高いのでこうなったのですが、ある程度のスペックにして後は自分で増設していけば、かなり安くできます。

スペック的には言うことなしですね。最強・最高峰のワークステーションです。Intel Xeonを2枚搭載し、グラフィックボードも2枚~3枚搭載できます。

コンシューマー向けのインテルプロセッサーでは最大のコア/スレッド数で、Houdini ApprenticeやPOV-RayなどのCGレンダリングや科学技術計算、沢山の動画を一括バッチ処理するなどのプロの動画編集者、仮想マシンを使う人など、メインメモリを大量に消費する処理やCPUコアが要求される処理をする人向けになります。

グラフィックボードはロースペックから最高クラスまで選び放題なので、用途によってスペックを決めやすいと思います。もちろん、DirectX(3Dゲーム)に最適化されたGeForceじゃなく、高度な技術計算(OpenGL)に最適化されたQuadroが搭載なので、発色も良く、映像編集にも向いています。

メモリはECCメモリで、最大768GBになります。ECCメモリとは簡単に言うと、メモリ上で発生した1ビットエラーの検出に対して訂正が可能なメモリです。

Xeon+ECCメモリは、業務用サーバーやワークステーションに特化した組み合わせで、「データの破損」が絶対に許されないような金融機関、科学技術計算、サーバー業務などに使用する場合に選びます。

そういえば昔、Yotuberのヒカキンが1.5TB搭載したマックを買ったとか言って話題になっていましたが、あそこまで大きなメモリだと逆に処理速度が遅くなることが多いはずなので(メモリが遠すぎて逆に時間がかかる為)、考え物ですね。

ストレージは「お好きなだけどうぞ」と言わんばかりのストレージベイがあるので、お好みでいくらでも搭載できます。(限りはありますが)

また、保証は3年間のオンサイトで、「オンサイト」とは技術員が出張修理を行う保証になります。不具合があった場合、Lenovoにわざわざ本体を送らなくてもこっちまで来てくれて、修理してくれます。

映像編集やCAD、CAE、VR制作、金融トレーディングなどの特別な用途向けの、最高峰PCですね。

公式サイト

ThinkStation P720の特徴

Lenovo Thinkstation P720の外観

重厚なワークステーションといった見た目ですね。前面カバーもメッシュ状になってて、エアフローが良いですね。

寸法は幅175㎜、奥行き485㎜、高さが446㎜になります。

  • 幅は1万円札の長辺(160㎜)よりちょっと大きい
  • 奥行きは1万円札3枚分(480㎜)
  • 高さは千円札3枚分(450㎜)とほぼ同じ

です。幅がそこまでないので机に置いてもよさそうですが、ちょっと圧迫感がありそうですね。

Lenovo Thinkstation P720の外観 左斜め前から

両側面に排気口はありませんが、前面と背面にメッシュ状の吸気口と排気口があります。

Lenovo Thinkstation P720の筐体内部

筐体内部にアクセスはしやすく、各パーツはモジュラー化されたパーツとしてツールレス(工具無し)で取り付け・取り外しができます。また、赤い線が入っているのですが、これはコンポーネントの取り換えの際に扱う箇所が一目で分かるようにしているんです。

増設もしやすいし、内部はすっきりしていて熱もこもりにくいですね。

メモリスロットは12個、グラボも最大3つ搭載でき、ストレージは最大同時構成でSSDx10(18,96TB)、HDDx5(30TB)にできました(SSDは1つあたり最大2TBで、HDDは最大6TB)。Flexモジュールも追加することで、最大構成にできます。

Lenovo Thinkstation P720 正面 Lenovo Thinkstation P720 背面
電源
コンボジャック
USB3.0 Type-A x4
光学ドライブ
メディアカードリーダー
ライン入力
ライン出力
マイク入力
PS/2
USB Type-A 2.0×2
USB Type-A 3.0×4
RJ-45×2
電源コネクター

また、各グラフィックボードに以下のインターフェイスがあります。赤文字のグラフィックボードは、執筆時現在(2020年11月29日)搭載できません。

インターフェイス 最大搭載数
P400 mini Display Port x 3 3
P600 mini Display Port x 4 3
P620 mini Display Port x 4 3
P1000 mini Display Port x 4 3
P2000 Display Port x 4 3
P2200 Display Port x 4 -(記載なし)
P4000 Display Port x 4 2
P5000 Display Port x 4, DVI-D DL 2
P6000 Display Port x 4, DVI-D DL 2
RTX 4000 Display Portx3, VirtualLink 2
RTX 5000 Display Portx4,VirtualLink 2
RTX 6000 Display Portx4,VirtualLink 2
RTX 8000 Display Portx4,VirtualLink 2
GV100 Display Port x 4 2

注)VirtualLinkとは、VRに使うヘッドセットを1本のコネクタで接続できる入出力です。

注)DVI-DとはDigital Visual Interfaceで、デジタル信号を出力できる端子で、データの劣化がありません

グラフィックス

通常のパソコンにはグラフィックボードにGeForce(3Dゲーム/DirectXに最適化)が使われますが、本機種ではQuadro(CADなどの専門的な高度な技術計算/OpenGLに最適化)が搭載です。

↓右にスクロールできます↓

Quadro P400 P620 P1000 P2200
GPUアーキテクチャ Turing Turing Turing Turing
CUDAコア 256 512 640 1280
Tensorコア
RTコア
メモリ帯域 32Gbps 80Gbps 82Gbps 200Gbps
メモリタイプ GDDR5 GDDR5 GDDR5 GDDR5X
メモリ容量 2GB 2GB 4GB 5GB
単精度性能 0.641TFLOPS 1.38TFLOPS 1.89TFLOPS 3.8TFLOPS
Tensor core性能
NVLink SLI
API Shader 5.1
OpenGL 4.5
DirectX 12
Vulkan 1.0
Shader 5.1
OpenGL 4.5
DirectX 12
Vulkan 1.0
Shader 5.1
OpenGL 4.5
DirectX 12
Vulkan 1.0
Shader 5.1
OpenGL 4.6
DirectX 12
Vulkan 1.1
TDP 30W 40W 47W 75W
Quadro RTX 4000 RTX 5000 RTX 6000 RTX 8000 GV100
GPUアーキテクチャ Turing Turing Turing Turing  
CUDAコア 2304 3072 4608 4608 5120
Tensorコア 288 384 576  576 640
RTコア 36 48 72  72
メモリ帯域 416Gbps 448Gbps 672Gbps  672Gbps 870Gbps
メモリタイプ GDDR6 GDDR6 GDDR6  GDDR6 HBM2
メモリ容量 8GB 16GB 24GB  48GB 32GB
単精度性能  7.1TFLOPS  11.2TFLOPS 16.3TFLOPS 16.3TFLOPS 14.8TFLOPS
Tensor core性能  57.0TFLOPS  89.2TFLOPS 130.5TFLOPS 130.5TFLOPS 118.5TFLOPS
NVLink SLI NVLink NVLink NVLink NVLink
API Shader 5.1
OpenGL 4.6
DirectX 12
Vulkan 1.1
Shader 5.1
OpenGL 4.6
DirectX 12
Vulkan 1.1
Shader 5.1
OpenGL 4.6
DirectX 12
Vulkan 1.1 
Shader 5.1
OpenGL 4.6
DirectX 12
Vulkan 1.1 
Shader 5.1
OpenGL 4.5
DirectX 12
Vulkan 1.0
TDP 160W 265W 295W 295W 250W
  • TFLOPS・・・単精度浮動小数点演算性能で、RTX 4000の57TFLOPSだと、32bit小数の乗算、または加算を1秒間に57兆回実行できる速度
  • NVLink・・・NVIDIAの2つの同じグラフィックボードを繋げて理論的に2倍の性能に引き上げることができるマルチGPU技術。接続にNVLink SLI Bridgeが必要

目安として、3DCADを最低限動かすにはメモリ容量が2GB以上なので、どれを選んでも動きますが、一般的には8GB以上が推奨です。大規模な商業施設などを作る人は、RTX 5000は搭載したいですね。

ISV認証

ISV(独立系ソフトウェアベンダー)により、アプリケーションとの互換性や安定稼働、高い運用性をテストされてISV認証を取得しているので、安心して使えます。

英語版のみですが、Lenovoのサイトでどのベンダーのどのソフトと互換性があるか確認が出来ます。例えば下の画像は本機種「P720」「Autodesk」「Autodesk 3dc Max」で検索した結果です。

結果は「Certified(認証済み)」や「Recommended(推奨)」などでてきます。ほとんどのソフトは認証済みですが、利用者が少ない・マイナーなソフトを使っている場合は、確認してから購入した方がいいかと思います。

公式サイト

CPU

CPUは執筆時現在選択できるものをご紹介します。仕様書には30以上のCPUが選択できると記載されているので、下記しているもの以外があればこちらでご確認ください。

Xeon Silver 4208 4210/4210R 4214/4214R
製造プロセス 14nm 14nm 14nm
コア/スレッド 8/16 10/20 12/24
ベースクロック 2,1GHz 2,2GHz/2.4GHz 2,2GHz/2,4GHz
ブーストクロック 3,2GHz 3,2GHz 3,2GHz/3,5GHz
キャッシュ 11MB 13.75MB 16,5MB
TDP 85W 85W/100W 85W/100W
Xeon Gold 5218 5222 6226 6230
製造プロセス 14nm 14nm 14nm 14nm
コア/スレッド 16/32 4/8 12/24 20/40
ベースクロック 2,3GHz 3,8GHz 2,7GHz 2,1GHz
ブーストクロック 3,9GHz 3,9GHz 3,7GHz 3,9GHz
キャッシュ 22MB 16,5MB 19,25MB 27,5MB
TDP 125W 105W 125W 125W

こちらはCPUの性能を表すPassmarkスコアの比較です。用途が違うので単純に数値だけで判断はできませんが、比較対象にCoreシリーズを入れました。

一番下のCore i3-10100はスコア9057と、ビジネス用途でがっつり使っても大丈夫なほどの性能ですが、Core i5以上のスコアを出してるものが最低限の目安かなと思います。

メモリ

メモリはDDR4-2933MHz ECCで、スロットは12個、最大768GB搭載できます。

ECCメモリとは、メモリ上で発生した1ビットエラーの検出に対して訂正が可能なメモリで、「データの破損」が絶対に許されないような金融機関、科学技術計算、サーバー業務などに使用する場合に選びます。

ちなみにメモリは2933MHzですが、CPUによって最大周波数が違うので最大2933MHzでの動作になります。(動作周波数が高いと処理速度が速いです)

  • 2933MHz・・・Xeon Gold 5222,6226,6230
  • 2666MHz・・・Xeon Gold 5218
  • 2400MHz・・・Xeon Silver

ストレージ

先ほども少し言ったように、ストレージは最大構成でSSDx10(18,96TB)、HDDx5(30TB)にできました。

最大データ転送速度は、以下になります。

  • SSD SATA/HDD SATA・・・6GB/秒
  • SSD PCIe NVMe・・・16GB~32GB/秒

OptaneメモリやOPAL搭載モデルもあるので、購入時に確認してみてください。

  • OPAL・・・自己暗号化ドライブで、ハードウェアレベルでデータを暗号化
  • Optaneメモリ・・・データをキャッシュ(記憶)して表示するので、よく使用するアプリやページ等は超高速表示が可能

RAID設定

本機種では、RAID 0, 1 , 5, 10の設定ができます。

  • RAID 0・・・読み込み書き込みが高速で出来るし、分散してデータを保存ができる反面、1つのストレージに障害が発生すると復旧できません。なので、RAID 1やRAID 5と組み合わせて使うことが多いです。
  • RAID 1・・・読み書きが遅いが、複数のストレージに「同じデータを書き込む」ので、1つのストレージに障害があってももう一つの方のデータを使って作業が出来ます。
  • RAID 5・・・ドライブが3台以上必要で、データからパリティ(誤り訂正符号)を作成し、3台以上のハードディスクに分散して書き込み。分散書き込みなので速度も速く、1つのHDDに問題が発生しても残りのHDDから作業が可能。多くの人はこの設定を利用
  • RAID 10・・・ドライブが4台以上必要で、RAID 0とRAID 1を組み合わせた構成。多くの人はこの設定を利用

セキュリティ

  • Windows Defender・・・Windows搭載のセキュリティ機能で、マルウェアなどのウイルスからパソコンを守ってくれます。
  • TPM・・・独立して機能するチップで、パスワードなどの重要情報を格納できる
  • ハードディスクパスワード・・・ハードウェアレベルでパスワードを設定できるので、パソコン内部のデータが盗み見られる可能性がかなり減ります
  • Kensingtonロック・・・パソコンが持ち出されないようにロックするワイヤー設置する個所
  • USBロック・・・USBポートを外部USBデバイスからロックする。パスワードを入れて解除できます。
  • OPAL・・・自己暗号化ドライブ。データが流出した時など、暗号化されているので解読されにくいという特徴があります。
  • シャーシ イントルージョン スイッチ・・・筐体へのアクセスを記録できる(誰かが勝手に開けて内部を触っても分かる)
  • シャーシロックキー・・・筐体内部にアクセスできないようにカギをかける

セキュリティは堅牢です。個人はもちろん、企業でも安心して使うことが出来ます。

保証

保証は3年間翌営業日オンサイト修理(出張修理)なので、万が一の時はかなり助かりますね。本体をLenovoに送らなくていいので、面倒もありません。次の日の修理の人が来るのを待つだけです。

保証は標準で3年ですが、5年まで延長できます。

また、サポートも一般のサポートと違いプレミアサポートと言って、専用コールセンター(24時間365日!)にて専任エージェントがサポートしてくれるので、困ったときはプロに電話して聞くことが出来ます。

Lenovo プレミアサポート内容

最後に

スペック・サポート・修理保証などどれをとっても最高の質があります。

カスタマイズすれば青天井に価格は上がりますが、最低限のものを搭載し、自分で増設すれば50万円くらいでかなりハイスペックなものにできると思います。

個人にとっても企業にとっても、「何かあったときのサポート」はすごく大事だと思うし、その点本機種は、24時間365日の電話サポートに、翌営業日の出張修理とこれ以上ないものになっているので、安心して使うことが出来ます。

公式サイト