NEC Lavie Direct N15(A) 2021年秋冬モデルのレビュー 光学ドライブ搭載のエントリーノートパソコン

ブルーレイもしくはDVD、CDなどに対応した光学ドライブが内蔵で、全体的なスペックは控えめですが、頻繁にDVDやブルーレイを焼いたりする人には使い勝手が高く、ストレージ容量も大きいので多くのデータを保存できます。

Web閲覧やテキスト中心の作業などの低負荷な事に向いており、外付け光学ドライブやHDDを使いたくない人には、使いやすい機種だと思います。

写真や動画の保存、そしてDVDを焼いたりすると言った使い方をする人におすすめです。

＜2021年10月6日　追記＞

Windows 11リリースに合わせて本機種は「2020年夏モデル」から「2021年秋冬モデル」にバージョンアップしてるので、情報を追記しています。

Lavie Direct N15(A) 2021年秋冬モデルのスペックレビュー

パソコンの頭脳であるプロセッサーはかなり控えめなAMD製で、低負荷な事を中心にする人に合うスペックです。メールの返信だったり、Web閲覧などに向いています。

メモリは小さめの4GB（4GBx1）が標準で、最大8GB（4GBx2）にできます。8GBモデルはメモリがデュアルチャンネルに対応なので、メモリ1枚時よりも処理速度が速いです。特にメモリ4GBはかなり小さな容量なので、8GBを選んだ方が良いと思います。

ストレージは大容量で、SSD＋HDDで最大2.5TBも搭載できます。多くのデータを保存する人には嬉しいですね。

ディスプレイはHDディスプレイでTN液晶になります。この価格の機種に「これはないよ～」って思いますが、あまりパソコンを使わない人であれば気にならないと思います。

光学ドライブは一般的なDVDスーパーマルチドライブか、ブルーレイ用のドライブが選択できます。ブルーレイ用はDVDスーパーマルチドライブ機能も付いているので、一石二鳥ですね。

バッテリー駆動時間は最大6時間と短いので、持ち運びをする人は充電アダプターも一緒に持って行った方がいいですね。

総合的に見てライトユーザー向けですが、日本生産で高品質、サポートも手厚いので、「初めてのノートパソコン」に合うと思います。

公式サイト

旧モデルとの比較

＜左・本機種/右・旧モデル＞

元々本機は2020年に販売開始したのですが、Windows 11リリースに合わせて2021年秋冬モデルとしてバージョンアップしました。筐体やスペックはほぼ同じで、OSがWindows 11に変わっただけになります。（メモリやストレージは最大値です）

旧モデルと本機種の違いは、以下になります。

• Windows 10がWindows 11になった
• HDDに2TBが登場
• 1100円高くなった

兄弟モデルとの比較

＜本機種とN15（R）は同じ筐体を使用＞

兄弟モデルはLavie Direct N15(R)で本機種と同じ筐体を使用しており、外観や寸法は全て同じで、両機種とも光学ドライブ付きです（メモリ・SSD・バッテリーは最大値）

兄弟モデルのN15（R）はプロセッサーが高性能で、より本格的な作業ができる機種です。また、メモリも大きくディスプレイの質も高く、全体的にハイスペック機種ですね。

こちらはプロセッサーの性能を表す、Passmarkスコアです。

スコアは5000くらいで「普段使い用途ならそこそこ快適」、7000くらいで「ビジネス用途でも快適」ですが、本機種は控えめな性能です。

購入のポイント

• 本機種・・・低負荷な作業が中心で、光学ドライブのために購入する人向け
• N15（R）・・・ビジネス用途などの高負荷な作業も行い、光学ドライブが必要な人向け

ライバル機種

＜左から本機種・IdeaPad・HP＞

メモリ・ストレージ・バッテリー駆動時間は最大値を記載しています。

比較機種はLenovo IdeaPad Slim 550i（光学ドライブ無し）とHP 17-by2000（DVDライター付き）です。

なぜ光学ドライブが無いIdeaPadを比較に入れたかと言うと、もし、あまり光学ドライブを使わないのであればアマゾンなどで外付け光学ドライブ（2000円くらいからあり）を購入して、必要な時のみ接続した方が良いからです。

また、光学ドライブがあると筐体も大きく、重い、そして壊れやすい（可能性がある）というデメリットもあるので、ここ最近は外付けのものを使う人が多いからです。

それでは、プロセッサーの性能を測るPassmarkスコアです。

IdeaPadの性能が一番高く、その次にHP、そして本機種になります。各機種の特徴は以下になります。

• 本機種・・・光学ドライブ内蔵が欲しい人、日本生産の安心できる機種が欲しい人向け
• IdeaPad・・・外付け光学ドライブでもいい人向け
• HP・・・CDしか焼かない人で、IPS液晶の大画面で作業がしたい人向け

Lavie Direct N15(A)の特徴

15.6型で光学ドライブ搭載なので大きくて重いですが、ベゼル（画面の黒い枠）は細いのでずんぐりむっくりしていないですね。

寸法は幅362.4㎜、奥行きは253.8㎜、高さ22.7㎜で、

・幅はB4サイズの長辺（364㎜）
・奥行きは一万円札1.5枚分（240㎜）
・厚さは五円玉（直径22㎜）

とほぼ同じサイズです。

光学ドライブがあるので22㎜と厚めで、重さも2.2㎏と重量級です。据え置き用として使いやすいサイズです。

カラーはパールブラックのみで、天板にはシンプルなLavieのロゴが入っています。黒は「ビジネスモデル」と言う感じですね。

国内生産

国内で管理・生産を行っているLavieはいくつもの品質テストやチェックをしており、購入後も安心して使えます。

国内生産のメリットとして、高い品質、配送が速い、輸送時にダメージが受けにくいということが挙げられます。多くの外資ブランドは中国などで生産しており、国内輸送よりも長時間・長距離移動になることを考えると、安心感が違いますね。

キーボード

NECのキーボードは全体的に質が高く、本機種はキーストローク（キーを押し込む距離）が1.7㎜と比較的深いので打感が良く、サクサクタイピングができます。キーピッチ（1つのキーから次のキーへの距離）は19㎜と余裕があるので、手が大きな人でも窮屈じゃないと思います。

また、テンキー（数字のキー）付きなので、エクセルなどで数字を使うことが多い人は特に使いやすいですね。

ディスプレイを開けるとキーボードが少し浮かび上がる「リフトアップヒンジ」構造で、キーの中央が少し湾曲（シリンドリカル形状）しているのでよりタイピングがしやすい仕様になっています。

電源ボタンの左にある「ワンタッチスタートボタン」でよく使うアプリなどを登録できるので、毎回使うようなものがあれば登録しておくと時間短縮になります。

光学ドライブ

本機種はDVDスーパーマルチドライブかブルーレイドライブが搭載可能で、ブルーレイドライブを選んだ場合は、DVDスーパーマルチドライブ機能付きになります。

嬉しいのは、ブルーレイドライブもDVDスーパーマルチドライブを使えるので、一石二鳥になります。

APU

パソコンの頭脳であるプロセッサーはAMD製で、エントリ―クラスになります。コア数もスレッド数も少なく、1クリック当たり気長に待てる人に合います。

スコアの目安

• 2000～・ネットサーフィンでもストレスを感じるほど
• 5000～・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
• 7000～・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
• 10000～・ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い

↓グラフをタップすると数値が表示されます↓

どちらを選んでも性能が低めなので、サクサク使いたい人には向いていません。

ディスプレイ

ディスプレイはHD TN液晶で、ワイドスーパーシャインビューとは「比較的視野角が広く、光沢がある液晶」で、タブレットやスマホと同じ仕様です。

低解像度のHDディスプレイで、青みがかった色で視野角なども狭いTN液晶が搭載なので、長時間パソコンを使う人は目に負担がかかるかもしれません。

ただし、せめてもの救いでワイドスーパーシャインビュー液晶なので、普段使いでの個人使用用途であればそこまで気にならないかもしれません。

メモリ

メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの（大きな）データを処理しやすくなります。

本機種搭載のメモリはPC4 19200（DDR4-2400MHz）が搭載で、8GBを選んだ場合はメモリが2枚1組のデュアルチャンネルメモリーです。8GBｘ1枚のメモリよりも本機種の8GB（4GB+4GB）の方が処理速度が速く快適に使えます。

プロセッサーが対応しているメモリが最大2400MHzなのでしょうがないですが、この2400MHzという動作周波数（MHz）は低いです（＝処理速度が遅い）。

ストレージ

ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。

本機種には高速タイプのPCIe SSDと、HDDではかなり速度が速い SATAの2つを搭載することができます。最大2.5TBなので、データが多くても安心ですね。

標準ではHDDのみになっているので、必ずSSDを追加するか、SSDのみにした方が良いです。HDDのみだと全体的な速度が落ちます。

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セキュリティ

本機種にはTPMという独立して機能するチップが搭載しており、パスワードなどの重要情報を格納できます。

また、Windows標準搭載のWindows Defenderと言うセキュリティ機能があり、マルウェアやフィッシングなどのウイルスからパソコンを守ってくれます。

バッテリー駆動時間

バッテリー駆動時間は最大6時間と短いので、外出時は充電アダプターも一緒に持っていくと安心です。また、バッテリー充電時間は2.7時間と速いので、急な外出があってもサクッと充電して出かけることができますね。

オーディオ

オーディオは一般的な「インテル・ハイディフィニション」ですが、本機種にはヤマハ製Audio Engine機能が搭載しています。これはヤマハのコンサートホール設計の経験に基づいて開発された音場補正技術で、総合的なサウンド生成技術です。

以下の5つの機能があり、ノートパソコンと言えど質の高い音が楽しめる様になっています。

1. Acoustic total-linear EQ (AEQ)・・・周波数だけでなく、時間軸も補正することで、音質をより自然に改善し、ソースに忠実な音像位置を再現する
2. Spacious sound 3D (S3D)・・・実測データに基づいた音場創生技術により、コンサートホールや映画館のような臨場感と奥行き感を再現
3. Harmonics enhancer Extended (HXT)・・・小型スピーカーでも低音を感じることができる技術
4. Clear voice (CLV)・・・人の声を聴き取りやすくする音声強調処理
5. Adaptive volume (ADV)・・・コンテンツによって異なる音量をレベル検出手法により、自動調整

インターフェース

 右側面インターフェイスには光学ドライブと、盗難防止用のワイヤーを設置できるロックがあります。

左側面インターフェイスは電源コネクタ、RJ45、HDMI、USB-C 3.1、USB-A 3.0が2つ、そしてヘッドフォン・マイクジャックがあります。

HDMIもあるしUSB-Cもあるので使いやすいですが、SDカードリーダーもあったら嬉しかったですね。また、USB-Cは映像出力機能はありません。

USB 3.1のデータ転送速度は高速の10Gbpsで、USB 3.0は標準的な5Gbpsになります。データ移動などはUSB-C経由ですると早く終わります。

サポート・保証

標準保証で1年間の引き取り修理が付いており、NEC指定業者が指定住所に引き取りに来てリペアセンターに配送し、修理後に返送するサービスです。送料等は無料で、最短で1日で修理が完了します。（ただし配送期間があるので、手元に戻ってくるには最短数日かかります）

最長5年まで延長できるので、安心ですね。

また、アクシデントダメージプロテクションという「水濡れ・火災・水害・落下など」の通常保証には含まれない保証もある「あんしん保障サービスパック」という上位保証もあります。

サポートは24時間365日対応のチャットサポートや、使い方相談・故障診断・修理受付の電話サポートがあります。受付時間は朝9時から夜7時までになっています。

まとめ

良い点

・ブルーレイドライブも搭載可能
・Lavieにしては低価格

残念な点

・TN液晶なので色合い、視野角などが低い
・HDディスプレイで解像度が低い
・バッテリー駆動時間が短め
・USB-Cに映像出力機能があれば、より使いやすかったか

全体的に控えめな性能ですが、のんびり作業を進めていくような人であれば問題もなく使えると思います。

日本生産で高品質、そしてキーボードもタイピングがしやすく安心のサポートもあるので、ライトユーザーや初めてパソコンを購入する人に合うと思います。

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