LG gram 14インチ 2022年モデルのレビュー 重量1㎏以下のモバイルPC

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14インチで999gとかなり軽量、そして持ち運びがしやすいコンパクトPCです。

ディスプレイの画面比が16:10と一般的なディスプレイ(16:9)よりも大きく、そしてバッテリー容量は72Whr・最大26時間のバッテリー駆動時間があり、これで999gはすっごく軽いと思います。

性能も高いのでがっつりした作業もしやすく、PCを持ち運ぶことが多い社会人や学生に合います。

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スペック 4.8 out of 5 stars
コスパ 4.7 out of 5 stars
総合評価 4.7 out of 5 stars

同業他社に比べサポートが手薄く、期間が1年間と長くないので、若干評価が下がりました。

 

LG gram 14インチ 2022年モデルのスペック

CPU Core i5-1240P
Core i7-1260P
メモリ LPDDR5 8GB/16GB
ストレージ SSD 512GB/1TB
グラフィックス 内蔵グラフィックス
ディスプレイ(14型) WUXGA IPS ノングレア DCI-P3 100%
OS Windows 11 Home
無線 Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.1
生体認証 顔認証
WEBカメラ FHD
寸法(幅×奥行×高さ) 312.0×213.9×16.8㎜
重さ 999g
バッテリー 最大約26時間
保証 1年間(バッテリーは6か月)
価格 15.4万円~

<性能評価>

 

パソコンの頭脳であるCPUは最新のインテル12世代で、高性能Pシリーズになります。バッテリー駆動時間が長い機種は、省電力モデルのUシリーズを搭載していることが多いですが、Pシリーズはかなり性能が高く、がっつり使えます。

メモリも最新のLPDDR5が搭載で、Core i5は8GB、Core i7は16GBになります。オンボードで増設ができないので、Core i5でも16GBを選べたらもっと購入しやすいですね。

ストレージは最大1TBと大容量で、問題ないと思います。

ディスプレイはフルHD相当のWUXGA(1920×1200ドット)で、画面アスペクト比が16:10と縦に長いです。14インチでも15.6インチ並みの情報が表示されるので、スクロールアップ/ダウンの回数も減り、作業効率が上がります。

また、色域はデジタルシネマ規格のDCI-P3を99%カバーしており、本格的な画像・動画編集もしやすい鮮やかな色彩です。

その他のスペックはWindows 11 Home、最新のWi-Fi 6Eに対応し、Webカメラは高画質FHD 1080pにWindows Hello 顔認証に対応です。

Thunderbolt 4は2つも搭載しているので、便利ですね。

14インチで999gと超軽量で、バッテリー駆動時間は最大約26時間と長いので、持ち運びが多い人に向いた機種です。

本機はamazonモデルで、公式サイトでは販売されていません。(と言うか、LGは公式サイトでPCを一切販売していません)

 

Core i5モデル

Core i7モデル

 

2022年のトレンドと比較

2022年のノートパソコンのトレンドをまとめたので、本機がどのくらい満たしているか比較してみます。(〇/標準搭載、△/モデルによってはあり、×/なし)

12世代CPU DDR5 PCIe 4.0 アスペクト比16:10
Wi-Fi 6E sRGB 100%以上 輝度300nit以上 1080P Webカメラ
Thunderbolt 4 生体認証 重量1.2㎏前後 バッテリー14時間以上

通常、14インチで1.2㎏くらいだとかなり軽いのですが、本機は1㎏以下の999gとめちゃくちゃ軽いです。

 

 

旧モデルとの比較

LG gram 14インチ 2022年モデルと2021年モデル<左/本機種・右/2021年モデル>

2021年モデルと本機はほぼ同じなのですが、筐体が少し小さくなり、CPUなどが変わりました。(表のメモリ・SSD・バッテリーは最大値)

本機種 LG gram 14 2021
CPU Core i5-1240P
Core i7-1260P
Core i5-1155G7
Core i7-1195G7
メモリ LPDDR5 16GB LPDDR4X 16GB
ストレージ SSD 512GB
ディスプレイ WUXGA IPS
無線 Wi-Fi 6E Wi-Fi 6
バッテリー 26時間 31時間
重量 999g
重量 312×213.9×16.8㎜ 313.4×215.2×16.8㎜
価格 15.4万円~ 15.6万円~

変更点です。

・CPUが最新の12世代に
・メモリが最新のLPDDR5に
・Wi-Fiが6Eに
・筐体が縦横1.数ミリ小さくなった
・バッテリー駆動時間が5時間減った

おそらくこれ以上軽く、そして小さくできなかったのでほぼ変化がありませんが、性能は上がっているので使いやすくなっています。

こちらは、プロセッサーの性能を表すCPU markスコアです。

CPU Markスコア

オレンジ色・・・本機種 青・・・旧モデル

Core i7-1260P  18691
Core i5-1240P  17664
Core i7-1195G7  11029
Core i5-1155G7  10561

 

 

Evoプラットフォーム認証

Evoプラットフォーム認証

第12世代CPUのEvoプラットフォームは、Project Athenaから数えて第3世代のEvoになります。

12世代CPUを搭載していたらEvo認証を得るわけじゃなく、下記項目を満たす「ハイスペックなノートパソコン」のみがEvo認証を得ることが出来ます。

  • Iris Xeグラフィックス搭載の第12世代CPU搭載機種
  • アプリケーションを高速かつ高レスポンスで使える
  • AI推論も高速で使える
  • 電源を問わずにレスポンスが良い事
  • 9時間以上のバッテリー駆動時間
  • フルHD以上
  • 1秒以内でスリープから復帰
  • 30分の充電で4時間駆動
  • Wi-Fi 6E実装
  • Intel CPS(Connectivity Performance Suite)に対応
  • フルHD以上のWebカメラを搭載
  • 音声ノイズ抑制機能搭載
  • Thunderbolt 4搭載
  • ノートパソコンであること
  • (必須じゃないが)Intel VSC(Visual Sensing Controller)搭載

12世代CPU搭載モデルは増えてきましたが、Evoプラットフォーム認証を受けた機種は数えるほどしかありません。 そのくらい特別な機種なんです。

 

 

LG gram 14インチ 2022年モデルの特徴

LG gram 14インチ 2022年モデル 左斜め前から

LG gramはとにかくコンパクトで薄い、そして軽量ですね。

寸法は

・幅 312.0㎜
・奥行 213.9㎜
・高さ 16.8㎜

で、画面比が16:10の14インチとしてはかなり小さいです。

14インチのコンパクトモデルといえばLenovo ThinkPad X1 Carbon Gen 10がありますが、寸法を比較してみます。

奥行 高さ 重さ
本機種 312㎜ 213.9㎜ 16.8㎜ 999g
ThinkPad X1 Carbon 315.6㎜ 222.5㎜ 15.36㎜ 1120g

本機種は奥行きが8㎜近く小さくなっていますね。それだけベゼル(画面の黒い枠)が細いということです。

重さも1㎏を切る999gで、めちゃくちゃ軽いです。一般的な13.3インチは1.3㎏ほど、14インチは1.4㎏程、そして15.6インチは1.7㎏前後なので、いかに軽いかがわかると思います。

 

LG gram 14インチ 2022年モデル 横から

ゴム足が一般的なノートパソコンよりも高くいですね。

 

LG gram 14インチ 2022年モデル 天板

米国国防省の耐久性試験でMIL-STD-810G準拠のテストをクリアしており、軽いだけじゃなく安心して使える耐久性があります。

また、航空機のボディなどで使用される軽量かつ頑丈なマグネシウム合金を採用し、軽量で優れた耐衝撃性があります。

 

キーボード&Webカメラ

LG gram 14インチ 2022年モデル 正面

キーボードは83キーで、バックライト付き、テンキーなしです。

キーピッチ(キーの中心から次のキーの中心までの距離)は19.05 ×18.5㎜と十分な幅があり、キーストローク(キーを押し込む距離)は1.65㎜(±0.2㎜)とそこそこ深くなります。

WEBカメラはFHD 1080pと高画質で、一般的なHD 720pカメラよりも、Web会議などで相手により良い印象を与えやすいと思います。

スピーカーは一般的な1.5Wが2つ搭載です。

 

CPU

Core i7-1260P Core i5-1240P
Pコア 4
Eコア 8
スレッド 16 16
キャッシュ 18MB 12MB
Pコア最大周波数 4.7GHz 4.4GHz
Pコア基本周波数 2.1GHz 1.7GHz
Eコア最大周波数 3.4GHz 3.3GHz
GPU実行ユニット 96 80
ベースパワー 28W
最大パワー 64W

CPUはPコア(Performance Core)とEコア(Efficient Core)の2つを搭載しており、高負荷な作業はPコアで処理を、低負荷な事はEコアで処理することによって、パワフルでも省電力性を兼ね揃えたCPUになっています。

Intel Thread Directorというハードコアが、命令をより効率よくPコアとEコアに割り当てて実行できるので、性能もかなり上がっています。

また、11世代までは4コア8スレッドでしたが、本機搭載モデルは12コア16スレッドとかなり多いので、マルチタスクもサクサクできます。

こちらはCPUの性能を測るPassmarkスコアです。

 

スコアの目安

  • 7000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
  • 10000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
  • 14000~・ハイエンドPCに搭載される
  • 15000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い

Passmarkスコア

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Core i7-1280P  22897
Core i7-1260P  18691
Core i5-1240P  17664
Core i7-1265U  13126
Core i7-1255U  13251
Core i5-1245U  13023
Core i5-1235U  13039
Core i3-1215U  10907
Core i7-1165G7  10620
Core i5-1135G7  10098
Core i3-1115G4  6546

 

Cinebench R23のスコアで、CPUの3DCGレンダリング性能を測定します。一般的に、3Dレンダリングやエンコードはマルチコア、モデリングやCAD、編集中、ゲームはシングルコアを重視します。

スコアの目安は、マルチコアは6000ほどで高性能、8000以上でかなり高性能、シングルコアは1500以上でかなり高性能になります。

マルチコアシングルコア

Cinebench R23 マルチコア

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Core i9-12900H  16555
Ryzen 7 PRO 6850H  13145
Core i7-1260P  10571
Ryzen 7 Pro 6850U  10058
Core i5-1240P  9770
Core i5-1235U  6834
Core i7-1165G7  6070
Core i5-1135G7  5913
Core i3-1215U  5532
Core i3-1115G4  3343

Cinebench R23 シングルコア

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Core i7-12700H  1806
Core i7-1260P  1773
Core i5-1240P  1645
Core i5-12500H  1628
Ryzen 7 6800U  1617
Core i3-1215U  1574
Core i5-1235U  1567
Core i7-1165G7  1504
Core i5-1135G7  1343
Core i3-1115G4  1319

 

グラフィックス

グラフィック性能が高いと画像・動画編集や、Officeワークがしやすくなります。

その他のCPUとの比較です。

Video Card Benchmarks

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Core i7-1165G7  3681
Core i7-1260P  3263
Core i5-1135G7  2898
Ryzen 7 5800U  2416
Core i5-1240P  2326
Ryzen 5 5500U  2326
Core i3-1215U  2258
Core i5-1235U  2196
Ryzen 5 5600U  2101
Ryzen 3 5425U  1859

 

ディスプレイ

LG gram 14インチ 2022年モデル ディスプレイ

解像度 光沢 液晶 輝度 色域
WUXGA なし IPS 350nit DCI-P3 99%

ディスプレイは画面アスペクト比が16:10と縦に長く、14インチでも15.6インチ並みの情報が表示されます。

より多くの情報が一度に見て取れるので、スクロールする回数も減り、作業効率が上がります。

また、色域はデジタルシネマ規格のDCI-P3を99%カバーしており、色鮮やかです。

2.8K OLED液晶のディスプレイ WUXGA sRGB 100%のディスプレイ FHD NTSC45%のディスプレイ

左からDCI-P3 100%、sRGB 100%、そして一般的なノートパソコンに採用されるNTSC 45%のディスプレイで、同じ画像を見ていても、ディスプレイによって全然色が違いますね。

輝度も350ニトと比較的高く、日陰の屋外でもそこそこ見やすいです。

 

メモリ

メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。

搭載メモリは最新のLPDDR5で、Core i5モデルは8GB、Core i7モデルは16GBになります。

オンボードメモリで増設はできないので、予算に余裕があれば16GBメモリをお勧めします。

 

 

ストレージ

ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。

搭載SSDは高速データ転送速度があるM.2 PCI NVMeで、Core i5モデルは512GB、Core i7モデルは1TBとなっています。

こちらはシーケンシャル速度の、おおよその速度です。

シーケンシャル速度

オレンジ色・・・リード 青・・・ライト

PCIe 3.0×4  ~約3000MB/秒
 ~約2000MB/秒
HDD  600MB/秒
 200MB/秒

 

 

Wi-Fi 6Eに対応

対応周波数 速度
IEEE802.11ax
(Wi-Fi 6E)
2.4/5/6GHz 9.6Gbps

次世代通信規格のWi-Fi 6に対応しており、現在主流のWi-Fi5より約40%最大通信速度が上がっています。また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。

Wi-Fi 6EはWi-Fi 6のExtended(エクステンディット)版で、6GHz帯(高速通信)での通信ができるのですが、執筆時現在の日本では6GHz帯はまだないので使えません。最大で5GHz帯になります。

 

 

バッテリー駆動時間

バッテリーはカーボンナノチューブを使用した高密度バッテリーを採用し、コンパクトですが大容量72Whrとなっています。最大バッテリー駆動時間は驚異の26時間で、実際にここまで持ちませんが、ほとんどの人は1日使うには十分だと思います。

 

 

インターフェイス

LG gram 14インチ 2022年モデル 右側面

右側面はmicroSDカードスロット、USB 3.2 Gen 2が2つ、そしてセキュリティロックになります。USBの最大データ転送速度は、10Gbpsと速いです。

 

LG gram 14インチ 2022年モデル 左側面

左側面はHDMI、USB4(Thunderbolt 4対応)が2つ、そしてステレオミニジャックになり、Thunderbolt 4にはこういった機能・性能があります。

  • Power delivery対応(最大15W)、DisplayPort出力機能付き、DC-in機能付き
  • 最大データ転送速度40GB/秒が2mのケーブルでも出る(以前は0.8mまで)
  • PCIeの転送速度は32GB、ストレージ転送速度は最大3000Mbps
  • 4Kディスプレイ2台同時に出力可能
  • 8K出力にも対応

 

一般的なThunderbolt 4はPowerdeliveryの最大出力が100Wですが、本機搭載のものは15Wと低いので、Nintendo Switchなどは充電できません(できるけど、遅いかほぼ充電されない)。

 

サポート・保証

Lenovo サポートと保証

標準で1年間の保証(バッテリーは6ヵ月間)があり、朝9時から夕方6時まで電話やEメール、LINEでのサポートもあります。LINEでのサポートは便利ですね。

一般的なPCメーカーと比べると、サポートは手薄いですね。

 

ライバル機種

本機と対抗できる機種は、1㎏以下のノートパソコンになると思います。こちらにランキング形式で紹介しているので、併せてどうぞ。

1㎏以下の軽量ノートパソコン26選・重さ順ランキング

 

 

まとめ

良い点

・小型軽量で持ち運びがしやすい
・Evoプラットフォームで性能が高い
・画面比が16:10で、14型でも15.6型以上の情報が表示される
・広色域DCI-P3 99%
・Wi-Fi 6E対応
・バッテリー駆動時間が長い
・Webカメラが高画質
・Thunderbolt 4が2つも搭載

 

残念な点

・Core i5で16GBメモリが選べない
・Thunderbolt 4の最大出力が15Wと低い
・他社に比べサポートが短い・手薄い

 

総合評価

本機は、とにかく軽い!そして、バッテリー駆動時間が長いです。また、他社の1㎏以下モデルでバッテリー駆動時間が長いものもありますが、そういったものの多くは省電力モデルのCPUを搭載しており、性能が若干下がる機種が多いのですが、本機は高性能Pシリーズ搭載でここまで長いのは、すごいと思います。

ちょっとサポート期間が短い(と言っても、他社でも標準では1年、有料延長で最長5年)ので、パソコンに詳しくない人は二の足を踏むかもしれません。

 

Core i5モデル

Core i7モデル