インテル第12世代CPU搭載、メモリはLPDDR5-5200、ストレージはPCIe 4.0×4と現行最高性能を詰め込んだモデルで、ディスプレイの画面縦横比は16:10と縦に長いので、15型並みの表示領域があります。
もちろん、Evoプラットフォーム認証にvPro Essentials対応モデルで、全体的に高品質、欠点らしきところは見当たらない完成された機種です。
ThinkPad X1 Carbon Gen 10のスペックレビュー
CPU | Core i5-1240P/1250P Core i7-1260P/1270P/1280P |
---|---|
メモリ | 最大32GB |
ストレージ | SSD 最大2TB |
グラフィックス | Iris Xe |
ディスプレイ(14型) | WUXGA(1920×1200)/2.2K/2.8K/4K UHD 光沢なし、タッチパネルあり |
OS | Windows 11 Home/Pro |
無線 | Wi-Fi 6E AX211、Bluetooth 5.2、LTE |
オーディオ | Dolby Atmos |
生体認証 | 指紋センサー、顔認証 |
カメラ | 1080P FHD |
セキュリティ | パワーオン パスワード、スーパーバイザー パスワード、システム マネジメント パスワード、ハードディスク パスワード(NVMe パスワード)、セキュリティ キーホール、HPDなど |
寸法(幅×奥行×高さ) | 315.6 × 222.5 × 15.36㎜ |
重さ | 1.12㎏~ |
バッテリー | 最大24.9時間(JEITA 2.0) |
保証 | プレミアムサポート+引き取り修理1年間 |
価格 | 22.5万円~ |
<性能評価>
上の性能表を見てわかる通り、ハイエンドPCです。グラフィックボード無しの機種としては、最高・最上位モデルですね。
パソコンの頭脳であるCPUは、Pコア(Performance Core)とEコア(Efficient Core)2つを搭載した最新のインテル第12世代で、2つのコアを搭載することによりパワフルなパフォーマンスを発揮しつつ、省電力性を高めています。
本機に搭載できる一番下のクラスであるCore i5-1240Pでも、Passmarkスコアが2万近くとモンスタークラスになっています。どのCPUを選んでも、サクサク快適に使えますね。
メモリも最新のLPDDR5-6400MHz(対応は5200MHz)で、現行最高の処理速度です。ここ2-3年前以内に購入したPC搭載のメモリであれば
- 4266MHz
- 3200MHz
- 2993MHz
- 2666MHz
になっていると思いますが、本機は最小でも約20%の処理速度アップ、最大で倍近くの処理速度アップになっています。大きなデータも扱いやすくなりますね。
ストレージは待望のPCIe 4.0×4で、2021年まで最高速度を誇ったPCIe 3.0×4の倍の速度になっています(理論値ベースの最大値)。下記にて詳しいシーケンシャル速度をも紹介していますが、PCIe 4.0は実測でも倍以上の速さを見せています。
ただし、256GBモデルはGen 3のようなので、ご注意を。
ディスプレイは画面の縦横比が通常の16:9じゃなく、縦に長い16:10となっており、15インチ並みの表示領域があります。
解像度はFHD相当のWUXGA(1920×1200)と2.2K、2.8K、そして4Kディスプレイの4種類になります。色域は全モデルで広く、WUXGAと2.2KはsRGB 100%、2.8Kと4KはDCI-P3 100%になります。
クリエイターにも使いやすい品質ですね。
その他の特徴として、無線LANはWi-Fi 6Eに対応、LTEモデルもあり、Thunderbolt 4が2つ、オーディオはDolby Atmosです。
Webカメラは高画質の1080pで、4つの360度収音マイクが搭載、周囲の騒音カットや自動的に音量を調整するDolby Voiceにも対応しており、複数人でのWeb会議もしやすくなっています。
Evoプラットフォーム認証
第12世代CPUのEvoプラットフォームは、Project Athenaから数えて第3世代のEvoになります。
12世代CPUを搭載していたらEvo認証を得るわけじゃなく、下記項目を満たす「ハイスペックなノートパソコン」のみがEvo認証を得ることが出来ます。
- Iris Xeグラフィックス搭載の第12世代CPU搭載機種
- アプリケーションを高速かつ高レスポンスで使える
- AI推論も高速で使える
- 電源を問わずにレスポンスが良い事
- 9時間以上のバッテリー駆動時間
- フルHD以上
- 1秒以内でスリープから復帰
- 30分の充電で4時間駆動
- Wi-Fi 6E実装
- Intel CPS(Connectivity Performance Suite)に対応
- フルHD以上のWebカメラを搭載
- 音声ノイズ抑制機能搭載
- Thunderbolt 4搭載
- ノートパソコンであること
- (必須じゃないが)Intel VSC(Visual Sensing Controller)搭載
12世代CPU搭載モデルは増えてきましたが、Evoプラットフォーム認証を受けた機種は数えるほどしかありません。 そのくらい特別な機種なんです。
旧モデルとの比較
<左/本機種・右/X1 Carbon Gen 9>
旧モデルのThinkPad X1 Carbon Gen 9との比較です。(メモリ・SSD・バッテリーは最大値。重量は最軽量モデル)
本機種/X1 Carbon Gen 10 | X1 Carbon Gen 9 | |
CPU | Core i5-1240P/1250P Core i7-1260P/1270P/1280P |
Core i5-1135G7/1145G7 Core i7-1165G7/1185G7 |
メモリ | 32GB(LPDDR5-5200MHz) | 32GB(LPDDR4-4266MHz) |
ストレージ | SSD PCIe 4.0 | SSD PCIe 3.0 |
ディスプレイ | FHD、2.2K、UHD相当 | FHD、UHD相当 |
無線 | WiFi6E、LTE | WiFi6、LTE |
バッテリー | 24.9時間 | 26時間 |
寸法 | 315.6 × 222.5 × 15.36㎜ | 314.5 × 221.6 × 14.9㎜ |
重量 | 1.12㎏ | 1.13㎏ |
価格 | 22.5万円~ | 18万円~ |
旧モデルと似た様な外観ですが、キーボードのキー下の吸気口デザインと、(2眼カメラ設置のため)上部のベゼル(画面の黒い枠)も上に飛び出したような作りに変更していますが、ボディの縦横は約1㎜ほど大きくなっています。
また、どちらも14インチの画面比16:10で、テンキーはありません。
こちらは、プロセッサーの性能を表すPassmarkスコアです。
Passmarkスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-1280P | |
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Core i7-1270P | |
Core i7-1260P | |
Core i5-1250P | |
Core i5-1240P | |
Core i7-1185G7 | |
Core i5-1145G7 | |
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1135G7 |
このPassmarkスコアは、7000~8000ほどあればビジネス用途で快適に使いやすく、1.7万ほどあればゲーミングPCやクリエイターPCに搭載されるようなハイスペックです。CPU性能は飛躍的に上がっており、11世代とは比べ物にならないほど高い性能ですね。
もちろん、CPUだけじゃなくメモリもSSDも最新世代になっおり、全体的な性能が上がっています。
ThinkPad X1 Carbon Gen 10の特徴
外観はいつもの「ThinkPad」で、ベゼル(画面の黒い枠)も細くてかっこいいです。ボディはカーボンファイバーとマグネシウム合金でできており、一目でThinkPadと分かる特徴的な筐体ですね。
寸法は
・幅315.6㎜(≒1万円札2枚分/320㎜)
・奥行き222.5㎜(≒千円札1.5枚分/225㎜)
・厚さ15.36㎜(≒1円玉の直径の3分の2/15㎜)
とコンパクトで、重さは最軽量モデルが1.12㎏になります。片手で掴みやすいし、持ち運びしやすいサイズです。
厚さはたったの15.36㎜で、薄いですね。カバー付きスマホが11㎜前後なので、お持ちのスマホよりも4~5ミリ厚いくらいです。
ディスプレイは、ほぼ180度開くことができます。
インターフェイスはLANポートは無いですが、Thunderbolt 4が2つ、USB-A 3.2 Gen 2が2つ、HDMIなどがあります。
自宅で使う時はThinkPad ユニバーサルThunderbolt 4 ドックがあればポートがかなり増えるので、より使いやすくなると思います。
天板は通常の物とカーボン柄があり、WQUXGA(4K)を選ぶとカーボン柄も選べます。
<カーボン柄>
<通常のもの>
底面には吸気口がありますが、結構小さめです。
生体認証は顔認証と指紋センサー
指紋センサーは電源ボタンと統合されているので、電源を入れると同時にサインインもできます。
また、上部カメラはIRカメラ(顔認証)が搭載可能で、プライバシーシャッターが搭載です。
指紋センサーも顔認証もあるので、便利ですね。
カメラ・スピーカー
上部カメラは高画質FHD 1080Pで、今よりもはっきりした映像が相手に映し出されます。今までは別途カメラを買う人も多かったと思いますが、そういった心配もありません。
カメラは
・720p IR・RGBハイブリット
・1080p(IRなし)
・1080p IR・RGBハイブリット
・1080p IR・RGB独立
の4種類があり、1080p IR・RGB独立は2眼カメラになっています。
これは、顔認証のIRレンズとRGBレンズをハイブリットしたもの(1眼)だと、RGBカメラが暗くなるという特徴があるので、レンズを分けることでより高画質になります。
天板上部には360°集音マイクが4つ搭載しており、「周囲の騒音のカットや複数人の会議参加時に自動的に音量を調整する」Dolby Voiceにも対応しています。
1人でも複数人でも、Web会議がしやすい仕様です。
スピーカーは2Wが2つ、0.8Wが2つの合計4つになり、キーボード横と底面にあります。一般的なノートパソコンにはスピーカーは2つなので、4つになると聞きやすさも上がります。また、オーディオはDolby Atmosなので、より臨場感のある音響です。
MILスペック準拠
本機はMIL規格と言う12項目の米軍の物資調達規格に準拠しており、落下テストや気温・気圧の変化テスト、ディスプレイ部の耐久性など様々なテストもクリアしています。
安心して使える、高品質な機種です。
キーボード
キーボードはテンキー無しのフルサイズキーボードで、日本語キーか英語キーが選べます。ThinkPadはキーストロークが約1.8㎜と深いので、タイピングがかなりしやすいです。
タッチパッドは56㎜×110㎜になり、幅は大きめですが、縦はクリック部分があるために若干短いですが、使いにくいことは無いと思います。
ハイエンドCPU搭載
Core i7-1280P | Core i7 1270P/1260P |
Core i5 1250P/1240P |
|
Pコア | 6 | 4 | 4 |
Eコア | 8 | ||
スレッド | 20 | 16 | 16 |
キャッシュ | 24MB | 18MB | 12MB |
Pコア最大周波数 | 4.8GHz | 4.8/4.7GHz | 4.4GHz |
Pコア基本周波数 | 1.8GHz | 2.2/2.1GHz | 1.7GHz |
GPU実行ユニット | 96 | 96 | 80 |
ベースパワー | 28W | ||
最大パワー | 64W |
CPUはPコア(Performance Core)とEコア(Efficient Core)の2つを搭載しており、高負荷な作業はPコアで処理を、低負荷な事はEコアで処理することによって、パワフルでも省電力性を兼ね揃えたCPUになっています。
また、キャッシュもスレッドも、そしてベースパワーも11世代に比べかなり大きくなっています。
こちらはCPUの性能を測るPassmarkスコアです。
スコアの目安
- 2000~・ネットサーフィンでもストレスを感じるほど
- 5000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 7000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 10000~・ハイエンドPCに搭載される
- 17000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
Passmarkスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i9-12900H | |
---|---|
Core i7-12800H | |
Core i7-12700H | |
Core i7-1280P | |
Core i7-1270P | |
Core i7-1260P | |
Core i5-1250P | |
Core i5-1240P | |
Core i7-1265U | |
Core i5-1245U | |
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1135G7 | |
Core i3-1115G4 |
筆者は外出用のノートパソコンの1つにCore i3-1115G4(表の一番下のモデル)を持っており、PhotoshopやLightroomを使わなければ十分サクサク使えているのですが、この表を見ると最下層に位置していそうなCPUですね(笑)。
本機に搭載されるCPUは19000以上のスコアになっており、異次元の性能だと思います。
性能もさることながら、Eコアを兼ね揃えているので、バッテリー駆動時間が長くなるという特徴もすごいと思います。
こちらはCinebench R23のスコアで、CPUの3DCGレンダリング性能を測定します。一般的に、3Dレンダリングやエンコードはマルチコア、モデリングやCAD、編集中、ゲームはシングルコアを重視します。
マルチコアは6000ほどで高性能、8000以上でかなり高性能、シングルコアは1500以上でかなり高性能になります。
Cinebench R23 マルチコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-12700H | |
---|---|
Core i7-1280P | |
Core i7-1270P | |
Core i7-1260P | |
Core i7-1250P | |
Core i5-1240P | |
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1135G7 |
Cinebench R23 シングルコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-12700H | |
---|---|
Core i7-1280P | |
Core i7-1270P | |
Core i7-1260P | |
Core i7-1250P | |
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1240P | |
Core i5-1135G7 |
ディスプレイ
ディスプレイはかなり多くの種類があります。特別表記がなければ、光沢なしになります。
・WUXGA IPS sRGB 100% 400nit ブルーライト軽減パネル
・WUXGA IPS sRGB 100% 400nit ブルーライト軽減パネル タッチパネル
・WUXGA IPS sRGB 100% 500nit タッチパネル Think Privacy Guard
・2.2K IPS sRGB 100% 300nit
・2.8K OLED 反射汚れ防止 DCI-P3 100% 400nit
・WQUXGA IPS 光沢ありDCI-P3 100% 500nit ブルーライト軽減パネル
・WQUXGA IPS 反射汚れ防止 DCI-P3 100% 500nit タッチパネル
赤文字にしたものは、比較的一般的なディスプレイなのでおすすめです。バッテリー駆動時間は下がりますが、より高品質なものであれば2.8KやWQUXGAなどが良いですね。
WQUXGA | 解像度は3840×2400ドット |
---|---|
2.2K | 解像度は2240×1400ドット |
WUXGA | フル・ハイディフィニション相当で、1920×1200ドット |
光沢 | 光沢ありは発色が良い反面、自分や背景が映り込みしやすい。光沢無しは映り込みがしにくい |
コントラスト比 | 最少輝度と最大輝度の差。差が大きい方が力強い描写が可能 |
IPS液晶 | コントラスト比が高く、視野角も広い |
nit | 明るさを表す単位。通常250nitが標準、350~400nitほどで、日中の日が当たる場所でも見やすい |
ディスプレイは画面比が16:10と縦に長いので、より多くの情報を表示でき、輝度は400ニトと高めです。日光が当たる明かるい場所でも見やすい明るさです。
解像度はFHD相当のWUXGAと2.2KがsRGB 100%、2.8Kと4K UHD相当のWQUXGAがDCI-P3 100%になります。
色域はAdobe RGB 100%のものはありませんが、デジタルシネマ規格で動画編集者が使うDCI-P3か、画像編集に合うsRGB 100%なので、どちらを選んでも高品質なディスプレイで、クリエイティブワークをする人に合います。
また、WUXGAは400ニト、WQUXGAは500ニトと輝度が高く、太陽光が当たる場所でも見やすい明るさですが、2.2Kのみ300ニトとなっています。
300ニトでも明るい室内でも使いやすく、直射日光が当たらなければ屋外でも使いやすいです。出先で使うことが多い人は、400ニトのディスプレイを選ぶと安心です。
2.8KディスプレイはOLED液晶なので、より深い色合いがあり、鮮やかです。
最新のLPDDR5のメモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
本機には最新のLPDDR5-6400MHzが搭載で、CPU対応速度が5200MHzなので5200MHzで動作します。今までの最高モデルはLPDDR4xで4266MHz、もしくはDDR4は3200MHzでしたが、約20%以上の速度アップになっています。
大きなデータや重たい処理もしやすくなっていますね。
また、本機はオンボードメモリのみなので、増設はできません。
PCIe 4.0のストレージ
SSD(PCIe 4.0×4) | SSD(PCIe 3.0×4) | HDD | |
最大データ転送速度 | 最大64Gbps | 最大32Gbps | 最大6Gbps(SATAの場合) |
平均起動時間 | 10秒~15秒 | 30秒~2分(新品の場合) | |
温度 | 熱くなりにくい | 熱くなりやすい | |
価格 | 高い | 安い |
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
本機には最新のPCIe NVMe 4.0×4が搭載で、今まで最高だったPCIe NVMe 3.0×4よりも帯域幅が倍になり、最大データ転送速度も倍になっています。(256GBのみPCIe 3.0)
こちらはシーケンシャル速度のおおよそのスコアで、HDDはおおよその最大速度です。
シーケンシャルリード
オレンジ色・・・リード 青・・・ライト
PCIe 4.0×4 | |
---|---|
PCIe 3.0×4 | |
HDD |
セキュリティ
セキュリティは
- パワーオンパスワード・・・電源を入れた時のログインパスワード
- ハードディスクパスワード・・・ハードウェアレベルでストレージにパスワードを設定
- スーパーバイザーパスワード・・・BIOSなどの設定を見たり変更する時のパスワード
- Windows Defender・・・Windows 10に標準搭載されているウイルスから保護するセキュリティ機能
- TPM・・・独立して機能するセキュリティチップで、パスワードなどの情報を格納する
- セキュリティキーホール・・・ワイヤーを設置できる箇所
などがあり、一般的なノートパソコンよりは強固ですが、追加のセキュリティをお考えの場合は「Lenovoパソコンにおすすめのセキュリティソフト」も併せて読んでみてください。
仮想環境を構築し、6つのソフト+Windows Defenederで実際のフィッシングサイトにアクセスをして遮断できるかどうかのテストを行ったので、実際の防御率が分かりやすいと思います。
Wi-Fi 6Eに対応
周波数 | 最大通信速度 | |
IEEE802.11a | 5GHz | 54Mbps |
IEEE802.11b | 2.4GHz | 11Mbps |
IEEE802.11g | 2.4GHz | 54Mbps |
IEEE802.11n | 2.4/5GHz | 300Mbps |
IEEE802.11ac (Wi-Fi 5) |
5GHz | 6.9Gbps |
インテルWireless-AC 9560 2×2(Wi-Fi 5) | 2.4/5GHz | 1.7Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6) |
2.4/5GHz | 9.6Gbps |
Intel Wi-Fi 6E AX211 | 2.4/5GHz/6GHz | 9.6Gbps |
次世代通信規格のWi-Fi 6かWi-Fi6Eに対応しており、現在主流のWiFi5より約40%最大通信速度が上がっています。また、一般的なWi-Fi 6の周波数に加え6GHzにも対応しているので、より速い通信が可能です。
Wi-Fi 6は一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、カフェなどの混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。ただし、Wi-Fi 6Eの国内利用はまだ始まっていません。
LTE
WWANは標準で非搭載ですが、カスタマイズよりFibocom L860-GL CAT 16と5G Sub6のFibocom FM350-GLが搭載可能です。
L860-GLのダウンロードは最大1Gbps、アップロードは最大75Mbps、Fibocom FM350-GLのダウンロードは最大4.7Gbps、アップロードは最大1.25Gbpsと超高速です。
まぁ、L860-GLのダウンロードが1Gbpsもあればかなり速いので、専門的な用途でも使いやすそうですが、ARやVRなど重たいことを今後するなら5GのFM350-GLがいいかもしれないですね。
長いバッテリー駆動時間
バッテリーは57Whで、駆動時間はJEITA 2.0の測定で最大24.9時間となっています。駆動時間は使い方やスペックにもよりますが、ほとんどの人は丸一日十分に使えるほどの容量だと思います。
また、急速充電にも対応しており、1時間で最大80%の充電が可能です。
インターフェイス
右側面インターフェースにはマイク/ヘッドフォンジャック、nanoSIM(LTEモデルの場合)、USB-A 3.2 Gen 1、そしてセキュリティスロットがあります。
左側面インターフェースはUSB4(Thunderbolt 4)が2つ、USB-A 3.2 Gen 1、そしてHDMIになります。
USB-A 3.2 Gen 1はデータ転送速度が5Gbpsになりますが、このクラスのPCなので転送速度が10GbpsのUSB-A 3.2 Gen 2があったらなお良かったですね。
それでもUSB4(Thunderbolt 4)が2つもあるので、困る事は無いと思います。
Thunderbolt 4には、こういった機能・性能があります。
- Power delivery対応、DisplayPort出力機能付き、DC-in機能付き
- 最大データ転送速度40GB/秒が2mのケーブルでも出る(以前は0.8mまで)
- PCIeの転送速度は32GB、ストレージ転送速度は最大3000Mbps
- 4Kディスプレイ2台同時に出力可能
- 8K出力にも対応
サポート・保証
通常ThinkPadは、1年間引き取り修理保証と標準サポート(電話・チャット・メール・LINE)が付いており、サポートは朝9時から夕方6時までになります。引き取り修理とは、万が一の際にLenovo指定業者が引き取りに来て、リペアセンターに配送、修理後、郵送してくれるサービスで、保証期間内は郵送費などは無料です。
保証とサポートは以下のものにアップグレードできます。
- オンサイト修理保証・・・エンジニアが指定住所に来て現地で修理
- 翌営業日オンサイト修理・・・通常、翌営業日にエンジニアが指定住所に来て修理
- プレミアサポート・・・専任エージェントが24時間365日対応。一般のコールセンターとは別のコールセンターで対応
また、アクシデントダメージプロテクションといった「通常保証ではカバーしない」水濡れや破損にも対応する保証があります。
ライバル機種
<本機種・Lenovo ThinkPad X1 Carbon Gen 10・dynabook GZ/HV>
本機種と似たような最新機種との比較です。(メモリ・SSD・バッテリーは最大値、重量は最軽量モデル。スマホの人は表を右にスクロールできます)
本機種 | ThinkPad Yoga Gen 7 | dynabook GZ/HV | |
CPU | Core i5-1240P/1250P Core i7-1260P/1270P/1280P |
Core i7-1260P | |
メモリ | 32GB | 16GB | |
ストレージ | SSD 2TB | SSD 1TB | |
Evo | 〇 | × | |
ディスプレイ | FHD、UHD 画面比16:10 |
FHD、UHD 画面比16:10 |
13.3型 FHD 画面比16:9 |
無線 | WiFi6E、LTE | Wi-Fi 6 | |
バッテリー | 24.9時間 | 24.5時間 | 24時間 |
重量 | 1.12㎏ | 1.38㎏ | 875g |
価格 | 22.5万円~ | 25.3万円~ | 15.7万円~ |
全機種インテル第12世代CPU搭載で、本機種とX1 Yoga Gen 7は14インチで画面比が16:10ですが、dynabookは13.3インチ 画面比16:9になります。
CPUの性能的には同じものもあるので似たような性能ですが、dynabookのみメモリが16GBになるので、大きなデータを扱う人はメモリ容量も考えて選んだ方がいいですね。
各機種の特徴です。
・本機種/ThinkPad X1 Carbon Gen 10・・・ThinkPadフラッグシップモデルで、軽くて高い性能。外出先でもがっつり作業をしたい人向け
・ThinkPad X1 Yoga Gen 7・・・ハイエンド2 in 1 PCでペンも付属。メモ取りを頻繁にする人に使いやすく、またタブレットの様にも使えるのでプライベートでも活躍する
・dynabook・・・13.3インチで画面比が16:9と他のモデルに比べ小さいですが、たったの875gと軽く、持ち運び重視の機種
まとめ
良い点
・総合的にビジネスノートPC最高峰の機種
・最新スペック満載
・最軽量モデルが1.12㎏と軽い
・Webカメラが1080Pと高画質
・指紋センサーと顔認証が搭載可能
・4つの360°集音マイク搭載
残念な点
・USBが5Gbpsじゃなく、10Gbpsのものが搭載していたらなお良かった
総合評価
最新のインテル第12世代CPU搭載で、メモリも最新のLPDDR5、SSDはPCIe NVMe 4.0×4と、現行最高・最新のスペックを搭載で、ビジネスPC以上の性能を持ったビジネスPCです。
ディスプレイも縦が長い16:10で、FHD相当かUHD相当が選べ、色域も高めなので、クリエイターにも使いやすい機種となっています。
本機種は「サクサク使える」だけでなく、より便利な電源統合型指紋センサーや科認証にも対応しており、4つのマイクにFHD画質のWebカメラと妥協が無い機種かなと思います。
インターフェイスにはThunderbolt 4が2つあるので、1つをドックに使ってももう一つ使えるので、使い勝手も高いです。
14型で1.12㎏と軽く、持ち運びが多い人に特におすすめしたい機種です。