上位モデルのPavilionで、普段使い用PCというよりもビジネスPCに近いスペックを持った機種です。
おしゃれなアルミニウム筐体で、全体的なスペックも高く、特にディスプレイとWEBカメラは最高峰品質です。
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スペック | |
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コスパ | |
総合評価 |
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Contents
HP Pavilion Plus 14-ewのスペックレビュー
CPU | Core i5-1335U Core i7-1355U |
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メモリ | 16GB |
ストレージ | SSD 最大1TB |
グラフィックス | 内蔵グラフィクス |
ディスプレイ(14型) | 2.5K IPS 光沢なし 2.8K OLED 光沢あり |
OS | Windows 11 Home |
無線 | Wi-Fi 6E |
オーディオ | B&O Play |
生体認証 | 指紋センサー、顔認証 |
Webカメラ | HP Ture Vision 500万画素 |
寸法(幅×奥行×高さ) | 314 × 227 × 17.5㎜ |
重さ | 1.44㎏ |
バッテリー | 最大13時間 |
保証 | 1年間 |
価格 | 14.4万円~ |
<性能評価>
パソコンの頭脳であるCPUは最新のインテル第13世代が搭載で、省電力モデルのUシリーズになります。旧モデルにはハイパフォーマンスモデルのHシリーズが採用されていましたが、やめちゃったようですね。
メモリは最新のLPDDR5X-5200MHzで、オンボード16GB になります。ストレージも最新のSSD PCIe 4.0で、最大1TBと大容量です。
ディスプレイは画面アスペクト比が16:10と縦に長く、2.5K IPS液晶か、2.8K OLED液晶になります。
どちらを選んでも高精細で、ゲーム用なのかリフレッシュレートは120Hzとなっています。輝度は2.5Kが300ニト、2.8Kが400ニトとどちらも高めです。
HPでは画面アスペクト比が16:10の機種はあまりないので、貴重な機種ですね。
その他のスペックは、Windows 11 Home搭載、Wi-Fi 6Eに対応、指紋センサーと顔認証となっています。WEBカメラはなんと500万画素と高画質で、オートフレームや肌補正、バックライト補正などいろいろな機能があり、Web会議やオンラインレッスンの先生などに使いやすいです。
14インチで1.44㎏と標準的で、バッテリー駆動時間は最大13時間と普通です。
ワンランク上のノートパソコンをお探しの人で、特にディスプレイとWebカメラが高品質なので、動画視聴が多い人や、WEBカメラを頻繁に使う人にお勧めしたい機種です。
2022年のトレンドと比較
2022年のノートパソコンのトレンドをまとめたので、本機がどのくらい満たしているか比較してみます。(〇/標準搭載、-/未確認、×/なし)
13世代CPU | DDR5 | PCIe 4.0 | アスペクト比16:10 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
Wi-Fi 6E | sRGB 100%以上 | 輝度300nit以上 | 1080P Webカメラ以上 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
Thunderbolt 4 | 生体認証 | 重量1.4㎏前後 | バッテリー14時間以上 |
〇 | 〇 | 〇 | × |
本機は、一応普段使いモデルですが、なんかビジネスPCみたいなスペックですね。
旧モデルとの比較
<左/本機種・右/旧モデル>
旧モデルのPavilion Plus 14-ehとの比較です。(表のメモリ・SSD・バッテリーは最大値)
本機種 | 旧モデル | |
CPU | Core i5-1335U Core i7-1355U |
Core i5-13500H Core i7-13700H |
メモリ | LPDDR5X-5200 16GB | DDR5-5200 16GB |
ストレージ | SSD PCIe 4.0 1TB | SSD 1TB |
ディスプレイ | 2.5K IPS 2.8K OLED |
2.8K OLED |
無線 | Wi-Fi 6E | Wi-Fi 6 |
バッテリー | 13時間 | 9時間 |
重量 | 1.44㎏ | 1.33㎏ |
寸法 | 314 × 227 × 17.5㎜ | 314 × 225 × 16.9㎜ |
変更点です。
・カラーが変わった
・CPUがUシリーズにグレードダウン
・メモリがLPDDR5Xに
・SSDがPCIe 4.0に
・2.5K IPS液晶が追加
・Wi-Fi 6Eに対応
・バッテリー駆動時間が4時間伸びた
・110gも重くなり、筐体も(数ミリですが)少し大きくなった
CPUの性能が下がり、110g重くなって機動性が下がりましたね。
こちらは、プロセッサーの性能を表すCPU Markスコアです。
CPU Markスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-13700H | |
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Core i5-13500H | |
Core i5-1335U | |
Core i7-1355U |
ん~・・・って感じですね。
まぁ、CPU性能は下がりましたが、メモリやSSDの性能は上がっているので、許容範囲ですね。
Pavilion Plus 14-ewの特徴
旧モデルから幅が2㎜大きくなりましたが、コンパクトな14インチです。画面占有率は88%と、ベゼル(画面の黒い枠)が細いですね。
寸法は
・幅 314㎜
・奥行 227㎜
・高さ 17.5㎜
と、A4サイズ(210㎜×297㎜)よりもちょっと大きいくらいです。
厚さは17.5㎜と薄く、ちょっとした移動時でも手で掴んで持ち運びがしやすいです。
天板のロゴが新しくなり、より洗練されたデザインになりました。今までのロゴはちょっとね・・・、かっこよくなかったですもんね。
筐体にはリサイクルアルミニウムを使用し、ベゼルなどにはオーシャンバウンドのプラスチック、100%リサイクル可能な外箱や梱包材を使用したりと、サステナビリティを意識した機種になっています。高級感もあるし、耐久性も高いです。
ここ最近は良いPCを作るだけじゃなく、こういった素材にまで気を配らないといけないようですね。
Webカメラ周り
WebカメラはHP Wide Vision 5MPが搭載で、500万画素と高画質です。
一般的なPCに搭載されるWebカメラはHD画質で92万画素、ここ最近増えてきたFHD画質は207万画素、本機の500万画素は2.8K相当の高画質です。
Web会議が多い人や、ビデオ通話をよく使う人など、相手に高画質の自分が映し出されるので、印象もアップしますね。
また、ビデオコントロールによるカメラ拡張機能がすっごいんです。肌補正やオートフレーム、バックライト補正などもでき、マルチカメラ(カメラを2台使用可能)機能など多くの「これがあったらよかった」が搭載しています。
WEBカメラにはシャッターがあるので、使用していないときは閉じておくと安心です。また、顔認証用のIRカメラもあり、サインインも楽です。
オーディオはデンマークの老舗高級オーディオブランドのバング&オルフセンで、マイクはAIノイズリダクション機能付きのデュアルマイクとなっています。
キーボード
キーピッチ(キーの中心から次のキーの中心までの距離)は18.7×18.7㎜で、フルサイズの幅があります。また、キーストローク(キーを押し込む距離)は1.3㎜と浅いので、軽めのタイピングをする人に合います。
キーボード右下に指紋センサーもあるので、サインインが楽です。
CPU
Core i3-1315 | Core i5-1335U | Core i7-1355U | |
コア(P/Eコア) | 6(2/4) | 10(2/8) | 10(2/8) |
スレッド | 8 | ||
Pコアクロック | 1.2GHz | 1.3GHz | 1.7GHz |
Pコア最大クロック | 4.5GHz | 4.6GHz | 5.0GHz |
Eコアクロック | 0.9GHz | 0.9GHz | 1.2GHz |
Eコア最大クロック | 3.3GHz | 3.4GHz | 3.7GHz |
L3キャッシュ | 10MB | 12MB | 12MB |
GPU | 64EU | 80EU | 96EU |
ベース/マックスパワー | 15/55W |
※Core i3モデルはありませんが、比較材料として記載しています
CPUはPコア(Performance Core)とEコア(Efficient Core)の2つを搭載しており、高負荷な作業はPコアで処理を、低負荷な事はEコアで処理することによって、パワフルでも省電力性を兼ね揃えたCPUになっています。
また、Intel Thread Directorというハードコアが、命令をより効率よくPコアとEコアに割り当てて実行できるので、性能もかなり上がっています。
その他のCPUとの比較です。(スコアは各ベンチマーク社が公表している平均値です)
スコアの目安
- 7000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 10000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 15000~・ハイエンドPCに搭載される
- 18000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
CPU Markスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-13700H | |
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Core i5-13500H | |
Core i7-1370P | |
Core i7-1360P | |
Core i5-1350P | |
Core i5-1340P | |
Core i5-13420H | |
Core i5-1335U | |
Core i7-1355U | |
Core i3-1315U |
ど ちらのCPUも1万オーバーで、十分な性能がありますね。
次はGeekbench 6のスコアで、CPUの3DCGレンダリング性能を測定します。一般的に、3Dレンダリングやエンコードはマルチコア、モデリングやCAD、編集中、ゲームはシングルコアを重視します。
マルチコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-13700H | |
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Core i5-13500H | |
Core i5-1350P | |
Core i5-1340P | |
Core i5-13420H | |
Core i7-1360P | |
Core i7-1355U | |
Core i5-1335U | |
Core i3-1315U | |
Ryzen 7 7730U | |
Ryzen 5 7530U |
シングルコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-1355U | |
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Core i7-13700H | |
Core i5-13500H | |
Core i5-13420H | |
Core i5-1340P | |
Core i7-1360P | |
Core i5-1335U | |
Core i3-1315U | |
Ryzen 5 7530U | |
Ryzen 7 7730U |
最後はCinebench R23のスコアで、CPUの3DCGレンダリング性能を測定します。一般的に、3Dレンダリングやエンコードはマルチコア、モデリングやCAD、編集中、ゲームはシングルコアを重視します。
マルチコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-13700H | |
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Core i5-13420H | |
Core i7-1355U | |
Core i5-1335U | |
Core i5-1235U | |
Core i5-1340P |
シングルコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-1355U | |
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Core i7-13700H | |
Core i5-1335U | |
Core i5-13420H | |
Core i5-1340P | |
Core i5-1235U |
どのベンチマークを見ても十分な性能がありますね。
グラフィックス
グラフィック性能が高いと、Officeを使った作業や複数画面での作業などがしやすくなります。そこそこのスコアがあるので、簡単な画像編集などもできます。
3D Graphics Mark
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 7 PRO 6850U | |
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Ryzen 7 7735U | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Core i7-1260P | |
Core i7-1355U | |
Core i5-1335U | |
Core i5-1340P | |
Ryzen 7 5800U | |
Ryzen 7 PRO 5850U | |
Core i5-1240P | |
Ryzen 5 5500U | |
Core i5-1235U |
ディスプレイ
ディスプレイは2種類ありどちらも高精細・高品質で、共通してリフレッシュレートは120Hz、Eyesafe認定ディスプレイになります。
・WQXGA(2560×1600ドット) IPS液晶 300ニト
・2.8K(2880×1800ドット) OLED液晶 400ニト
画面アスペクト比が16:10と縦に長く、14インチでも15インチ並みの情報が表示されます。
一般的なディスプレイは一番左で、真ん中の本機と比べると表示されている情報量が少ないですね。右は15.6インチで、本機よりも少し情報量が多いです。
また、液晶は一般的なIPS液晶か、完全な黒が表現できるOLED液晶になります。OLED液晶は色も鮮やかで、コントラスト比もかなり高いので、画像編集をしたり、動画視聴が多い人に向いています。
輝度は300ニトか400ニトで、こちらは輝度の目安です。
220ニト | 室内ならなんとか使える。明るい室内では暗く見える |
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250ニト | 室内向け。屋外では日陰ならギリギリ使える |
300ニト | 屋外の日陰でも見える |
400ニト | 屋外でも使いやすいが、直射日光が当たるとちょっとくらい |
500ニト | 屋外向け |
600ニト | 画面に直射日光が当たっても比較的見える |
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
搭載メモリはLPDDR5X-5200MHzで、16GBになります。動作周波数も高く、メモリも最新のもの、そして16GBと容量も大きいのでサクサク使えます。
ストレージ
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
ストレージも最新のSSD PCIe 4.0で、512GBか1TBになります。データ転送速度が爆速で、パソコンの起動も10秒ちょっとと速いです。
Wi-Fi 6Eに対応
対応周波数 | 速度 | |
IEEE802.11ac (Wi-Fi 5) |
5GHz | 6.9Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6) |
2.4/5GHz | 9.6Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6E) |
2.4/5/6GHz | 9.6Gbps |
次世代通信規格のWi-Fi 6Eに対応しており、現在主流のWi-Fi5より約40%最大通信速度が上がっています。また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。
Wi-Fi 6EはWi-Fi 6のExtended(エクステンディット)版で、6GHz帯(高速通信)での通信ができるのですが、執筆時現在の日本では6GHz帯はまだないので使えません。最大で5GHz帯になります。
バッテリー駆動時間
バッテリー駆動時間は最大13時間とそこそこありますが、長時間の外出時は充電アダプタを持ち運んだ方が良さそうです。
インターフェイス
インターフェイスはなぜこんなに右側に偏っているか分かりませんが、データ転送速度が速いUSB-Aに、Thunderbolt 4もあるので、使いやすいと思います。
右側面インターフェイスはUSB Type-C 10Gbps((Power Delivery、DisplayPort 1.4、電源オフUSBチャージ機能対応)が1つ、Thunderbolt 4が1つ、HDMI 2.1、そしてUSB Type-A 10Gbpsになり、Thunderbolt 4にはこういった機能・性能があります。
- Power delivery対応、DisplayPort出力機能付き、DC-in機能付き
- 最大データ転送速度40GB/秒が2mのケーブルでも出る(以前は0.8mまで)
- PCIeの転送速度は32GB、ストレージ転送速度は最大3000Mbps
- 4Kディスプレイ2台同時に出力可能
- 8K出力にも対応
右側面はヘッドフォン/マイクコンボ、USB Type-A 5Gbpsになります。
サポート・保証
HPでは「1年間の使い方サポート」と「1年間の引き取り修理保証」が標準でついていて、電話やLINE、ツイッターでもサポートをしています。
購入時に詳しく書かれた「パソコン入門」もあるので、初めてパソコンを買う人でも設定から使い方まで、分かりやすいと思います。また、保証は最長3年まで延長でき、引き取り修理じゃなく出張修理もあります。
- 引き取り修理・・・指定業者がパソコンを引き取りに来て修理工場に配送、修理後配達される(期間内はパーツ代や配送代など無料)
- 出張修理・・・家や事務所に来て現場で修理。期間内は交換パーツ代など無料
まとめ
良い点
・コンパクトで持ち運びがしやすい
・メタルボディでおしゃれ・傷もつきにくい
・画面比が16:10で、14型でも15.6型並みの情報が表示される
・ディスプレイが高品質
・Thunderbolt 4搭載
・WEBカメラが超高画質
・指紋センサーと顔認証搭載でサインインが楽
残念な点
・インターフェイスが右に偏っている
・CPU性能が下がった
総合評価
おしゃれな筐体で、アルミニウムを使用し、高級感もあり堅牢性も高い機種です。最新スペックが満載で、WebカメラがハイエンドビジネスPC並みの500万画素というのもすごいですね。また、顔認証も指紋センサーもあり、Thunderbolt 4が搭載した普段使い用PCは、珍しいと思います。
旧モデルからCPUがダウングレードされたのは残念ですが、最新のCore i7もあるので、多くの人には十分かなと思います。