後継モデルでRyzen 5000シリーズ搭載のPavilion 15-eh1000が販売開始したので、記事を更新しています。
Ryzen 5000シリーズの超高性能プロセッサーが搭載で性能が高いはもちろん、タッチパネルにWiFi6、映像出力機能付きのUSB-Cも搭載と、使い勝手が高い機種になります。
メモリも最大16GBと十分な容量があるし、M.2 SSD搭載なのでパソコンの起動も激速です。
旧モデルに比べ価格が若干上がり、7万4800円からと低価格ではないですが標準的な価格になっています。
Contents
Pavilion 15-eh1000のスペックレビュー
カラー | フォグブルー・セラミックホワイト |
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CPU | Ryzen 3 5300U Ryzen 5 5500U Ryzen 7 5700U |
メモリ | 最大16GB |
ストレージ | SSD 最大1TB |
グラフィックス | AMD Radeon内蔵グラフィックス |
ディスプレイ(15.6型) | フルHD IPS 光沢ありタッチディスプレイ |
無線 | WiFi6、Bluetooth 5.2 |
生体認証 | 指紋センサー |
セキュリティ | Windows Defender、TPM、セキュリティロックケーブル用スロットなど |
寸法(幅x奥行きx高さ) | 360x234x17.9㎜ |
重さ | 1.71㎏ |
バッテリー | 8.5時間 |
保証 | 1年間引き取り修理 |
価格 | 7万4800円~ |
パソコンの頭脳であるプロセッサーは最新のRyzen 5000シリーズが搭載で、以前も高かった性能がより高くなっています。Ryzen 7に至ってはハイエンドのデスクトップ用CPUくらい高い性能で、ほとんどの人はRyzen 5でも十分な性能だと思います。
メモリは最速のDDR4-3200MHzが搭載で、8GB(4GB x2枚)か16GB(8GB x2枚)のデュアルチャンネルメモリーなので、メモリ1枚の機種よりも処理速度が速いです。ストレージも最速モデルのM.2 PCIe NVMeなので、パソコンの起動もデータ移動もサクサクですね。
ディスプレイは高画質のフルHDで、視野角が広くコントラスト比も高いIPS液晶が搭載です。タッチパネル搭載で光沢のあるディスプレイは、発色が良く見えてより明るいです。
低価格モデルでは非対応が多い指紋センサーやWiFi6にも対応、USB-Cはデータ転送速度が10Gbpsと速いタイプが搭載で、映像出力機能も付いているのでHDMIと合わせ最大3画面表示も可能です。
本機種は15.6型で据え置き用として合う機種で、バッテリー駆動時間は短めの最大8時間30分になります。
全体的に見て、ビジネス用途でも使いやすい機能・性能があり、電話サポートも付いているので初心者からがっつり使う人にも合う機種です。
旧モデルとの比較
<左/本機種・右/Pavilion 15-eh0000>
旧モデルのPavilion 15-eh0000との比較です。筐体は全く同じものを使用しており、若干の変更点があります(メモリ・SSD・バッテリーは最大値)
旧モデル | 本機種 | |
CPU | Ryzen 3 4300U Ryzen 5 4500U Ryzen 7 4700U |
Ryzen 3 5300U Ryzen 5 5500U Ryzen 7 5700U |
メモリ | 16GB | |
ストレージ | SSD 1TB | |
ディスプレイ | FHD IPS | |
無線 | WiFi6 | |
バッテリー | 7.5時間 | 8.5時間 |
重量 | 1.71㎏ | |
価格 | 5.9万円~ | 7.4万円~ |
上記している以外の変更点は、Bluetoothがバージョン5.0から5.2に変更した点です。
プロセッサーの性能を表すPassmarkスコアです。
Passmarkスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 7 5700U | |
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Ryzen 7 4700U | |
Ryzen 5 5500U | |
Ryzen 5 4500U | |
Ryzen 3 5300U | |
Ryzen 3 4300U |
ライバル機種
<左から本機種・Pavilion 15-eg・Slim 550 AMD>
本機種と似たような最新機種との比較です。(メモリ・SSD・バッテリーは最大値。スマホの人は表を右にスクロールできます)
本機種 | Pavilion 15-eg | Slim 550 | |
CPU | Ryzen 3 5300U Ryzen 5 5500U Ryzen 7 5700U |
Core i3-1115G4 Core i5-1135G7 Core i7-1165G7 |
Ryzen 3 5300U Ryzen 5 5500U Ryzen 7 5700U |
メモリ | 16GB | 16GB | 16GB |
ストレージ | SSD 1TB | SSD 1TB | SSD 512GB |
グラフィックス | Radeon | Iris Xe UHD |
Radeon |
ディスプレイ | FHD IPS タッチパネル | FHD IPS | FHD IPS |
無線 | WiFi6 | WiFi6 | WiFi6 |
バッテリー | 8.5時間 | 8時間 | 15時間 |
重量 | 1.71㎏ | 1.71㎏ | 1.66㎏ |
価格 | 7.4 万円~ | 6.5万円~ | 5.8万円~ |
各機種の特徴です。
- 本機種・・・Lenovoに比べ若干高いがSSDの容量も大きく、タッチパネルなので使いやすい場面もあり。メモリの増設が可能
- Pavilion 15-eg・・・兄弟モデルでCPUにインテル11世代搭載。グラフィック性能が高いので、画像編集などをする人に使いやすい
- IdeaPad Slim 550・・・同じくRyzen 5000シリーズ搭載で低価格。バッテリー駆動時間も長くお勧めの機種。オンボードなのでメモリの増設は不可
プロセッサーの性能を表すPassmarkスコアです。ビジネス用途で快適に使う時の目安が7000前後なので、どのCPUも高性能ですね。
Passmarkスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 7 5700U | |
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Ryzen 5 5500U | |
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1135G7 | |
Ryzen 3 5300U | |
Core i3-1115G4 |
グラフィック性能は下の「グラフィックス」の項目で紹介していますが、インテル11世代はかなり高い性能なので、クリエイティブワークにも向いています。
メリット・デメリット
良い点
・アルミニウム素材を使用
・ベゼル(画面の黒い枠)が細いのでおしゃれ
・15.6型の大画面
・WiFi6対応
残念な点
・大画面な分、持ち運びは不向き
Pavilion 15-eh1000の特徴
最近のHPのノートパソコンはベゼル(画面の黒い枠)が細く、おしゃれですね。以前は黒部分が太くてずんぐりむっくりに見えていましたが、スリムな外観です。
画面占有率も86%と高く、無駄がなくなっていますね。
寸法は、
・幅360㎜(≒千円札2.5枚分/375㎜)
・奥行き234㎜(≒一万円札1.5枚分/240㎜)
・高さ17.9㎜(≒一円玉の直径/20㎜)
で、15.6型では標準的なサイズです。
厚さ(高さ)は17.9㎜なので掴みやすく、重さは1.71㎏となっています。持ち運びに適した重さではないですが、こちらも15.6型としては普通の重量です。
本機種はディスプレイを開くと、キーボードの奥が若干持ち上がる「リフトアップヒンジ」を採用しているので、キーボードに傾斜が付きタイピングがしやすくなっています。
天板にはシンプルな「hp」のロゴがあります。
もちろん指紋センサーも搭載なので、サインインは一瞬ですね。
カラーは2種類
本機種はフォグブルーとセラミックホワイトの2種類があり、好みのカラーを選べます。パソコンって通常1つのカラーしかないので、選択肢が広がりますね。
アルミニウム素材を使用
天板とキーボード面にはアルミニウム素材を使用しており、軽量でも強度の高い作りになっています。
セラミックホワイトのモデルの天板はAED(アニオン電着塗装)加工がしてあり、指紋が付きにくくひっかき傷にも強い仕様になっています。
また、環境保護とサステナビリティの観点から、本体の一部に海岸や海沿いの地域で回収されたプラスチックを使用しています。
コネクテッド・モダンスタンバイ
パソコンを使用時に閉じると通常「スリープモード」になるのですが、本機種は「コネクテッド・モダンスタンバイ」という低電力で動作し続ける機能があり、閉じていてもメールの受信をしたりと情報がアップデートされます。
サクッと使い始めることが出来るんです。
キーボード
キーボードはフルサイズで、テンキー(数字のキー)とバックライト付きです。暗がりでパソコンを使っても、タイピングがしやすいです。
キーストローク(キーを押す深さ)は1.3㎜と浅いので、軽いタッチでのタイピングが合います。また、キーストローク(1つのキー中心部から次のキーの中心までの距離)は、縦横18.7㎜x18.7㎜と普通サイズです。
CPU
Ryzen 3 5300U | Ryzen 5 5500U | Ryzen 7 5700U | |
アーキテクチャ | Zen 2 | Zen 2 | Zen 2 |
---|---|---|---|
コア/スレッド | 4/8 | 6/12 | 8/16 |
キャッシュ | 4MB | 8MB | 8MB |
GPUコア | 6 | 7 | 8 |
基本クロック(GHz) | 2.6 | 2.1 | 1.8 |
ブーストクロック(GHz) | 3.8 | 4.0 | 4.3 |
TDP | 15W | 15W | 15W |
CPUはRyzen 5000シリーズで最新アーキテクチャのZen 3でなく、Ryzen 4000シリーズと同じZen 2になります。
大きな変化として、今まで主なCPUは1コア当たり1スレッド(例4コア4スレッド)でしたが、Ryzen 5000は1コア当たり2スレッド(例4コア8スレッド)・「マルチスレッディング」になったので、より多くのデータを同時に処理できるようになりました。
スコアの目安
- 2000~・ネットサーフィンでもストレスを感じるほど
- 5000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 7000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 10000~・ゲーミングPCなど専門的な機種に搭載されることが多い
Passmarkスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 7 5800U | |
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Ryzen 5 5600H | |
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 5 5500U | |
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1135G7 | |
Ryzen 3 5300U | |
Core i3-1115G4 | |
Athlon Silver 3050U |
こちらはCinebench R23のスコアで、マルチコアはパソコンの総合性能ですが、シングルコア性能が高いとクリエイティブワークがしやすくなります。
Cinebench R23 マルチコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-11800H | |
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Ryzen 5 5600H | |
Ryzen 7 5700U | |
Core i5-11400H | |
Ryzen 5 5500U | |
Core i7-1185G7 | |
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1135G7 | |
Core i7-1065G7 | |
Core i5-1035G1 | |
Core i3-1115G4 |
Cinebench R23 シングルコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-1185G7 | |
---|---|
Core i7-1165G7 | |
Ryzen 7 5800H | |
Core i5-11400H | |
Core i5-1135G7 | |
Core i3-1115G4 | |
Ryzen 5 5700U | |
Ryzen 5 5500U | |
Core i7-1065G7 | |
Core i5-1035G1 |
マルチコア性能はAMD Ryzenですが、シングルコアはインテルの方が高めです。
グラフィックス
グラフィック性能が高いとOfficeワークがしやすくなったり、画像・動画編集などのクリエイティブワークもしやすくなります。
こちらはVideo Card Benchmarksのスコアです。
Video Card Benchmarks
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
MX450 | |
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Core i7-1165G7 | |
Core i5-1135G7 | |
MX250 | |
Ryzen 5 5500U | |
Ryzen 7 5700U | |
Core i3-1115G4 | |
Ryzen 7 4700U | |
Iris Plus | |
Ryzen 5 4500U | |
Ryzen 3 4300U | |
UHD |
内蔵グラフィックスとしては良い性能ですが、インテル11世代の方が性能は高いですね。
ディスプレイ
解像度 | 液晶 | 光沢 | タッチディスプレイ | その他 |
FHD | IPS | あり | 〇 | ブライトビュー |
FHD | フル・ハイディフィニション、1920 x 1080ドット |
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光沢 | 光沢ありは発色が良い反面、自分や背景が映り込みしやすい。光沢無しは映り込みがしにくい |
IPS液晶 | コントラスト比や視野角が高く視野角が広い |
ディスプレイは高解像度のフルHDで、コントラスト比が高く、視野角も広いIPS液晶です。スタンダードなディスプレイで、見やすく目にも優しいですね。
また、スマホやタブレットと同じタッチディスプレイなので、画面を触って操作も出来ます。
メモリ
メモリはパソコンの作業台で、メモリが大きいとより快適にパソコンが使えます。
搭載メモリはDDR4-3200MHzで、現行最高の動作周波数(MHz)があるので、処理速度はかなり速いです。また、8GB(4GBx2)と16GB(8GBx2)の2種類があり、どちらもデュアルチャンネルメモリーと言うメモリ2枚組になっているので、1枚しか使用しない場合に比べ処理速度が速くなっています。
ストレージ
ストレージはデータ転送速度が速く、パソコンの起動も速いSSD M.2 PCIe NVMeが搭載です。
以前主流だったHDD(ハードディスクドライブ)と比べると、使い勝手がかなり良くなっています。
SSD PCIe NVMe | HDD | |
最大データ転送速度 | 16Gbps~32Gbps | 6Gbps(SATA) |
平均起動時間 | 10秒~15秒 | 30秒~2分 |
温度 | 熱くなりにくい | 熱くなりやすい |
価格 | 高い | 安い |
WiFi6
WiFi6は次世代通信規格で、5G回線と共に注目されている通信規格です。
WiFi6の特徴は、
- 理論値ベースの最大通信速度が9.6Gbps(WiFi5は6.9Gbps)
- 一度に多くの電波を飛ばせるので、安定した通信が可能
です。簡単に言うと、混みあった回線でも今まで以上に安定した高速回線で通信ができるようになりました。
セキュリティ
- Windows Defender・・・Windows搭載のセキュリティでウイルス対策機能がある
- TPM・・・独立して機能するチップで、パスワードなどの重要情報を格納
- パワーオンパスワード・・・電源を入れた時に入れるログインパスワード
- アドミニストレーターパスワード・・・管理者以外はソフトウェアなどをダウンロードする時に、管理者の認証・パスワードが必要にできる。子供が有害なものをダウンロードしないように等の時に使います
- セキュリティロックケーブル用スロット・・・PCを持ち運びできないようにワイヤーを設置する箇所。展示品などについているようなワイヤーが使用可能
- マカフィーリブセーフ・・・セキュリティソフト30日試用版
バッテリー
バッテリーは3セルで、最大8.5時間のバッテリー駆動時間があります。
また、45分の充電で50%まで回復できる急速充電に対応しているので、外出前や外出中でもサクッと充電すれば長時間使えますね。
インターフェイス
右側面には、セキュリティロックケーブル用スロット、USB Type-A、電源コネクタがあります。
左側面には、HDMI、USB-AとUSB-C、microSDカードリーダーにヘッドフォンとマイクジャックがあり、USB-Cは給電充電対応、Display Port 1.4(映像出力付き)になります。
USB-Aは最大データ転送速度が5Gbps、USB-Cは10Gbpsになります。SDカードリーダーがあったら、より使いやすかったと思います。
保証・サポート
HPでは「1年間の使い方サポート」と「1年間の引き取り修理保証」が標準でついています。
パソコンに同梱される「パソコン入門書」を見ながら設定や使い方を見ることが出来、分からない場合は電話でサポートを受けることが出来るので、安心して購入できます。
保証は最長3年まで延長でき、引き取り修理じゃなく出張修理もあります。
- 引き取り修理・・・指定業者がパソコンを引き取りに来て修理工場に配送、修理後配達される(期間内はパーツ代や配送代など無料)
- 出張修理・・・家や事務所に来て現場で修理。期間内は交換パーツ代など無料
まとめ
全体的に標準から標準以上のスペックで、タッチディスプレイやWiFi6もあるし、使いやすい機種だと思います。また、USB-CがDisplay Port出力対応なので、HDMIと合わせて最大3画面表示もできるので、テレワークにも使いやすいですね。
天板やキーボード面はアルミニウムを使用しているので高級感もあるし、15.6型の大画面で作業もしやすいのでおすすめです!
旧モデルはRyzen 4000シリーズ搭載でもう販売されていませんが、こちらで確認できます。