Lenovo IdeaPad Slim 170 14型(AMD)のレビュー

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IdeaPad Slim 1シリーズの低価格モデルで、CPU性能が高い機種になります。

Ryzen 5 5500Uと言えば、上位モデルにも搭載しているような高性能CPUなので、本機もサクサク使うことができます。

まずはレビューのまとめです。

良い点
・低価格だがCPU性能は高い
・メモリの増設が可能
・重たくない、大きくない

残念な点

・ディスプレイの品質があまりよくない
・インターフェイスが必要最低限で、USB-Cに映像出力機能がない

2022年12/13 追記)Ryzen 7000シリーズ搭載モデルが追加されたので、情報アップデートしています。

Lenovoではゴールデンウィークセールを実施中で、年に一度の大型セールです。

土日は週末セールをやっているのでお見逃しなく!

IdeaPad Slim 170 14型(AMD)のスペックレビュー

CPU Ryzen 3 7320U
Ryzen 5 7520U
メモリ 8GB
ストレージ SSD 256GB
グラフィックス 内蔵グラフィクス
ディスプレイ(14型) FHD IPS液晶 光沢なし 250nit
OS Windows 11 Home
無線 Wi-Fi 6
オーディオ Dolby Audio
生体認証 なし
寸法(幅×奥行×高さ) 325.3 × 216.5 × 17.9㎜
重さ 1.4㎏
バッテリー 11.2時間
保証 1年間
価格 5.4万円~

<性能評価>

 

パソコンの頭脳であるCPUは、最新のRyzen 7000シリーズが搭載です。ただし、下2桁が20のモデルは、主に2世代前の技術を使ったローエンドです。それでも、CPU MarkスコアがRyzen 3でも9000くらいあるので、普段使い用としては十分以上の性能です。

ちょっと前まで販売されていた、Ryzen 5 5500U搭載モデルの方が高い性能という、謎のグレードダウンモデルですが、普段使い用途に絞ったスペックにしたのかなと思います。

メモリはRyzen 5000シリーズ搭載モデルにDDR4-3200MHz、Ryzen 7000シリーズにはLPDDR5-5500MHzという、とんでもないモンスターメモリが搭載です。

ストレージはM.2 PCIe 3.0×4かPCIe 4.0×4が搭載で、256GBになります。ただし、PCのM.2スロットはPCIe 3.0×2なので、爆速にはなりません。それでも、普段使い用途であれば十分です。

ディスプレイは高画質のFHD IPS液晶で、輝度は250ニトになります。以前はTN液晶で220ニトと低品質なものを採用していましたが、「普通」のスペックに変更されました。

その他のスペックはWindows 11 Home搭載で、Wi-Fi 6、指紋センサーなどの生体認証はなし、樹脂素材を使用した14インチで、平均的な1.4㎏となっています。

平均的な低価格モデルといったスペックですが、CPUとメモリ性能は高い機種になります。

 

公式サイト

 

2022年のトレンドと比較

2022年のノートパソコンのトレンドをまとめたので、本機がどのくらい満たしているか比較してみます。(〇/標準搭載、△/モデルによってはあり、×/なし)

Ryzen 6000/7000 DDR5 PCIe 4.0 アスペクト比16:10
〇* ×
Wi-Fi 6 sRGB 100%以上 輝度300nit以上 1080P Webカメラ
× × ×
Thunderbolt 4 生体認証 重量1.2㎏前後 バッテリー14時間以上
× × × ×

先述したように、SSDは最新ですが、PCが対応していません。

 

旧モデルとの比較

旧モデルは一応15.6インチにありますが、本機はSlim 170 14インチとしては初めての機種になります。15.6インチも2022年5月に新しいモデルが発表され、ディスプレイサイズ以外は本機とほぼ全て同じになります。

 

IdeaPad Slim 170 14型(AMD)の特徴

IdeaPad Slim 170 14型(AMD) 左斜め前から

筐体は樹脂素材を使用しており、見た目は安っぽくないですが、触るとさすがに樹脂(プラスチック素材)なので高級感はないですね。

安いモデルにはプライバシーシャッターがないことが多いですが、本機には搭載しているので、Webカメラを使わないときは閉じておくと安心です。

 

IdeaPad Slim 170 14型(AMD) 側面

寸法は

・幅 325.3㎜(≒一万円札2枚分/320㎜)
・奥行 216.5㎜(≒千円札1.5枚分/225㎜)
・高さ 17.9㎜(一円玉の直径/20㎜)

で、一般的な14インチノートパソコンの寸法です。重さは1.4㎏となっており、14インチの平均的な重さになっているので、持ち運びもしやすいと思います。

 

IdeaPad Slim 170 14型(AMD) 側面

高さは17.9㎜で、こちらも平均的な寸法です。本機は一応低価格モデルなのですが、大きさや重さは妥協していないようです。

 

IdeaPad Slim 170 14型(AMD) 天板

天板はシンプルで、LENOVOのロゴがあるだけです。

 

IdeaPad Slim 170 14型(AMD) 天板

底面にはちょっとおしゃれな吸気口があり、大きめなのでエアフローも良さそうです。また、1.5Wのスピーカーが底面前部にあるので、音の聞こえも良いと思います。

 

 

キーボード

IdeaPad Slim 170 14型(AMD) キーボード

キーボードは84キーのJIS配列で、バックライト無し、タッチパッドは62×104㎜になります。タッチパッドは縦は長いですが、幅はちょっと小さめです。

また、バックライトがないので、暗がりで作業をすることが多い人は注意が必要です。

 

CPU

こちらは、旧モデル(まだ販売されています)のプロセッサーです。

Ryzen 5 5500U
製造プロセス 7nm
コア/スレッド 6/12
キャッシュ 8MB
ベースクロック 2.1GHz
ブーストクロック 4.0GHz
TDP 15W

 

こちらは最新のRyzen 7000シリーズで、Ryzen 3と5がありますが、クロック数が違うだけであとは同じです。グラフィックも同じで、どちらもAMD Radon 610Mです。

Ryzen 3 7320U Ryzen 5 7520U
製造プロセス 6nm
コア/スレッド 4/8
L3キャッシュ 4MB
ベースクロック 2.4GHz 2.8Hz
ブーストクロック 4.1GHz 4.3GHz
GPUコア 2
TDP 15W

Ryzen 7000シリーズについては、発売されたばかりで情報がないので、わかり次第、情報をアップデートします。

Ryzen 5 5500Uは2021年に発売されたモデルで、コアとスレッドも多く、性能が高いRyzen 5になっています。最新のCPUじゃないですが、十分以上の性能があります。

 

コアとスレッド数の解説図

こちらはコアとスレッドの解説図ですが、この様に、コア数が多い、スレッド数が多いと、並行していろいろな作業がしやすくなるんですね。本機はコア数が6コアで、12スレッドもあるので、マルチタスクも快適にできます。

 

こちらはCPUの性能を測るPassmarkスコアです。

スコアの目安

  • 2000~・ネットサーフィンでもストレスを感じるほど
  • 5000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
  • 7000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
  • 10000~・ハイエンドPCに搭載される
  • 17000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い

Passmarkスコア

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Ryzen 7 5700U  16272
Ryzen 5 5500U  13579
Core i7-1185G7  10958
Core i7-1165G7  10620
Ryzen 3 5300U  10092
Ryzen 3 7320U  9064
Core i7-1065G7  9063
Core i5-1035G1  8010
Ryzen 5 3500U  7079
Core i3-1005G1  5188
Ryzen 3 3200U  4239

スコアは7000以上あるとビジネス用途でも使いやすいのですが、本機搭載モデルは1万以上のスコアになっています。

こちらで詳しくRyzen 5 5500Uの性能を測っているので、「Ryzen 5 5500Uのベンチマーク」も併せて確認してみてください。

 

グラフィックス

グラフィック性能が高いと、Officeを使った作業や複数画面での作業などがしやすくなります。感覚ですが、スコア2000以上あるとLightroomなどもそこそこ使え、3000オーバーだとPhotoshopもそこそこ使えます。

Video Card Benchmarks

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Core i7-1165G7  3681
Core i5-1135G7  2898
MX250  2582
Ryzen 7 5800U  2416
Ryzen 5 5500U  2326
Ryzen 7 5700U  2251
Core i3-1115G4  2118
Ryzen 5 5600U  2101
Ryzen 7 4700U  2066
Iris Plus  1859
Ryzen 5 4500U  1818
Ryzen 3 5400U  1734
Ryzen 3 4300U  1607

 

ディスプレイ

IdeaPad Slim 170 14型(AMD) 左斜め前から

解像度 光沢 液晶 輝度
FHD なし IPS 250nit
コントラスト比 色域 視野角 その他
NTSC 45%
FHD フル・ハイディフィニション、一般的な画質で解像度は1920×1080ドット
光沢 光沢ありは発色が良い反面、自分や背景が映り込みしやすい。光沢無しは映り込みがしにくい
コントラスト比 最少輝度と最大輝度の差。差が大きい方が力強い描写が可能
IPS液晶 コントラスト比が高く、視野角も広い
nit 明るさを表す単位。通常250nitが標準

ディスプレイはフルHD解像度 IPS液晶、250ニトとなります。以前まではTN液晶で220ニトと輝度も低いものが採用されていましたが、現在「普通」のスペックになっています。

標準的なディスプレイなので特筆する点もないですが、この価格でこのスペックはすごいと思います。

 

 

メモリ

メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。

メモリはRyzen 5 5500UモデルにDDR4-3200MHz、Ryzen 7000シリーズモデルにはLPDDR5-5500で、オンボード・8GBになります。

LPDDRは癖のあるメモリで、「名前ほどの性能が出ない」ですが、こちらは実機を入手次第確認します。

 

ストレージ

SSD(PCIe 4.0×4) SSD(PCIe 3.0×4) HDD
最大データ転送速度 最大64Gbps 最大32Gbps 最大6Gbps(SATAの場合)
平均起動時間 10秒~15秒 30秒~2分(新品の場合)
温度 熱くなりにくい 熱くなりやすい
価格 高い 安い

ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。

本機にはSSD PCIe 3.0×4かPCIe 4.0×4が搭載で、パソコンの起動もデータ移動もサクサク速いです。ただし、PCがPCIe 3.0×2にしか対応していないため、他のPCと比べると遅くなります。ただし、普段使いとしては十分な速度があるので、不便を感じることはないと思います。

こちらはシーケンシャル速度のおおよそのスコアで、HDDはおおよその最大速度です。

シーケンシャルリード

オレンジ色・・・リード 青・・・ライト

PCIe 4.0×4  約7000MB/秒
 約5000MB/秒
PCIe 3.0×4  ~約3000MB/秒
 ~約2000MB/秒
PCIe 3.0×2  ~約2000MB/秒
 ~約1000MB/秒
HDD  600MB/秒
 200MB/秒

 

 

セキュリティ

Lenovoのセキュリティ

  • Windows Defender・・・Windowsに標準搭載されているウイルスから保護するセキュリティ機能
  • TPM・・・独立して機能するセキュリティチップで、パスワードなどの情報を格納する

などがあり、一般的なノートパソコンよりは強固ですが、セキュリティソフトをお考えの場合は「Lenovoパソコンにおすすめのセキュリティソフト」も併せて読んでみてください。

仮想環境を構築し、6つのソフト+Windows Defenederで実際のフィッシングサイトにアクセスをして遮断できるかどうかのテストを行ったので、実際の防御率が分かりやすいと思います。

 

Wi-Fi 6に対応

周波数 通信速度
IEEE802.11a 5GHz 54Mbps
IEEE802.11b 2.4GHz 11Mbps
IEEE802.11g 2.4GHz 54Mbps
IEEE802.11n 2.4/5GHz 300Mbps
IEEE802.11ac
(Wi-Fi 5)
5GHz 6.9Gbps
IEEE802.11ax
(Wi-Fi 6)
2.4/5GHz 9.6Gbps

Wi-Fi 6に対応しており、最大通信速度は9.6Gbpsと高速です!低価格モデルでWi-Fi 6対応はすごいですね

 

 

バッテリー駆動時間

バッテリーは3セル・42Whで、最大11.2時間になります。低価格モデルは8時間くらいが多いのですが、本機は約11時間と長めなので、ちょっとした外出であれば充電アダプタなしでも大丈夫だと思います。

また、約2時間で満充電になる急速充電にも対応しているので、急な外出でもサクッと充電して、出かけることができますね。

 

公式サイト

 

インターフェイス

IdeaPad Slim 170 14 AMDの左側面インターフェイス

左側面インターフェイスは、電源、USB 3.2 Gen 1、HDMI、USB Type-C 3.2 Gen 1、マイク/ヘッドフォンジャックになります。

 

IdeaPad Slim 170 14 AMDのインターフェイス

右側面インターフェースは、4 in 1メディアカードリーダーとUSB 2.0になります。

USBの最大転送速度は5Gbps(USB 2.0は480Mbps)で、USB Type-Cは映像出力機能はありません。

HDMIやSDカードリーダーもあるので、必要最低限必要なものはそろっていますね。

 

サポート・保証

標準で1年間の「引き取り修理保証」と、電話・チャット・LINE・メールでのサポートがあり、最長4年まで延長できます。また、Premium Careと言うサポートにアップグレードができ、こちらは24時間365日専任のエージェントが電話対応します。(通常サポートは朝9時~夕方6時まで)

引き取り修理とは、家などの指定住所にLenovoの指定業者がPCを引き取りに来てリペアセンターに配送、修理後、郵送してくれる保証です。保証期間内は、基本的に修理費・郵送費など無料です。

修理拠点は日本国内なので対応も速く、安心して任せることができます。

 

ライバル機種

Lenovo IdeaPad Slim 170 14 AMDと比較機種<左から本機種・IdeaPad Slim 550・ThinkBook 14 Gen 3>

本機種と似たような機種との比較です。(メモリ・SSD・バッテリーは最大値。スマホの人は表を右にスクロールできます)

本機種 IdeaPad slim 550 ThinkBook 14 Gen 3
CPU Ryzen 5 5500U Ryzen 3 5300U
Ryzen 5 5500U
Ryzen 7 5700U
Ryzen 3 5300U
Ryzen 5 5500U/5600U
Ryzen 7 5700U/5800U
メモリ 8GB 16GB 24GB
ストレージ SSD 256GB SSD 512GB SSD×2
ディスプレイ FHD TN
220ニト
FHD IPS
300ニト
FHD IPS
300ニト
無線 Wi-Fi 5 Wi-Fi 5 Wi-Fi 6
バッテリー 11.2時間 14時間 10.7時間
重量 1.4㎏ 1.45㎏ 1.4㎏
その他 指紋センサー
アルミ(天板)
指紋センサー
アルミニウムボディ
価格(Ryzen 5) 5.8万円~ 6.6万円~ 7.4万円~

右に行くにつれてより高い性能になっており、IdeaPad Slim 550は上位モデル、ThinkBookはビジネスモデルになります。

各機種の特徴です。

・本機種・・・ CPU性能などは高いが、ディスプレイの品質があまりよくない。ただし、一番安い

IdeaPad Slim 550・・・メモリもストレージもより大きく、ディスプレイの品質も標準的。指紋センサーもあり、天板にはアルミニウムを使用しているので高級感がある

ThinkBook 14 Gen 3・・・オールメタルボディで、指紋センサーやWi-Fi 6にも対応。より快適に使える品質

 

まとめ

良い点
・低価格だがCPU性能は高い
・メモリの増設が可能
・重たくない、大きくない

残念な点

・ディスプレイの品質があまりよくない
・インターフェイスが必要最低限で、USB-Cに映像出力機能がない

 

総合評価

CPUの性能は高いので、Web閲覧やOfficeワークなどある程度の作業は難なくこなせるほどです。CPU性能だけを言えば、Photoshopで簡単な編集作業もできるほどですが、メモリが8GBなので、全体的にもっさりした動きになると思います。

メモリは普段使いであれば十分な8GBに、ストレージは256GBと標準的です。

価格を考えたら、ディスプレイ以外は特に言う事はないかなと思います。あくまで、本機は低価格でCPU性能が高い機種を提供していると思うので、ここもそこも高性能ではありません。

本機は外部モニターを使用して使う人に、特に合う機種だと思います。

 

 

公式サイト