AMD Athlon Silver 7120Uのベンチマーク

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低価格PCに搭載される、AMD Athlon Silver 7120Uのレビューです。

いつもいろんなPCをレビューしているのですが、なかなかこういったCPU搭載モデルをレビューすることが少なく、自分も購入することがなかったのですが、実際使い込んでみたらどうなんだろう?と思い、Athlon Silver 7120Uが搭載したノートパソコンを購入しました。

こういった低価格CPUが搭載していると、OSはWindows Sモードであることがほとんどだと思います。

今回はSモードを解除した性能もご紹介しますが、詳しい比較は「Sモードの解除方法と通常OSとの比較」をご覧ください。

結論から言うと、こんなに低い性能なのに意外に使える性能で、ビジネス用途には向きませんが、マルチタスクをしない人、もしくはゆっくり使う人には十分じゃないかなと思います。

また、OSがSモードでも通常版でも使い心地に差はなく、むしろ、今回のレビューでは通常版の方が快適に動きました(体感でです)。

 

レビュー機のスペック

HP 15-fc 正面

レビュー機はHP 15-fc(2023年モデル)で、スペックはAthlon Silver 7120U、メモリ4GB、SSD 128GBになります。

 

 

ベンチマーク

 

CPU Markスコア

HP 15-fc AthlonのCPU Mark計測結果

CPU Markのスコアは3587と、かなり低いです。

 

スコアの目安

  • 7000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
  • 10000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
  • 15000~・ハイエンドPCに搭載される
  • 18000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い

CPU Markスコア

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Core i7-1260P  18691
Ryzen 5 7530U  16139
Core i7-1355U  15878
Ryzen 5 5625U  15108
Core i3-1315U  13755
Core i7-1165G7  10620
Ryzen 3 7320U  9064
Athlon Silver 7120U  3587

 

 

Cinebench R23

HP 15-fc Athlon Silver 7120UのCinebench R23計測結果

Cinebench R23のスコアで、CPUの3DCGレンダリング性能を測定します。一般的に、3Dレンダリングやエンコードはマルチコア、モデリングやCAD、編集中、ゲームはシングルコアを重視します。

本機のスコアはマルチコア1686、シングルコア893とかなり低いです。マルチタスクをしただけでCPU使用率がかなり上がってもっさりした動作になるので、がっつり使う人向けではありません。

マルチコアシングルコア

マルチコア性能

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Ryzen 7 7840HS  16854
Ryzen 9 PRO 6950H  14670
Ryzen 7 6800H  14135
Ryzen 5 7535U  8071
Ryzen 7 7735U  8013
Ryzen 7 7730U  7170
Ryzen 5 7520U  4976
Athlon Silver 7120U/HP 15-fc  1686

シングルコア性能

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Ryzen 7 7840HS  1815
Ryzen 9 PRO 6950H  1662
Ryzen 7 7735U  1509
Ryzen 7 6800H  1498
Ryzen 5 7535U  1447
Ryzen 7 7730U  1399
Ryzen 5 7520U  1150
Athlon Silver 7120U/HP 15-fc  893

 

 

PCMark10

HP 15-fc PCMark10計測結果

こちらはPCMark10の計測結果で、Essentialは「通常用途(Web検索やビデオ会議、アプリの起動など)の性能」、Productivityは「Microsoft Office(事務系のアプリ)使用時の性能」、Digital Content Creationは「コンテンツ作成(画像・動画編集など)のしやすさ」を表しています。

総合性能の目安は以下になります。

・5000以上・・・ハイスペック
・4000以上・・・中位モデル
・3000以下・・・エントリ―クラス

本機種のスコアです。

  • 総合性能は3047
  • Essentialは5284→通常用途やビデオ会議も使える
  • Productivityは5821→高速に使える(なんでこんなに高いスコアが出たか不思議です)
  • Digital content creationは2499→かなり低い性能で向いていない

その他のCPUとの比較です。

EssentialProductivityDigital Contents

Essential

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Core i9-13900H  10005
Core i7-1260P  9744
Core i5-1240P  9728
Core i5-1340P  9549
Ryzen 5 7535U  9541
Core i5-1335U  9383
Core i7-1355U  9110
Ryzen 7 5700U  8951
Ryzen 7 7730U  8831
Ryzen 3 5425U  8743
Core i5-1235U  8197
Ryzen 7 7735U  7590
Ryzen 5 7520U  7546
Athlon Silver 7120U  5284

Productivity

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Ryzen 7 7730U  9276
Ryzen 5 7535U  9040
Ryzen 3 5425U  8193
Core i9-13900H  8138
Ryzen 7 5700U  8065
Core i7-1355U  7619
Core i5-1335U  7227
Ryzen 5 7520U  6952
Core i5-1340P  6632
Core i3-1215U  6570
Core i5-1235U  6532
Core i7-1260P  6187
Core i5-1240P  6167
Athlon Silver 7120U  5821
Core i5-1235U  5542

Digital Content Creation

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Core i9-13900H  7394
Ryzen 7 7735U  7159
Ryzen 5 7535U  6437
Core i7-1260P  6406
Core i5-1240P  5875
Core i5-1335U  5839
Core i7-1355U  5572
Ryzen 7 5700U  5282
Ryzen 7 7730U  5056
Core i5-1235U  4818
Core i3-1215U  4796
Core i5-1340P  4661
Ryzen 3 5425U  4240
Ryzen 5 7520U  3660
Athlon Silver 7120U  2499

 

 

グラフィック性能

HP 15-fc Athlon Silver 7120Uの3D graphics Mark計測結果

グラフィック性能が高いと、Officeを使った作業や複数画面での作業などがしやすくなります。レビュー機はメモリが4GBなので、性能はダントツで最下位です。機種によってはメモリの増設ができる機種もあるかもしれないので、その場合はグラフィック性能も上がると思います。

3D Graphics Mark

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Ryzen 7 PRO 6850U  5663
Ryzen 7 7735U  5098
Ryzen 5 7535U  3782
Ryzen 5 PRO 6650U  3526
Core i7-1260P  3263
Core i7-1355U  2981
Core i5-1340P  2542
Ryzen 7 7730U  2432
Ryzen 7 5800U  2416
Ryzen 7 PRO 5850U  2328
Core i5-1240P  2326
Ryzen 5 5500U  2326
Core i5-1235U  2319
Core i3-1215U  2258
Ryzen 7 5700U  2251
Core i3-1115G4  2118
Ryzen 5 5625U  2021
Ryzen 3 5425U  1859
Ryzen 3 5300U  1606
Athlon Silver 7120U  1136

 

Sモード解除後の性能

Athlonの様な低性能CPUを搭載しているモデルは、「より快適に動作」するようにOSがSモードのであることが多いです。

Sモードは

  • Sモードではランサムウェアやマルウェアのインストールがブロックされる
  • Sモードではシステムのパフォーマンスを維持するのに役に立つ
  • Microsoftによって検証されたアプリのみインストール可能

と言った特徴があり、一応、動作が快適になっているとのことです。

Microsoft Store以外からダウンロードしなければ解除しなくても良いですが、今回は特に動作が遅くなったりしなかったので、解除したい人はしてもいいと思います。ただし、一度Sモードを解除すると元に戻せません。(解除前にリカバリを作成して復元は可能。でも面倒くさい)

左がSモード解除後で、右が解除前です。

Sモード解除後の性能比較 Sモード解除後の性能比較

Sモードでも通常OSでも、スペック的には同じです。また、使い心地は若干速くなったかな?と言う感じでした。

 

 

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