Lenovo ThinkCentre M75s Small Gen2の購入実機レビュー 手厚い保証のビジネスモデル

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ThinkCentre MシリーズSmallはハイエンドモデルのPCですが、プロセッサーやメモリが幅広く選べるので、4.6万円という低価格から販売されています。

ただしRyzen 9も選べ、メモリも最大128GBまで搭載できるので、最高スペックにカスタマイズすると30万円弱になります。この性能でこの価格なら全然安い方ですね。

ビジネスモデルなので、セキュリティも豊富で保証も手厚く、個人でも企業にとっても安心して使える高性能PCです。

レビュー機は筆者購入機種で、Ryzen 3 4350G、メモリ8GB、ストレージSSD 256GBになります。

Lenovoではゴールデンウィークセールを実施中で、年に一度の大型セールです。

土日は週末セールをやっているのでお見逃しなく!

ThinkCentre M75s Small Gen2のスペックレビュー

ThinkCentre M75s Small Gen2 左斜め前から

CPU Athlon Silver 3050GE/Gold Pro 3150G
Ryzen 3 Pro 4350G
Ryzen 5 Pro 3400G/4650G
Ryzen 7 Pro 4750G
Ryzen 9 Pro 3900
Ryzen 3 Pro 5350G(追加)
Ryzen 5 Pro 5600G(追加)
メモリ 最大128GB
ストレージ 最大5TB(SSD 2TB、HDD 1TB+HDD 2TB)
グラフィックス 内蔵グラフィックス
Radeon 520 DDR5
OS Windows 10 Home/Pro
Microsoft Office 搭載可能
光学ドライブ なし
DVD-ROM
DVDスーパーマルチドライブ
無線 なし
AC 9260(2×2)+Bluetooth
有線 内蔵イーサネット(10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-T)
ギガビットイーサネット
セキュリティ DASH、TPM、Smart USB Protection、パワーオン パスワード、ハードディスク パスワード、アドミニストレーター パスワード、セキュリティ キーホール シャーシ イントルージョン スウィッチ(オプション)
付属 マウス、キーボード(カスタマイズより付属無しに可能)
電源 180W(80PLUS Bronze)
260W(80PLUS Bronze)
310W(80PLUS Platinum)
寸法 92.5×297.7×339.5㎜
重さ 最大5.3㎏
保証 1年間オンサイト修理
価格 4.6万円~

各動作の快適度で、◎が一番です。計測時間はメモリ32GBのため、若干長めになっています。

Web閲覧 Office 動画視聴 ビデオ電話
画像・動画編集 起動時間 スリープから復帰 再起動
平均14.6秒 平均4.92秒 平均51.1秒

パソコンの頭脳であるCPUには、性能が低いAthlonから最高峰のプロセッサーであるRyzen 9が選べます。すごく幅がありますね。用途に合ったスペックが選びやすいです。

Ryzen 9は内蔵グラフィックが無いので、これを選んだ場合のみ自動でグラフィックボードのRadeon 520が搭載されます。ただしこのグラフィックボードは特別性能が高いわけじゃなく、内蔵グラフィックス並みかそれ以下です。

メモリはなんと、なんと最大128GB!!このパソコンでやるどんな作業にも余裕で対応できるほど大容量です。

ストレージは最大5TBもあるので、大きなデータもたっぷり保存できます。

光学ドライブは読み出し専用のDVD-ROMか、読み書きが出来るDVDスーパーマルチドライブが選択できます。標準では「なし」になっているモデルもあるので、カスタマイズから追加するのをお忘れなく。(筆者購入機種はDVDスーパーマルチドライブ搭載)

有線LANは標準搭載で、無線(WiFiとBluetooth)が必要な場合はカスタマイズから追加できます。

小型な筐体なのにインターフェイスは豊富で、USB-Aは8つ、USB-Cは1つあり、Display PortにHDMIもあるので、複数モニターの使用も可能です。

保証は1年間オンサイト修理と言って、技術員が直接うかがって現場で修理してくれるので、パソコンをLenovoの工場に送る必要はありません。これって、すっごく助かります。

サポートも電話やチャットなどのサポートがあり、法人で購入する場合は有料で「プレミアサポート」もつけていたらより安心かと思います。

総合的に見て、価格のわりにスペックもサポートも良いですね。

Windows 11無料アップグレード対象機種

Windows 11にアップデートしたThinkCentre M75q Small Gen 2

本機種はTPM 2.0もあるのでWindows 11にアップグレードできます。筆者もさっそくアップデートしましたが、UIがおしゃれなので使いやすいと思います。

アップデートは簡単で約30分ほどでできましたが、ダウンロード中も作業はできるので、実質使えない時間は5分ほどです。アップデート手順はこちらからどうぞ。

筆者所有の機種で現在4つのパソコンをWindows 11にしましたが、唯一、本機種のみ性能が下がっていませんでした。

Windows 11 Windows 10
Lenovo Thinkcentre M75s Small Gen 2 Windows 11にアップデート後のPassmarkスコア Lenovo Thinkcentre M75s Small Gen 2メモリ増設後のPassmark Markのスコア
Lenovo Thinkcentre M75s Small Gen 2 Windows 11にアップデート後の3D Graphics markスコア Lenovo Thinkcentre M75s Small Gen 2 メモリ増設後の3D graphics Markのスコア
Lenovo Thinkcentre M75s Small Gen 2 Windows 11にアップデート後のMemory markスコア Lenovo Thinkcentre M75s Small Gen 2 メモリ増設後のMemory Markのスコア

 

公式サイト

ThinkCentre M75s Small Gen2の特徴

ThinkCentre M75s Small Gen2 正面

まず何といっても、この小さな筐体にパワフルなスペックが搭載し、インターフェイスも普通のタワー型並みなので、すごいですね。

ThinkCentre M75s Small Gen2 右斜め前から

寸法は幅92.5㎜、奥行きは297.7㎜、高さ339.5㎜とかなり小さいのでどこにでも設置しやすいし、今まではスペースの都合上デスクトップをあきらめていた人でも、気にせずに購入できると思います。

  • 幅は名刺の長辺(91㎜)とほぼ同じ
  • 奥行きは千円札の長辺2枚分(300㎜)とほぼ同じ
  • 高さも一万円札の長辺2枚分(340㎜)とほぼ同じ

通常のパソコンは「どこにでも設置していい」わけじゃ無く、ちゃんと電源ボタンが不自由なく押せる範囲で「どこにでも」置けますが、本機種は「Alt+P」を同時押しすると電源が入るので、文字通り「どこにでも」設置できます。

バーティカルスタンドというパソコンを垂直に立てて使うスタンドが付属しているので、机上にも、本棚でもシェルフにも簡単に設置できます。ちなみに筆者購入機種は「付属無し」です。と言うのも、ある程度の幅があるので個人的に「スタンドは必要ないでしょ」と思います。

スタンドなしだと1100円安くなります。

Thinkcentre M75s Small Gen 2 右側面 筐体の右側面です。前面部分に吸気口があります。

Thinkcentre M75s Small Gen 2 左側面

筐体左側面です。同じく前部分に吸気口があります。

Thinkcentre M75s Small Gen 2 寝かせた状態

ちなみに立てて置くときはいいですが、横に寝かせると吸気口がちょっと塞がります。(ゴム足分の高さがあるので正確に言うと塞がってません)

エアフローは比較的良く、CPUをフル稼働させて性能を測るCinebench R23(結果は後述)をやっているときも、そんなにうるさくなかったです。

Thinkcentre M75s Small Gen 2 背面

筐体背面です。排気口があり、多くのインターフェイスがあります。

Thinkcentre M75s Small Gen 2 背面インターフェース

背面にHDMI1つとDisplay Portが2つあるので、最大3画面モニターを使うことも可能です。株などのトレーディングにも向いているし、調べ物をしながら資料作成をする人にも合いますね。

ライバル機種

Thinkcentre M75s small gen 2と比較機種の筐体<左から本機種・M70s Small・M90s Small>

本機種と似たような機種との比較で、兄弟モデルになります。筐体は全て同じものを使用し、電源など若干のスペック差があります。(メモリ・SSD・バッテリーは最大値。スマホの人は表を右にスクロールできます)

本機種 M70s Small M90s Small
CPU Athlon Silver 3050GE
Athlon Gold Pro 3150G
Ryzen 3 Pro 4350G
Ryzen 5 Pro 3400G/4650G
Ryzen 7 Pro 4750G
Ryzen 9 Pro 3900
Core i3-10100
Core i5-10400
Core i7-10700
Celeron G5900
Core i3-10100
Core i5-10400
Core i7-10700
メモリ 128GB
ストレージ SSD+HDD x2 SSD x2+HDD
グラフィックス 内蔵グラフィックス
Radeon 520 DDR5
LAN WiFi5、ギガビットイーサネット WiFi5/6、ギガビットイーサネット
電源 180/260/310W 180/260/310/380W
重量 5.3㎏
価格 4.6万円~ 6.3万円~ 6.9万円~

プロセッサーの性能を測るPassmarkスコアです。

Passmarkスコア

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Ryzen 9 Pro 3900  31800
Core i9-11900  23574
Ryzen 7 Pro 4750G  21016
Core i7-10700  18023
Ryzen 5 Pro 4650G  16598
Core i5-10400  13120
Ryzen 3 Pro 4350G  10833
Ryzen 5 Pro 3400G  9493
Core i3-10100  8945
Athlon Gold Pro 3150G  7702
Athlon Silver 3050GE  2977
Celeron G5900  2737

本機種搭載のRyzenは高いPassmarkスコアですね。ただし最大で搭載できる電源が一番小さいです。また、本機種は唯一WiFi6非対応なので、有線LANケーブルでの接続がお勧めです。

各機種の特徴

  • 本機種・・・超高性能のRyzen 9も搭載可能で、性能がかなり高い
  • M70s Small・・・本機の兄弟モデルで、CPUがインテルになります
  • M90s Small・・・唯一SSDが2台搭載可能でvPro搭載なので、企業で購入する場合は管理がしやすいです

CPU

CPUはパソコンの頭脳で、重要な部分です。本機種ではIntel社ではなくAMD社のプロセッサーを使い、低性能のAthlonから最高峰のRyzen 9まで選べるので、用途に合わせてスペックを選びやすいです。

CPUは世代が混じっており、Ryzenは第2世代の3000シリーズと、第3世代の4000シリーズがあります。

コア/スレッド GPUコア ベースクロック
ブーストクロック
キャッシュ TDP
Athlon Silver 3050GE 2/4 3 3.4GHz/3.4GHz 4MB 35W
Athlon Gold Pro 3150G 4/4 3 3.5GHz/3.9GHz 4MB 65W
Ryzen 3 Pro 4350G 4/8 6 3.8GHz/4.0GHz 4MB 65W
Ryzen 5 Pro 3400G 4/8 11 3.7GHz/4.2GHz 4MB 65W
Ryzen 5 Pro 4650G 6/12 7 3.7GHz/4.2GHz 8MB 65W
Ryzen 7 Pro 4750G 8/16 8 3.6GHz/4.4GHz 8MB 65W
Ryzen 9 Pro 3900 12/24 3.1GHz/4.3GHz 64MB 65W

基本的にAMDはRyzen 3(Intel Core i3相当)、Ryzen 5(Core i5相当)等と同じようなナンバーを付けていますが、いつもIntelが発表した後に遅出しで「Intelより若干高い性能にして、低い価格で販売」するので、人気はあります。

こちらは筆者購入機種・Ryzen 3 Pro 4350GのPassmarkスコアで、メモリ8GB 1枚時は10833、メモリ16GB x2枚では11537でした。4350Gの平均が10815なので、ほぼ同じです。

こちらはIntelと本機種搭載のAMDプロセッサーの比較です。

スコアの目安

  • 2000~・ネットサーフィンでもストレスを感じるほど
  • 5000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
  • 7000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
  • 10000~・ゲーミングPCなど専門的な機種に搭載されることが多い

Passmarkスコア

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Ryzen 9 Pro 3900  31800
Core i9-11900  23574
Ryzen 7 Pro 4750G  21016
Core i7-10700  18023
Ryzen 5 Pro 4650G  16598
Core i5-10400  13120
Ryzen 3 Pro 4350G・本機  10833
Ryzen 3 Pro 4350G平均  10815
Ryzen 5 Pro 3400G  9493
Core i3-10100  8945
Athlon Gold Pro 3150G  7702
Athlon Silver 3050GE  2977
Celeron G5900  2737

基本的に本機種のような性能が高いビジネスモデルのパソコンを買う人は、Ryzen 5 Pro 3400G(スコア9493)以上を購入すれば問題ないと思います。

本格的なトレーディングをする人は、12コアのRyzen 9やRyzen 7ですね。トレーディングではとにかくCPUの性能が高い方がいいので、パソコンのスペックのせいで損をしないようにしたいですね。

GPUコアは、コア数が多いと(グラフィック性能が高い)と動画編集などがしやすいです。Ryzen 5 Pro 3400GのGPUコア数(11)は飛び抜けて高いですが、これは第2世代のGPUコアで、他の第3世代のGPUコアは単純に比較できないですが、特別高い性能でもありません。

コアとスレッド数が高いと、並行して同時に複数の作業がやりやすいので、タブを20個開ける人や、あれもこれも同時に使うことがある人は6コア以上が使いやすいです。

コアとスレッド数の解説図<アプリの数は例です>

こちらはCinebench R23のスコアで、マルチコア性能はパソコンの総合性能ですが、シングルコア性能が高いとクリエイティブワークがしやすくなります。

Lenovo Thinkcentre M75s Smal Gen 2のCinebench R23 スコア計測結果

本機種はマルチコア5905、シングルコア1185となり、世界平均とほぼ同じですね。

マルチコア性能

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Ryzen 9 Pro 3900  ??
Ryzen 7 Pro 4750G  12916
Core i7-10700  12250
Ryzen 5 Pro 4650G  9258
Core i5-10400  7610
Ryzen 3 Pro 4350G平均  5995
Ryzen 3 Pro 4350G・本機  5905
Core i3-10100  5612
Ryzen 5 Pro 3400G  4810
Athlon Gold Pro 3150G  ??
Athlon Silver 3050GE  ??
Celeron G5900  ??

シングルコア性能

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Ryzen 9 Pro 3900  ??
Ryzen 7 Pro 4750G  1308
Ryzen 5 Pro 4650G  1262
Core i7-10700  1255
Ryzen 3 Pro 4350G・本機  1185
Ryzen 3 Pro 4350G平均  1162
Core i3-10100  1141
Core i5-10400  1110
Ryzen 5 Pro 3400G  1068
Athlon Gold Pro 3150G  ??
Athlon Silver 3050GE  ??
Celeron G5900  ??

 

PhotoshopやLightroom、簡単な動画編集をする人はRyzen 5以上がお勧めですが、そういったクリエイティブワークをしない人はRyzen 3でも十分使いやすいと思います。

Lenovo thinkCentre M75s Small Gen 2 PCmark10の計測結果

こちらはPCMark10の計測結果で、Essentialは「通常用途(Web検索やビデオ会議、アプリの起動など)の性能」、Productivityは「Microsoft Office(事務系のアプリ)使用時の性能」、Digital Content Creationは「コンテンツ作成(画像・動画編集など)のしやすさ」を表しています。

  • 総合性能は4711
  • Essentialは8271→通常用途やビデオ会議などは問題なく使用置出来る
  • Productivityは7534→かなり高速に使える
  • Digital content creationは4555→外部GPU無しにしては高性能

Essential

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Core i7-1165G7  9553
Core i5-1135G7  9502
Ryzen 7 4700U  9230
Ryzen 7 5700U  8951
Core i7-1065G7  8661
Core i3-1115G4  8411
Ryzen 3 Pro 4350G  8271

Productivity

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Ryzen 7 5700U  8065
Ryzen 7 4700U  7641
Ryzen 3 Pro 4350G  7534
Core i7-1165G7  6643
Core i5-1135G7  6300
Core i3-1115G4  5994
Core i7-1065G7  5487

Digital Content Creation

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Ryzen 7 5700U  5282
Ryzen 7 4700U  5178
Core i7-1165G7  5150
Ryzen 3 Pro 4350G  4555
Core i5-1135G7  4189
Core i7-1065G7  3699
Core i3-1115G4  3646

 

ちなみに筆者はRyzen 3を選んだので、Ryzen 5 5600Gに乗せ換えようとしたのですが、失敗しました(笑)。一応、チップセットなどは同じ規格で対応しているようですが、BIOSのアップデートがうまくいかずに・・・

詳しくは「プロセッサーの交換」を読んでみてください。

 

グラフィックス

グラフィックスは内蔵グラフィックスで、Ryzen 9は内蔵グラフィックスが無いのでRadeon 520という外部グラフィックボードが搭載です。

本機種を測ってみるとかなり低い性能で、メモリ増設前は1258でした。やはりシングルチャンネルメモリ(メモリ1枚)なので、数値が伸びないですね。メモリを2枚の32GBだと、2243とそれなりのスコアでした。

Video Card Benchmarks

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

MX450  3715
Ryzen 7 Pro 4750G  2633
MX250  2582
Ryzen 5 Pro 4650G  2423
Ryzen 3 Pro 4350G平均  2203
UHD 630  1366
Ryzen 3 Pro 4350G本機  1258
UHD 620  888
Radeon 520  836

 

スコアが2000以上あれば比較的快適にLightroomやPhotshopも使えますが、内蔵グラフィックスなのでプロ向きではありません。

筆者はメモリ増設後、AutoDeskのFusion 360を使って3DCADも始めました。めちゃくちゃ速く動くわけじゃないですが、グラボなしで普通に使えているので十分ですね。

AutoDesk Fusion 360でコップを作る様子
Fusion 360

メモリ

メモリは一時的にデータを保存する場所で、パソコンの作業台になります。メモリが大きいと、より大きなデータがより多く扱えます。

一般的には8GBあれば特に困ることはなく、16GBあれば結構大きい方です。法人が買うのなら最低16GB、32GBあればほとんどのことが快適にできると思います。

本機種搭載メモリは8GBで2212、16GB 2枚組で2781と言うスコアでした。世界平均が2507なので、デュアルチャンネルメモリーにすると結構早いです。

こちら↓は、本機種にカスタマイズできるメモリです。

Lenovo ThinkCentre M75s Small Gen2のメモリの種類

メモリは4GB~128GBまで選べます。メモリは動作周波数が異なり、

  • PC4-25600は3200MHz
  • PC4-21300は2666MHz
  • PC4-19200は2400MHz

の動作周波数です。この周波数(MHz)が大きいと、より速くデータ処理が出来ます。

ただし以下のCPUはメモリサポートが3200MHz未満なので、PC4-25600を選んでも3200MHzで動作しません。

  • Athlon Silver 3050GE・・・2666MHzでの動作
  • Athlon Gold Pro 3150G ・・2933MHzでの動作
  • Ryzen 5 Pro 3400G・・・・2933MHzでの動作

ストレージ

SSD(PCIe NVMe) SSD(SATA) HDD
最大データ転送速度 最大16Gbps~32Gbps 最大6Gbps 最大6Gbps(SATAの場合)
平均起動時間 10秒~15秒 15秒前後 30秒~2分(新品の場合)
温度 熱くなりにくい 熱くなりにくい 熱くなりやすい
価格 高い 中価格 安い

ストレージはHDDが最大2つの3TB搭載でき、SSDが最大2TB搭載できます。HDDはSATA接続で、最大データ転送速度は最大6Gbpsになります。

SSDはいくつか種類があり、明確にどれが搭載か分からないものもありますが、仕様書によるとM.2 2280はPCIe 3.0×4が搭載なので、最大データ転送速度は32Gbpsと最高クラスの速度です。

Lenovo ThinkCentre M75s Small Gen2のストレージの種類

M.2 2242はPCIe 3.0×2(16Gbps)かPCIe 3.0×4(32Gbps)となっているので、その時の状況により搭載モデルが変わると思うので、避けた方が良さそうですね。

実際、大きなデータを扱わない人は、3.0×2でも3,0×4でも体感で速度差は分からないと思います。(どちらも速すぎるので)

また、M.2 2280はOPAL対応で、自己暗号化ドライブになっています。データをハードウェアレベルで暗号化できるので、より強固なセキュリティになります。(別途設定が必要)

筆者のモデルはSSDのみなので、SSDのシーケンシャル速度を計測しました。

Lenovo Thinkcentre M75s Smal Gen 2のCrystalDiskMark 8.0 計測結果

リード(読み込み)は3332MB/秒とかなり速く、ライト(書き込み)は1650MB/秒とそこそこ速かったです。

Lenovo Thinkcentre M75s Smal Gen 2のDisk Markスコア計測結果

こちらはDisk Markの計測結果で20289になり、世界平均が10700なので倍くらい速い速度です。

起動時間を数回計測したら、平均で約12秒でした。デスクトップでこの速度は速いですね。

 

公式サイト

増設

Lenovo ThinkCentre M75s Small Gen2 筐体内部

本機はメモリ、ストレージが増設でき、PCI Express x16とx1が1つずつ開いているので、Low Profile(最大カード奥行き155.8㎜)を増設ができます。

ほとんどの作業はツールを使わずにできるので、初心者でもカスタマイズがしやすいです。

詳しい増設方法はLenovo ThinkCentre M75s Small Gen2の取り外し・メモリとストレージの増設をどうぞ。

 

付属のマウスとキーボード

付属のマウスはLenovo USB エッセンシャルマウス(レビューはこちら)で、キーボード(レビューはこちら)は付属専用で市販されていないものになります。また、カスタマイズからフルサイズ・フルサイズスリム・ワイヤレスキーボードが選べます。

キーボードのキーストロークは3.62㎜と深いですが、カチャカチャ音がして打感も軽いです。キーピッチは縦横約19㎜x19㎜と、比較的ゆったりした間隔があります。

マウスは特別な機能は無く、左右のクリックとホイールを動かす一般的な仕様です。正直言うと安っぽいマウスですね。時期によっては指紋認証マウスもあるので、そちらを選んだ方が良さそうです。

マウスもキーボードも、今現在何も持っていないならセットで購入してもいいと思いますが、もし、すでにお持ちの場合はカスタマイズからキーボードとマウスの付属を「なし」にした方がいいです。

ちなみに筆者はThinkPadトラックポイントキーボード2Lenovo Go USB Type-C ワイヤレス マルチデバイスマウスを使用しており、かなり使いやすいです。

 

Wake On LAN対応

Wake On LANとは、別のパソコンから本機種の電源を入れることが出来る機能です。リモートワークや遠隔地のサポートなどを行うときや、元々は企業が導入した大量のPCを、一斉メンテナンスなどのためにリモート管理する機能です。

 

無線

Thincentre M75S Small Gen 2の無線

モデルによって無線なしが初期構成になっているものもあり、筆者の機種もWiFiなしでした。

LANケーブルで繋ぐからいらないと思ったのですが、「WiFiなし」はBluetoothもないので、Bluetooth接続のデバイスが使えずにちょっと困っています。

間違ってWiFiなしを購入した場合は、TP-Linkの無線LANを購入したら使えます。ただし、これはWiFi5接続(でも5GHzと2.4GHz接続)になります。

TP-LINKの無線LANアンテナ

付属のCD-ROMからドライバをダウンロードして、USB-Aに差せば完了です。もし、DVDスーパーマルチドライブを搭載していない機種は、TP-LINK公式サイトからドライバをダウンロードできます。筆者のモデルは「Archer T3U Plus」ですが、購入時期によってシリーズが違うかもしれないので、確認してDLしてください。

また、Bluetoothアダプタもあるので、必要な場合は購入もできます。

 

電源

電源は基本的に大きな方がパフォーマンスも上がるし、パソコンが長持ちするので、余裕があれば必ず大きなものを選んだ方がいいです。

本機種には3種類の電源があり、それぞれ電源変換効率が違います。

  • 180W 85%(80PLUS Bronze)
  • 260W 85%(80PLUS Bronze)
  • 310W 92%(80PLUS Platinum)

180Wの85%だったら最大で153Wの電力供給が、260Wなら221W、そして310Wは質の高いものが搭載で約285Wの電力が供給されます。

また、当然電源変換効率が高いものを使った方が、電気代も若干ですが安いです。

ちなみに筆者購入モデルは180Wなので、もし大きな電源を選んだ場合は今回紹介した性能よりも高くなるはずです。

 

セキュリティ

  • Windows Defender・・・Windows搭載のセキュリティ機能で、マルウェアやフィッシングなどのウイルスからパソコンを守ってくれます。
  • TPM・・・独立して機能するチップで、パスワードなどの重要情報を格納できる
  • ハードディスクパスワード・・・ハードウェアレベルでパスワードを設定できるので、パソコン内部のデータが盗み見られる可能性がかなり減ります
  • DASH(Desktop and Mobile Architecture for System Hardware)・・・保護されたアウトバンド管理やリモート管理が可能
  • セキュリティキーホール・・・パソコンが持ち出されないようにロックするワイヤー設置する個所
  • Smart USB Protection・・・USBポートからのデータ流出や、外部からUSBポート経由でシステムやネットワークに侵入を防ぐ
  • AMD GuardMIテクノロジー・・・マルウェアやフィッシングなどのサイバーセキュリティ―に対処(プロセッサーのRyzen Proに搭載)
  • シャーシ イントルージョン スイッチ(カスタマイズにより搭載)・・・筐体へのアクセスを記録できる(誰かが勝手に開けて内部を触っても分かる)

さすがビジネスモデルなので、セキュリティは堅牢ですね。

インターフェイス

ThinkCentre M75s Small Gen2 前面インターフェース Thinkcentre M75s Small Gen 2 背面インターフェース

この小型の筐体にこれだけのインターフェイスがあります。

1. 電源ボタン
2. カードリーダー
3. マイク入力
4. マイク入力/ヘッドホン出力コンボジャック
5. USB3.1 Gen1 Type-Cポート
6. USB3.1 Gen1 x2
7. USB3.1 Gen2 x2
8. ライン出力
9. DisplayPort x2
10. HDMI
11. シリアルポート
12. イーサネット・コネクター(RJ-45)
13. USB2.0 x4
14. 電源コネクター

上記に加え、カスタマイズからシリアルポートやPS/2ポート(マウス・キーボード用)、パラレルポート、光学ドライブが追加できます。

シリアルポートやパラレルポートは結構古い機器を接続するポートで、お持ちの機器が新しいものであれば通常必要ないです。

光学ドライブは標準で「無し」のモデルもあるので、確認が必要です。通常は読み出し/書き出しが出来るDVDスーパーマルチドライブを選びます。

空きスロットはカスタマイズにより変わりますが、PCI Express x16とPCI Express x1が空き1つずつ、WiFi用のM.2 2230が1つ、M.2 2280が1つです。

保証・サポート

サポートは、電話、チャット、メールでのサポートがあり、保証は1年間オンサイト修理で、万が一故障などの場合は技術員の方が会社や家に直接来てくれてその場で修理をしてくれます。これ、すっごく助かります。

こちらは基本保証で1年間ですが、最長5年(約1.5万円)まで延長できます。

Lenovo ThinkCentre M75s Small Gen2の保証・サポート

オプションで、画像右側のようなプレミアサポートもつけることが出来ます。こちらの場合は、専任エージェントによる24時間365日のサポートに、オンサイト修理が翌営業日など、企業であればつけておきたい保証とサポートがあります。

まとめ

本機種は低スペックだとたったの4万6000円からで、最高スペックにしても30万弱と、コスパが高い機種です。

ビジネス用途のPCですが、当然個人使用にも合うし、何といっても「負荷のかかる作業を快適にやりたい人」にはうってつけだと思います。

また、デスクトップなのにパソコンの起動時間が14秒ほどなので、待たずに作業を開始できますね。

サポートも保証も手厚いので、多くの人が納得のいくものだと思います。

 

2か月使った感想

2か月ほど使ったので、使用感など追記しています。

本機を購入前までは主にCore i7-1165G7・メモリ16GB搭載のノートパソコン(約13万円・本機は約6万円)を使用していましたが、現在は本機をメインPCとして使用しています。

正直言うと、ノートパソコンの方が起動もスリープからの復帰も速いので、この点に関して言えばノートパソコンを使っていた方が快適ですが、同じ作業をすると、どうしてもノートパソコンの方が筐体が熱くなるし、パフォーマンスが下がりやすいです。

また、筆者はPhotoshopやLightroom、3DCADのFusion 360、音楽作成ソフトなども使うので、メモリが大きい本機種の方が使いやすいです。価格も半分くらいなので、コスパが高いですね。

作業に関しては、Ryzen 3でもかなり使いやすく、ノートパソコンのCore i7-1165G7よりも若干劣るかな?と言うくらいの差なので、サクサク快適に作業ができます。

1点気づいた個所は、なぜだかWebカメラを背面インターフェースに接続しても読み込まない点ですね。なぜでしょう?普通は読み込むはずですが。。。なので、今は前面インターフェースに接続して使っています。(追記・再起動したら改善しました(笑)初歩的なミスでした)

 

公式サイト